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西成に行ってきたよ

大阪市でありながら異国情緒あふれる街、西成。この地に足を踏み入れるのは人生で2度目。前回は3年前。目的は同じ。食の旅。飲食にお金をかけたいので、宿泊は安く泊まれるこの地に構える。1人当たり2,100円。激安だ。

JR新今宮駅付近から望む「あべのハルカス」

大阪のシンボル「通天閣」も近い
手前は星野リゾート建設予定地?

西成とは大阪市を構成する区の1つ、西成区だ。西成区のあいりん地区は多くの路上生活者や日雇い労働者がいるディープな街だ。あの市橋達也受刑者も逮捕前ここに潜伏し日雇い労働で生計を立て、身がバレそうになるとフェリーで沖縄に逃亡していた。そんな街だ。
しかし、この近くには通天閣や串カツで有名な新世界、あべのハルカスや父の母校 辻調理師専門学校のある阿倍野と観光スポットも近い。「あの西成に星野リゾートが出来る!」と衝撃を受けたが、理由は元々この辺りのホテルは日雇い労働者たちの住処となっていたが、近年の海外のバックパッカーたち(今回の自分たちも含む)が安さを嗅ぎつけ大量に押し寄せてきた為、寝るところが無くなり、インバウンド需要をそちらに向かせ、労働者の宿を確保する為と聞いた。確かに3年前に泊まった時と値段は同じなのに明らかに部屋もトイレも綺麗になっていた。フリーWi-fiもフリードリンクもある、風呂もある、至れり尽くせりだ。

僕はなぜかこの街が好きだ。ワンカップを持ったおじさんたちはいつもニコニコと平和そうだ。かと思えば大声を出して叫んでいる人もいる。

今回の旅の本題に戻そう。

そう、食の旅。
西成のディープ中のディープ、炊き出しをやっている公園の横に位置する「なべや」さんへ足を向かわせる。

炊き出しのメッカ「三角公園」

道中、ホルモン焼き屋さんにはすごい人集りに食欲をそそるソースの香りが漂い、空腹の僕らを誘惑する。しかし、よそ見をしては危険だ。下を向いて歩かなければ道路にはタンや人糞などの地雷が設置されている。恐るべし西成。

https://www.google.co.jp/amp/s/s.tabelog.com/osaka/A2701/A270406/27019909/top_amp/
興味のある人のためにリンクを貼っておく

無事、到着。

14時開店で数分後に到着したにもかかわらず、行列が出来ていた。

待つこと30分、未だに順番は回ってこない。行列に並ばず大人数で待機している人たちがいてなんで並ばないんだろう?と思った次の瞬間、列を飛び越え店内に入っていく。なんと!予約というシステムが存在したらしい…OMG
そこで心が折れた僕らは、あとで電話して明日予約してから行こうと心に決めなべやを後にする。次の日が月一回の休みとも知らずに…OMG「なんて日だ‼︎」

行きがけに見かけたホルモン屋さんへと足を向かわせる。

https://www.google.co.jp/amp/s/s.tabelog.com/osaka/A2701/A270206/27042773/top_amp/

ホルモン140円、スジ煮込み220円と千円あればベロベロに酔えるいわゆる「センベロ」のお店だ。お母さんの愛想はとてつもなく悪い。だが、繁盛している。

軽く腹を満たした僕らは本題のグルメの目的地、梅田、北浜、谷町、裏難波、新世界と転々と回り7件のお店のサービスと味を堪能した。

僕らが新世界で「新政祭りじゃー‼︎」と日本酒を煽っていた午後10時半ごろ、近所のパチンコ屋さんで客同士の口論の末、包丁で刺すという事件があったそうだ。刺されなくて良かったと普通に思った。心底思った。圧倒的思った。そう思ったら、生きてるだけで丸儲け。死ぬこと以外かすり傷、と思った。(パクリやんけ)
頑張ろう、と思った。
「生きるんだ」
そう、バイタリティを感じたディープ体験だった。クラフトビールで言うとインペアルスタウトぐらい。日本酒で言うと玉川タイムマシーンぐらい。正直、なにもかも捨てて廃人になりたいと数ヶ月前に思った。元気出た。

限られた残りの時間でリンゴの木を植えるおじさんになろう。自分が朽ち果てようとも、代々伝わる伝説のリンゴを。いつしか真っ赤な果実が実る日を夢見て。
明日からまた頑張れる、心の洗濯をした2日間だった。

美味しいものも食べれるしね。笑

#大阪ディープ旅

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