心のほころび

私はもともと縫い物が苦手、中学の家庭科の宿題の「浴衣」は母がほとんど縫ってくれた。食わずぎらいのように 針と糸を見ると 頭の中で「私には、無理」と声がする。

人生は 人と人を紡ぐ営み 出会うべきだったのか 出会いが向こうからやってきたのか いつの間にか 心の中の布に人との糸を織り込んで 思いがけない風合いの布になっている

長い間に色々なことがあって ふと気がついた。これまで気がついてなかったけどその布に「ほころび」のような 隙間ができているみたいだ。面白い、自分の中の心のほころび、 繕うこともせず いいねえと喜んでいる自分がいる。

色褪せたり ほころびができたり 長く生きているから そりゃ当たり前かも、人生って最後までわからないのだろうね 私に長く付き合ってくれた心だもの くたびれるよね でも まだまだ新しい人との出会いは続いているの 自分にはない色も 自分にはない手触りも 心の布に織り込まれる 

ほころびを繕わず ボロンボロの布でも いいかな 

 

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