設定資料(リンク先)


タイトル:『魔王子復讐譚Schadenfreude~全てを奪った貴様を俺が滅ぼすまで~』

■テーマ
 復讐を誓う兄妹のダークファンタジー
 

■世界観
 人間が住む人の大陸と異種族が住む魔の大陸が海を隔てて分けられた異世界。
 大陸同士は永きに渡り対立し、この世界を統一出来るのは多くの人々に慕われ敬われる稀代の英雄か、最も邪悪で凶暴な心を持った世にも恐ろしい怪物くらいだと言い伝えられている。
 フランベルク帝国:人間の大陸における最大の大国。ジークとリエルの祖国。かつては国民も他国に比べて比較的豊かな生活を送っていた。しかし、ハインツが実権を握る様になってから、国民は兵役や強制労働に従事させられる上に重税を課せられる等苦しい生活を強いられる様になってしまい、革命の機運が次第に高まっている。また、征服された国々の国民は奴隷となっており、本国の国民以上に苦しい生活を送っている。
 シュヴァルツ魔王国:魔の大陸を支配する魔王が治める異種族による多民族国家。各種族は魔王への叛逆等を行わない限りは自治が許されており、各々激しく争うことなく共存し合って生活している。ただし魔王は世襲ではなく実力主義であり、前魔王を倒した者が次の魔王となる。異種族にとっては住みやすい環境だが、濃い瘴気に覆われ強力な魔物が闊歩している為、人間にとっては非常に過酷な土地。
 メネシス教:人間族が信仰する唯一神メネシスを崇め奉る宗教。教皇クオラルが頂点に立つ。メネシス教の敬虔な信徒は、異種族に対する差別意識が非常に根強く、中には異種族そのものの根絶を主張する過激派もいる。その為教会は異種族を滅ぼすべく度々討伐軍(クルセード)を魔の大陸へと侵攻させるも結果的に当時の魔王を怒らせただけで敗戦続きであり、とうとう魔王の人の大陸への侵攻を許してしまう。その後始末として勇者(後の皇帝ヴィルヘルム)に魔王を討伐させるも、公にされたのは勇者が魔王を討伐したと言う事実のみでそうなるきっかけとなった教会の失態は隠蔽されている。
 異種族:魔族(悪魔、吸血鬼、淫魔等)、亜人族(獣人、竜人、エルフ等)といった人間以外の種族の総称。
  魔術属性:炎・水(氷)・草(風)・光(雷)・闇(土・毒)
 魔導眼:魔物の肉を食べ、魔族と化した人間がランダムで覚醒すると言われる特殊能力。どんな能力に覚醒するかは覚醒するまで一切解らない。

■キャラクター 
○主要キャラクター
●ジークフリード・フォン・F・シュヴァルツ(本名:ジークフリード・フォン・フランベルク)/フランベルク帝国第一皇子、勇者の息子、魔王
・種族:魔族(元人間)
・12歳→18歳/男 (中性的な顔の美男子、銀髪、片目隠し、厨二っぽい貴族服)
・172cm/59kg
・キャラクター設定:
 元々心優しい性格であったが、過去の出来事によるトラウマと魔物の肉を口にした事による副作用で、残忍且つ冷酷非情な性格へと変貌しており、敵(特に人間)に対しては情け容赦のない一方、完全に良心を失った訳では無いらしく追放後苦楽を共にしてきた妹や旅路の最中に仲間となった者達、そして多くの臣下の事は大切に思っている。
 大臣の奸計で父王を謀殺され、自身と妹リエルと母エリザベートはその濡れ衣を着せられ、母は処刑、自身とリエルは魔族や亜人族の住む大陸へと追放される。それにより、奸計で自分とリエルを悲惨な境遇へと陥れたハインツ及びフランベルク帝国そのものへの復讐を誓い、ハインツとフランベルク帝国を滅ぼす為に行動を起こす。
 実はアーティファクト作成が趣味。
・アーティファクト1:鏖讐斬(クリームヒルト)→近接戦闘用のレイピア、軽量且つ切れ味もよく、片手でも扱いが容易。魔力を纏わせ斬撃を飛ばす事も出来る。古びた剣と魔鉱石から生成される。
・アーティファクト2:鏖讐腕(ブリュンヒルト)→魔法を打ち出すガントレット。
・特殊能力:魔導眼(右眼・覇)→相手の心の内を見抜き、本当に信じるに値するかどうかを見極められる。他にも一睨みで格下の相手を強制的に跪かせる事や、魔力をかなり消費する事になるが、目を合わせた人間を意のままに操る事が出来る。
・適正のある魔法属性:全て
・欠点・弱点:宰相の裏切りや、母の処刑時に掌を返したように罵声を飛ばしたりゴミを投げつけたりする民衆を見たせいで、妹以外の人間を信用しない人間不信となっている。
更に目的の為ならば平気で敵を拷問にかけたり惨殺したりする為、周囲からはドン引きされることも。
・口調・口癖 一人称は僕→俺
・好きなもの・こと:妹(妹のブラコン振りには辟易しているが、自覚はないが自分もかなりのシスコンだったりする)、アーティファクト作成
・嫌いなもの・こと:正義面、掌返し、裏切り

