ドラマチックライブステージ アイドルマスター SideM の感想。アイマス初の舞台化でしたがアイマス王道展開ですごく良かったです。

※この記事は今年7月にふせったーに投稿したものの再掲です。本当はnoteに書きたかったのになぜかログインできなくなって最近やっと再ログインできたのでこのタイミングです。


 筆者はデレマス専業Pだったが、今は刀ミュ及び刀ミュキャストを追いかける人間である。Mマスはアニメと声優ニコ生とTwitter受動喫煙の知識しかない。まずは下記の記事を読んで欲しい。


 noteにこのような記事をあげておきながら、肝心のサイステの感想を書くのがすっかり遅くなってしまった。


 真剣乱舞祭(以下らぶフェス)と時期丸かぶりの中でひっそり履修してた。初日の配信をリアタイ視聴、らぶフェスディレイ期間と被らない間に観ていた。ちなみにらぶフェスは配信を1都市1公演ずつ購入して余暇時間のすべてそれを観る時間にしてた。さらに東京は大千秋楽も含め2公演購入、さらに福井現地も決めた。

 しかし6月26日に真剣乱舞祭とサイステが閉幕してかれこれ2週間、想像以上にらぶフェスロスが大きい かつモバマスで担当イベント(ちなみに三村かな子Pです)が来た ので執筆を先延ばしにしていた 。
言い訳はこれくらいにしてサイステの感想を書いていく。

1.ものすごくアイマスらしい物語だった


 筆者が一番言いたいことがこれである。
 ストーリーは個性の違うアイドル同士がぶつかりながらもみんなで協力してお仕事を成功させるアイマスの王道。まずキャラ紹介の部分、サイスタと共通のキャラエピソードも入れているのが良かった。キラキラした新人アイドルにトラウマになるような重い過去を持っていることが明かされる。そして最終的には歌って踊るってライブ大成功。すごくアイマス。アイマスの王道展開。舞台になってもアイマスらしさが失われていない。
 私が思うアイマスのアイマスらしさとは、異なる性格、出自のアイドル同士がレッスンやお仕事を通して互いを理解していく過程で意見のぶつかり合い、時に挫折するがラストはライブ成功で終わる展開である。サイステはこのアイマス王道展開を満たしていることに感動した。アイマスシリーズ初の舞台化にアイマスらしい王道展開を持っていくことに感動した。3組合同ライブでバラバラの意見を出してもすべて取り込んでアイデアをまとめる展開が上手かった。
 そして、筆者はサイステ観劇後にサイスタのシナリオを再読した。バラバラに登場するアイドル個人個人のエピソードを、サイステという一つの物語に再構築する方法が上手いと感じた。ソシャゲのアニメ化ではよく使われる手段なのだろうが、ドラマチックスターズ、ハイアンドジョーカー、クラスファーストの3組の出自と良さを引き出す脚本の佐野瑞樹さん流石である。
 ドラスタは社会人出身の大人の集まりだが前職で挫折したり新しい夢を抱えている。ハイジョとクラファは同じ高校生アイドルグループでも仲良しグループと寄せ集めグループの違いを上手く描いてた。特にサイステからの新ユニットであるクラファはスカウトの過程から描写していて原作未履修の方にも入り込みやすかったのではなかろうか。

2.プロデューサー=観客という斬新さ


 SideMには事務員の山村賢というキャラクターがいる。山村はプロデューサーのサポート役として、ゲームのルールやアイドルの説明を行う立ち位置である。その山村はプロデューサーに語りかける時には観客席にいるお客さんに話しかけていた。それはモバエムでもサイスタでもその他アイマスのゲームのようにプロデューサー=プレイヤー=主人公として、プロデューサーの視点で物語が進むゲームシナリオのような構成であった。え、役名にプロデューサーって無かったけどプロデューサーがお客さんって予想つかなかった。斬新。斎藤社長は声だけの出演なのに、刀ミュの審神者は天の声で出演しているのに、こうくる?サイステやるなぁ。まるでプロデューサーとして物語の世界に没入しているような体験であった。
 これまでのアイマスシリーズの声優ライブではプロデューサー=ファンの総称のような扱いで構成されていたからである。プロデューサー(ゲームのプレイヤー)はプロデューサー(裏方)だからライブには出て来ない。アイマスライブはアイマスの物語の中のライブパートを再現した形である。観客はプロデューサーと呼ばれているがアイドルのファンのような形でイベントに参加していた。プロデューサーミーティングというイベントでは観客もプロデューサーとしてアンケートに参加できたが、声優さんとのトークライブに来ているような感覚だった。
 このように、サイステはお客さん=プロデューサーとして物語が進行していくのが最大の特徴である。物語の最中時々山村が出てきてプロデューサー=観客に話しかけている。Twitterのレポを読むと観客の反応を見てセリフを変えたというレポも見られた。この発想はアイデアはコロナ前ならもっと面白くなったのかな。観客が声を出せる時代なら色々できたのかな(筆者はコロナ後に2.5舞台を見始めたのでよく知らない)。

