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『北海道をかし菓伝』 はじめに

北海道に移住してから早幾年。けれど、未だどこか旅人気分は抜けず、車窓から見えたキタキツネやエゾシカに感動し、海の近くの食堂でウニ丼前に小躍りし、お土産屋さんに飾られたご当地Tシャツに一目惚れ。と、北海道を楽しんでいます。……冬場の雪かき以外は!雪景色はいいけれど、除雪作業はとっても大変です。

そんな大変なときも、楽しいときも、そっと寄り添ってくれるのがバラエティ豊かな北海道のお菓子たち。国内はもとより海外でも知られる人気商品から知る人ぞ知る小さな工房の看板商品まで、道内には数多くの名菓があり、新たな逸品も次々と誕生しています。その全部に出会ってみたいなんて夢がふくらむ反面、つい同じお菓子を選んでいたり。ここへ来たら絶対これは買わなきゃね!と好きなものが固定化してきてもいるんですね。では、それはいったいどんなお菓子なのか。

「お母さんが作ってくれたお菓子みたい!」
と、思わず子どもの頃のおやつの時間がよみがえるようなお菓子です。家中いいにおいが漂って、テーブルには出来立てのお菓子が並んでいて。優しくてほっとする味。もっとも洋菓子以外では母の味というのはないので、具体的には「原材料がシンプルなお菓子」という表現になるでしょうか。例えば、小麦粉・砂糖・卵・バターとか、小豆・砂糖・寒天・水飴みたいな。
これが、意外と出会えそうで出会えない。

だから、出会えたときはすごくうれしくて。そして思わず祈ってしまうのです。どうかこれから先もずっと変わらずにいてください、と。私が祈らなくとも、変わらず後世に残るであろうけれど、ひとり密かに“北海道のお菓子遺産構想”をあたためていました。これがなかなか気合いが入ったもので、独自に考えた選定基準まで設けたりして。その選定作業が最近ようやく一段落しました。そして同じ頃、noteを知る機会があり、ならばこちらに綴ってみようかなと思った次第です。北海道の“をかし(すばらしいの意で)なお菓子が未来へも伝わっていきますように”と願いを込めて『北海道をかし菓伝』。はじまります。
お菓子の選定基準(4点)や綴り方(3点)は以下に記します。

【選定基準】
① 食用加工油脂(マーガリン類、ショートニングなど)を使っていないこと。
② 人工甘味料(スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムkなど)を使っていないこと。
③ 合成着色料を使っていないこと。
④ 合成保存料を使っていないこと。

【綴り方】
① 1店舗1点を基本とします。そもそもが私の独断と偏見に満ちた構想。それが、同じお店から何点でもOKとしてしまうと、より偏りが起きてしまう気がしたからです。
② 私が勝手に応援していることなので、原材料の詳細やお店の情報、URLなどは記載しません。なんだかおこがましい気がするからです。
③ 毎週金曜日に投稿予定です。

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