●ガブリエル・フォン・F・シュヴァルツ(本名:ガブリエル・フォン・フランベルク)/フランベルク帝国第一皇女、勇者の娘、魔王の妹にして魔王軍四天王の一人
・種族:魔族(元人間)
・9歳→15歳/女(銀髪、ハーフアップ、ゴシック黒コート、へそ出し、ゴシック調の赤黒いロングスカート、赤青オッドアイ)
・160cm/48kg B87/W57/H88
・キャラクター設定:
 自称”お兄様の正妻”。
 悲惨な境遇から何時も守ってくれた兄のジークに対し、非常に重い恋愛感情を抱いているヤンデレブラコン妹で、 兄の力になるべく共に復讐の道を歩む。
 一方で、過去の出来事によるトラウマと魔物の肉による副作用から兄同様性格も負の側面が強くなっており、兄以外の人間、特にフランベルク王国出身の人間に対しては敵意を向けることが多く、特に兄と敵対する人間は容赦無く惨殺する。
 後に兄の仲間に加わる美少女達の事は当初恋のライバルもしくは泥棒猫の様な認識であったが、幾度も戦いを続けていくうちに、次第に仲間意識が芽生えるように。
 ジークにとっては最も信頼を置いている「家族」だが、流石に異常なブラコンぶりには辟易している。
・アーティファクト:グリム・リーパー(大鎌)→敵を切り裂く切れ味抜群の大鎌、見た目とは裏腹に結構軽い。振り回すことで敵を薙ぎ払う結界を生み出すことも出来る。古びた鎌と魔鉱石から生成される。
・適正のある魔法属性:全て
・特殊能力:魔導眼(左眼・霊)→殺した相手をゾンビとして意のままに操り従わせることが出来る。
・欠点・弱点:幼少期に母の公開処刑を目の当たりにしたせいか、ギロチンがトラウマになっている。
また、性癖を拗らせており、兄の着ていた服や使っていた食器等を味わったりするのが日課になっている。
・口調・口癖 一人称はわたくし、〜ですわ口調 
・好きなもの・こと お兄様(世界一愛してる)
・嫌いなもの・こと ギロチン(トラウマ)、兄に仇なす者

●タマモ(狐火珠萌)/ 魔王軍四天王、狐人族の姫
・種族:狐人族
・167cm/54kg B95/W60/W92
・987歳/女(黒髪狐耳、和服美人)
・キャラクター設定:
 ジーク達がアビス最深部にて出会った仲間。
 ジークがアビスの最奥部にあった殺生石を壊して封印を解いた。
 本人曰く、数百年前にとある国の人間の王を誑かして封印された狐人族の姫。
 封印から解き放ってくれたジークに対して好意を抱いている。
 博識で、ジーク達の参謀役を務めることが多い。
 また、時に年寄りじみた事を口にする事があるが、本人は年寄り扱いされると不機嫌になる。
・アーティファクト:狐火一葉(扇)
・特殊能力:他者に化けられる。
・適正のある魔法属性:炎・草・光・闇
・口調・口癖(あれば)一人称は妾、~なのじゃ口調、主様(主人公への呼び名)
・好きなもの・こと 油揚げ、きつねうどん、稲荷寿司(何をされると喜ぶのか)
・嫌いなもの・こと 年寄り扱い、堅物な人間(何をされると怒るのか)