3.キャラクターの原作再現度


 2.5次元舞台の最大の醍醐味はキャラクターの原作再現度である。今どきの2.5次元舞台ではウィッグやヘアメイクの進歩により原作と違ったり作り物っぽい違和感がほとんどない。ウイッグは外ハネやアホ毛のシルエットや髪色を徹底的に再現しつつもとても自然で、メイクも違和感がなかった。完全にキャラクターが現実世界にいるようだった。
 2部のライブパートは生身の人間が踊っているのでアニメや3Dモデルで踊っているのとは感覚が全然違った。キャラが肉体を伴って踊っている姿がそこにあった。実写である運動能力の高い俳優さんがアクションやダンスを高いレベルで決めてくださった。これが2.5次元舞台の見どころである。
 また2.5次元舞台においては声が違うことに拒絶反応を示す人が多いが、声の再現度も頑張っていた。特に秋山隼人、伊勢谷四季、若里春名の声がよく似ていた。とりわけすごいのは榊夏来で声の再現度が高い上に原作より速く喋るという舞台ならではの声に変化していた。
 再現度といえば天道輝が天道輝役の声優の仲村宗悟さんにも顔が似ているのは気の所為ではなかったように思う。

4.サイステと荒木宏文さん


 サイステにびっくりしすぎた最大の原因が演出の荒木宏文さんである。荒木さんがアイマス関係のお仕事するのが衝撃的過ぎて情緒が乱れまくったのは今でも鮮明に覚えている。
 演出家・荒木宏文について語りたい。しかし私は舞台の演出というものを語るにも何もわからない。とりあえず荒木さんはサイステ期間中はInstagramの更新は最低限にして裏方に徹してた印象だった。公演直前の6月14日が荒木さんの誕生日でキャストたちから誕生日プレゼントを頂いた画像を見て幸せそうだったのが印象的だった。そして誕生日当日のインスタライブで頂いたケーキを食べていた。素の状態の荒木さんは気さくなお兄さんだった。青江単騎や漆黒天など今後のお仕事の説明が上手くてさすが芸歴長いだけあるなと思った。あと39歳って嘘でしょ。全然老けていない。

5.その他雑感


・上演時間約95分くらい。刀ミュ3時間やデレマスライブ4~5時間を知っていると超短い!!びっくり!!
・ハイジョはエアバンドだけど演奏しているようにしか見えない再現度だった。ドラムの演奏指導は入ったそうだが。
https://mobile.twitter.com/WataruTanaka_dr/status/1539206917804859392
・ライブパートの前に映像が入る。本番前の舞台裏の姿はプロデューサーと接するアイドルの姿だった。演者さんの着替えの時間の確保だろうが嬉しかった。
・ライブの曲はサイステ用の新曲、既存曲をドアラだけにしたのは良かった。おそらく全部カバー曲だとアンチとの喧嘩が起こるから賢明な判断だと思う。
・クラファがおもちゃ屋で遊び方を指導する時のAR演出が凄かった。今どきの舞台こんなこともできるの。見えるよ魔法が使えるよ。
・衣装が刀ミュの神衣装作家として知られる農本美希さんなのでサイステオリジナルの衣装が来るのではないかと期待したが無かった。がっかりしたがもし次回作があればオリジナル衣装があるかもしれないという希望を持っている。



 最後に、サイステのクオリティに物凄く満足したので、次回作待ってます!!!!

あと12月16日に円盤発売です

CDも発売してます。

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