WUPリノコン解説記事

こんにちは、からくり(@karakuri1646)です。


今回も前回UCLに続きリノコン(リノセウスコントロールエルフ)が上位のメタゲームの一角として存在しているので、この機会に是非デッキの面白さに触れて欲しいという思いで書かせていただきました。

記事の公開への不満がある方や、足りない部分があることについては申し訳ないですが、私としては前回応援してくださった方々の期待に応えられればという思いが強いです。


また、この記事は項目③以降が有料になっていますが、項目毎の関連性が少ないので突然話が切れる心配はないです。無料分でも十分お楽しみ頂けると思います。


それでは本題へいきますが、そもそもリノコンとは何?という疑問のある方は本題は入る前に前回記事「UCLリノコン解説記事」の項目①を読むことをオススメします。



①デッキ構築


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まずはじめに、今回紹介・解説するデッキです。


この項目では、旧UCLリノコンと新WUPリノコンを比較しながら、デッキに新しく採用されたカード、採用されなかったカード等について触れていきます。

前回と内容が被ってしまう部分についてはほとんど省略されているので、リノコンの基盤についての解説、UCLリノコン詳細については前回の「UCLリノコン解説記事」を参考にしてください。


①-a.新採用カード

リノコンは、UCLからWUPかけて次元歪曲(ALT)がスタン落ちし、《無窮の輝石・カーバンクル》と《不殺の円陣》が失われた代わりに《幻想の妖精竜》、《アウェイキングガイア》の追加を得た。

これによってUCLのような、継戦能力の高さを活かしたコントロールメインのデッキから、WUPではドローを回しながら条件を達成し、コスパの良いカードを使い、捲るコンボデッキへと、デッキの性質が変化している。


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《幻想の妖精竜》はUCLアディショナルで新しく追加されたカードで、欠けたカーバンクルや円陣の守りの要素を補い、デッキのバランス支えている。

妖精竜はコスパの良いカード(以下ズルカード)の中でも比較的準備が簡単な他、大型守護はデッキ内で唯一で、特定の対面では高打点やOTKを止めるという替えの効かない役割がある。

また、WUPコンエルではドロソを回し態勢を整えるために手札交換が重要だ。

妖精竜は、条件が上手く達成できなかった場合でも、低コスト吐きながらドローを行い、コスパの良いカードでテンポ回収し、再びドローをする、という循環に大きく貢献しているので3枚採用するのが妥当だろう。


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《アウェイキングガイア》は、WUPで新しく追加されたカードで、ズルカードとしてデッキの循環を支えている他、カーバンクルによる進化回復で可能にしていた守護を突破しながらのリノリーサルを可能にしている点で、デッキ内で唯一の役割がある。

また、自然機械Bや機械Nm等の処理の難しい大型の展開を処理する役割があるため、採用の価値が高く、メイと旋風だけでは支えきれないゲーム後半にかけての処理として、継戦能力の向上にも一役かっている。


しかし、ガイアはドローソースを打つためのテンポの回収として最も適している反面、欠点として、要求条件がやや厳しいことや、引いてすぐには効果発揮できないこと等が挙げられ、良いところばかりではない。

弊害として、WUPでは後半での大型処理を旋風とガイアに任せているが、UCLでそれらを担っていた《純真なる弓使い・リノ》は、繰り返しの利用が効く、引いてから使うまでの条件が緩いという点が大きく違うため、以前のようにはいかず、継戦能力が落ちていることには注意したい。

そのため、WUPでは盤面が落ち着いた後でも油断せず、積極的に勝ちの態勢を整えることが重要だ。


以上2種類の追加カードでズル(コスト以上のパフォーマンスを発揮)することによって、ドロー回したりリノを進めやすくなり、WUPリノをコンボデッキとして確立させた。

しかしながら、ズルできる代償として手札消費が非常に激しく、リソース不足に陥りやすい。

そのため、ガイアの3枚目よりもワンダーコックを優先すべきと判断している。


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《豊穣の季節》は新カードではないものの、欠けた《不殺の円陣》の代わりとして、デッキの循環を支えていて、WUPリノコンでは最も評価の高いドローソース追加枠である。


まず、UCLでリソースカードの役割を果たしていた《ワンダーコック》は、ガイア(自然カード)の追加によってリソースとしての役割が半減している。そのため、ドローを回す上でワンダーコックを頼るのは難しい。

そして、UCLと大きく異なる点として、WUPでは手札消費の激しい強力な2種類のカードが追加されたため、単純に豊穣の季節の条件3ドローの恩恵が大きい。

特にガイアや妖精竜を投げるターンではより手札消費が激しく、継戦能力に不安があるWUPリノコンでは、次にリノセウスの準備をしたいため、そういった場合での3ドローは非常に価値が高く、他カードとの差が顕著に現れる。ドロー回すコンボデッキにおいて、後引きでの強さの差は重要視するべきだろう。


以上2つの理由から、ドロー効率の良い豊穣の季節の評価は高く、3枚採用すべきと判断している。


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《ワンダーコック》は新しく採用されたカードではないが、ガイアの追加で少し性質を変えたカードである。