●レラ(レイラ・ジレーネ・ローレライ)/ 魔王軍四天王、セイレーン族の姫
・種族:セイレーン族
・11歳→17歳/女(青髪、水中では人魚、空を飛ぶ際には鳥の姿になる)
・ 170cm/49kg B90/W59/H91
・キャラクター設定:
 自称ジークの幼馴染。
 魔物に襲われている所を、偶然助けて貰って仲間になる。
 かつて船で旅行した際に海に投げ出されたジークを助けたことがきっかけで彼に恋心を抱いている。
 ジークは助けてもらって以降夜な夜な城に来たレラと会っていた為、ジークが行方不明になってからはその寂しさからいつも彼を探していた。
 それ故にジークの境遇に涙し、彼を追放したハインツ及びフランベルク王国に対しては強い怒りを向けている。
 リエルにとっては帝国を追放される前から面識のある最大のライバル。
 戦闘時には魔力を纏った歌声を使うことが多いが、強靭な鳥の脚力から繰り出される蹴りと翼での攻撃を主体とした肉弾戦も得意としている。
・アーティファクト:レクイエム(ヘッドホンマイク)→歌声の魔力を増幅させ、効果を高める。
・特殊能力:歌声に魔力を纏わせ、敵を操ったり、精神攻撃をしたりする。
・適正のある魔法属性:水・光・闇
・口調・口癖(あれば)一人称は私、敬語口調、ジーク様(主人公への呼び名)
・好きなもの・こと 歌
・嫌いなもの・こと 不協和音、魚や鳥の肉(本人曰く共食い)

●ティア(レーティア・ガルディエール・フォン・シュヴァルツ)/ 魔王軍四天王、前魔王
・種族:混血魔族(父:悪魔族と竜人族のハーフ、母:吸血鬼族とサキュバスのハーフ)
・159cm/46kg B85/W56/W87
・324歳/女(頭に角、金髪、タイツ姿、背中に翼)
・キャラクター設定:討伐された魔王の娘だが、生前の魔王に「戦いでの死は名誉の死。この先我と戦い斃した者が現れても、お前は決してその者を恨んではならぬ」と何度も教えられた為、勇者の事は恨まない様にしているが、ジークとリエルが勇者の子供であると知らされた際には、自分を力不足と見下す家臣達を見返して自分の強さを知らしめる為に自らジークに戦いを挑む。
 魔王が討伐された後の魔王としてシュヴァルツ魔王国を治めていたが、ジークに敗北した後に彼の仲間に加わり、魔王軍四天王の一人となる。
・アーティファクト:グンニグル(槍)→伸縮自在で敵を貫く槍。
・特殊能力:竜への変身及び魅了(チャーム)
・適正のある魔法属性:全て
・口調・口癖(あれば)一人称は我、~なのだ、ジーク(主人公への呼び名)
・好きなもの・こと 肉、スイーツ
・嫌いなもの・こと 野菜、馬鹿にされる事、弱いと言われる事

○サブキャラクター
ゴットフリート・ヨーゼフ・ヴァインシュタイン
シュヴァルツ魔王国の将軍を務める悪魔族の男。人間年齢で30〜40代くらい。
元々はティアに付き従っていたが、ジークが即位した事により、彼の臣下となる。
異種族の軍勢を率いて、フランベルク帝国軍と対峙する。
実は妻子持ち。

メロウ・ジレーネ・ローレライ
セイレーン族の長でレラの母親。37歳
おっとり系美人。
娘を助け、帝国兵を退けたジーク達を歓迎しもてなす。
フランベルク王国の現状を知らせ、ジークが魔王を目指すことを決意するきっかけを作る。

ヴィルヘルム・フォン・フランベルク/フランベルク帝国皇帝、元勇者
ジークとリエルの父。黒髪短髪の偉丈夫、顎髭を生やしている。享年36
かつて人の大陸に攻め込んだ魔王を討伐した功績により、先帝から譲位されて即位した元勇者。
対外協調と異種族との融和を重んじる政策を採っており、対外進出と異種族の殲滅を推し進めようとする宰相ハインツと対立する。
ハインツの策略により、魔王討伐15周年記念のパーティの際に禁じられた「死の呪い」の紋章が刻まれた盃でワインを飲み急死する。

エリザベート・フォン・フランベルク/フランベルク帝国皇后、元聖女
ジークとリエルの母。銀髪ロングヘアの美女、かなり若い見た目。 享年32
かつての聖女にして先帝の娘であり、ヴィルヘルムの即位と同時に結婚した。
ハインツの謀略により皇帝殺害の濡れ衣を着せられて拷問を受け、裏ではハインツに妻となる様要求される。
その要求に対しジーク達の無事と解放を条件として突きつけ一度は了承を得るも、ハインツにとってジーク達は邪魔でしかなかった為に結局約束を反故にされ、ギロチンで処刑される。
その後首と遺体は防腐魔法を施されて城の地下奥深くに保管されるも、後にジーク達に奪い返され改めて棺に入れられる。

ハインツ・フォン・ハンメルバッハー/フランベルク帝国宰相、元賢者
 ロン毛眼鏡、 顔は整っている方だが、常に嫌味な笑みが浮かんでいる。36→42歳
異種族を滅ぼしフランベルク帝国を人の大陸と魔の大陸の全域を支配する超大国にのし上げる事で、自身が両大陸を統一した英雄として名声を得る事を目論んでおり、その為に他国及び魔の大陸への侵略と軍備増強を声高に主張するタカ派政治家。
当然、異種族との宥和や他国との協調路線を取る皇帝ヴィルヘルムとは対立している。
実はヴィルヘルムとは竹馬の友であったが、内心では彼を見下しており、パーティを組んだ頃からエリザベートとの関係やヴィルヘルムが勇者として持て囃されている事への嫉妬からヴィルヘルムに対する一方的な敵意を募らせていく。
  ヴィルヘルムへの対抗心と嫉妬心から彼の全てを奪ってやりたいと考える様になり、フランベルク帝国とエリザベートを手に入れるべく禁じられた「死の呪い」を用いてヴィルヘルムを謀殺し、エリザベートを処刑してジーク達を魔の大陸へと追放する。
 その後はパトリックを傀儡の皇帝として即位させ、自らの意のままに政治を行い、国民を苦しめていく。

パトリック・フォン・フランベルク 
ジーク達の叔父に当たる人物で、ジーク達が追放された後に即位した皇帝。34→40歳 
ヴィルヘルムの弟であるが、兄とは似ても似つかない太ったブ男。
兄の即位により公爵となるもハインツ同様いつも彼に対して嫉妬していた。 
本人は政治力が皆無な上に愚鈍であり、即位後はハインツの傀儡となっている。 
ロリコンで、幼少期のリエルを気持ち悪い視線で見ていたこともあり、リエルからは蛇蝎の如く嫌われている。 

帝国四将軍
双剣使いの男、武闘家の男、魔術師の女、暗殺者の女の四人からなる、ハインツの部下。
それぞれリエル、レラ、タマモ、ティアと対決する。

■あらすじ(300字程度)

フランベルク帝国の第一皇子ジークと第一皇女リエルは大臣の理不尽な陰謀により両親を殺され帝国を追放されてしまう。魔の大陸へと追放されたジークとリエルは、過酷な環境による辛酸と絶望の中で性格が豹変し、両親を殺し自分達を悲惨な境遇へと追いやったハインツと祖国への復讐を決意する。
魔の大陸での生活で魔族と化した二人は途中、狐人族の姫、タマモ、セイレーン族の姫、レラ、元魔王のティアを仲間にし、遂にジークは魔王となる。
魔王となったジークはその後、魔の大陸へ侵攻した祖国の軍隊を打ち破り、見事宰相を打ち倒して両親の仇を取り、復讐を成し遂げたのであった。

・細かいあらすじ
一話:フランベルク帝国の第一皇子ジークフリード・フォン・フランベルクと第一皇女ガブリエル・フォン・フランベルクは、勇者の父帝ヴィルヘルム・フォン・フランベルクと聖女の母である皇后エリザベート・フォン・フランベルクと共に幸せに過ごしていた。
  しかし、そんな幸せな生活は賢者である宰相ハインツ・フォン・ハンメルバッハーの奸計により突然終わりを告げる。
   大臣はパーティの最中密かにヴィルヘルムを毒殺、その罪をジーク達になすりつけ、結果的にエリザベートは公開処刑、ジークとリエルは魔の大陸へと追放される羽目になる。
魔の大陸へと追放されたジークとリエルは、過酷な環境による辛酸と絶望の中で性格が豹変し、両親を殺し自分達を悲惨な境遇へと追いやったハインツと祖国への復讐を決意する。
数年に及ぶ魔の大陸での過酷な生活により、ジークとリエルは魔物の肉を常に喰らい続けたことにより、もはや完全に魔族となっており、瘴気や魔物の肉といった毒への耐性と魔導眼と呼ばれる特殊能力まで得ていた。
しかし迷宮最奥部の扉の前にて、まるで道を塞ぐかのように鬼の姿をした魔物が現れる。
二人がかりでその魔物を倒して扉を開けると、そこにあったのは大量の札が貼られた大きな岩であった。
岩を破壊すると、中から出てきたのは狐の耳と尻尾を持った妖艶な美女。
数百年間封印された狐人族の姫・狐火珠萌と名乗る彼女は、封印から解いてくれた礼になんでも言う事を聞くと言う。
ジークとリエルは、復讐のために配下として力を貸して欲しいと言い、先ず手始めにアビス自分達をアビスから連れ出すよう命令し、無事にアビスから脱出する。

二話:外に出た一行は、今度は魔物に襲われているセイレーン族の姫、レイラ・ジレーネ・ローレライを偶然助けることになる。
レラはかつて自分が助けた皇子に助けられたのだと知って喜び、ジーク達をセイレーン族の城へと案内する。
しかし、連れられた先ではフランベルク帝国の軍勢に占拠されていた。
ジーク達一行は、復讐への第一歩として帝国軍の兵士達を全員倒し、城を解放する。
それを受けて、セイレーン族の長メロウは城と自分達を解放したお礼にジーク達をもてなす。
ジーク達と話す中で、彼らがフランベルク帝国への復讐を目論んでいる事を聞くと、メロウは相手は既に人の大陸のほぼ全土を手中に収めた超大国であり、確実に戦争を起こす事になると助言する。
それを聞いたジークは復讐の為に、まずはシュヴァルツ魔王国の魔王へと成り上がることを決意。
レラを加えたジーク一行はセイレーン族の城を出ると、一路魔王城へと目指す。
道中多くの魔物を撃退しつつも遂に魔王城へと到着すると、なんと現魔王のアレーティア・ガルディエール・フォン・シュヴァルツの方からジークとの一騎討ちを申し込んできた。
ティアは家臣達からジークが勇者の息子だと言う事を聞かされており、最近力不足の魔王と呼ばれて家臣に舐められ始めたのでジークを倒して強さを証明したいと言い放ち、ジークと戦闘を繰り広げる。
死闘の末、何とかティアを倒したジークは彼女にトドメを刺そうとするも、突然背後からティアの家臣がジークに攻撃を仕掛ける。
しかし、そんな形での勝利よりも潔く敗北を選んだティアが最後の力を振り絞って家臣を攻撃した事で結果的に命を救われた為、ジークは借りが出来たと言う理由で結局彼女を生かして自身の軍門に加え、ジークはヴァレンティア魔王国の新たな魔王に即位したのであった。

三話:そして復讐の時来る。
圧倒的な強さを誇る魔王軍の前に長年の戦で疲弊したフランベルク帝国軍は既に敵ではなく、ゴットフリート率いる魔王軍の前に帝国軍は負け続け、遂に人の大陸へと押し戻されてしまう。
しかも、ジーク達の裏工作により遂に帝都で革命が起きたと言う情報が流れ、帝国軍は鎮圧のために帝都への退却を余儀なくされた。
ジーク達も、敵軍の中枢及びフランベルク城へと潜入し、宰相ハインツ及び新皇帝パトリックと帝国四将軍と対峙する。
先ずは魔王軍四天王と帝国四将軍の対決が起こり、結果は魔王軍四天王の勝利に終わる。
その間にジークはパトリックを惨殺し、とうとうハインツを追い詰める。
ハインツは魔法を操りジークに抗うも、呆気なくやられた挙句に眼鏡を叩き割られてしまう。
ジークはハインツを捕らえて魔導眼で操り、あの事件の真実について城に押し寄せた国民達に暴露させる。
その後ジークに解放されたハインツは怒り狂う国民達の手で虐殺され、ここにフランベルク帝国は滅亡するのだった。
ジークがかつて追放された王子だと知った民衆達はジークに帝位に就く様懇願する。
それを聞いたジークの「異種族は敵か?」と言う問いに当然の如く頷く民衆達。
ジークは予定通り旧帝国の領地を家臣達に与える事を決意し、ジークは一度自分を裏切った国民を統治する気はないとして民衆達の懇願を拒否し、彼の大事な妹や仲間達、そして城に乗り込んだ際に奪い返した母の亡骸と共に治めるべき国へと帰るのであった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?