《ナチュラル・マナ》、《荒野の休息》はプレイリソースとしてプレイしながらドローを進めるの対し、ガイアはプレイリソースを大量に要求し、ドローもできない。特にゲーム中盤〜終盤にサーチするガイアは使いづらく、ドロー性能の低下やゲーム後半での実用性の低さが目立つカードとなった。

大量にリソースを消費するWUPリノコンにおいて、ワンダーコックのドロー性能の低下はかなり痛いものの、カードプールの中では上位のリソース供給量がある。

ワンダーコックは後述する《スケアリートレント》よりも供給するリソース量が多く、ガイア等によって大量にプレイ回数を利用するWUPのリノコンにおいて、リソース量は重要なポイントだと判断し、採用に至った。



①-b.新しく採用候補になったカード等


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リソース枠として採用できる数少ない候補で、テンポを盤面における点が強い。

ワンダーコックとの併用が難しく、ワンダーコックを抜いてトレントを入れるアプローチではリソースでは不十分と判断して採用を見送ったが、カードとしては十分優秀で採用圏内である。


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コストパフォーマンスが良いテンポ枠で、妖精竜の条件達成が早くなる。

枠の都合でプライマルキガントとの比較になりやすいが、ガイアの4プレイ条件の邪魔になりやすい点や、回復の方がより後引きに強いため、プライマルキガントや幻想の妖精竜を優先している。


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ガイアの4プレイを補助するカード群。これらのカードを採用する場合はガイアやリソースカードを増やす必要があり、単純な入れ替えは難しい。

採用する場合はデッキの性質や回し方が大きく変わるだろう。


②環境におけるリノコンの特徴や魅力


この項目ではRAGEやRatings等の競技シーンでの個人的な評価を述べていきます。


②-a.メタゲームでの立ち位置・デッキ評価

環境上位におけるリノコンの立ち位置は、ざっくり盤面で戦う(OTKに向かない)デッキ全般に有利、自然W等(早いOTKを得意とするデッキ)に不利、他にいい勝負とされている。

この認識に大きな違いはないが、前提としてリノコンはプレイによる勝敗の入れ替わりが激しく、相性にも個人差が生まれやすいデッキで、デッキ評価に関しては「人による」と言わざるを得ない。


②-b.リノコンの2つの長所

今回紹介するリノコンの長所1つ目は、有利なデッキの種類が多く、不利なデッキの種類が少ない点だ。

したがってデッキ分布を無視したデッキパワーに関しては申し分ない。


上位環境におけるリノコンの比較的有利な相手はそれぞれミッドV、自然機械B(エイラ回復)、AFNm、機械Nmで、決して楽勝ではないが、勝ちやすいデッキ群である。

不利な相手は自然W、大差はなく、練度差次第で4〜5割近く勝てる可能性もあるが、負けるのは一瞬、勝つのは大変なためそれを実現するのは容易ではない。

その他スペルW、自然機械D、機械V対面に関しては採用カード等で多少変動し、RAGE前現在では互角程度のリストが流行っているため、プレイミスがなければそれなりに勝ち越せるくらいが目安になるだろう。


長所2つ目はプレイが勝敗に影響しやすい点だ。

特に盤面以外でOTKができないデッキに対しては劣勢を粘りやすく、ゲーム後半では引き次第で逆転勝利も少なくない。

また、OTK等盤面以外でライフを削るのを得意とするデッキに対しては、OTKパーツが揃っていると粘れず、劣勢からの逆転は少ないものの、やはりプレイ手順が複雑でPPやカードを引く枚数を損しやすいため、プレイミスによる勝ち負けの入れ替わりは十分にあり得る。したがって粘りにくいもののミラー戦でも多少の差がつく。


とにかくプレイで勝敗が入れ替わりやすいため、プレイしごたえがあり、玄人向け、成長し一皮むけたい人向けのデッキであることがこのデッキの魅力のひとつと言えるだろう。


②-c.リノコンの2つの短所

短所1つ目はRAGEやJCG等大会で人気なデッキ群に対して有利が少ない点だ。

特に自然Wは、人気デッキほど数の多いデッキではないものの、勝ち方が非常に分かりやすい点から一定数の人気を獲得しているデッキである。このデッキに若干勝ちづらい点がリノコンで最も惜しい点である。

他に目立った人気デッキである自然機械D、機械V相手に関してはデッキ構築、デッキ認識、プレイ内容等で勝率が変動しやすく、練度差次第で大きく勝ち越してもおかしくない。


短所2つ目はプレイが勝敗に影響しやすい点だ。長所でもあるが、特に大会シーンだとこれが裏目に出ることも少なくはない。

プレイの影響度が高いということは、先程述べた比較的楽な相手にも十分負け越せるということでもある。

リノコンは、良くも悪くもデッキ勝ちしづらい。

またそういったデッキは、当日のコンディションや自身のプレイヤースキル(思考能力やオフライン経験等)の影響度も高く、それらの要素は事前の練習やこの記事の内容を覚えることである程度誤魔化せるものの、短期間で整えるのは容易ではないだろう。


②-d.総評及び私自身の評価

まとめると、リノコンは目立った不利な相手はないが、人気デッキには楽な相手は少なく、プレイ次第なデッキとなる。

立ち位置△ 可能性○

評価が低いようにも見えるが、私の率直な評価としては、最も勝てるデッキにはなれないが、最も勝てないデッキとは程遠く、妥協デッキとしては優秀な部類だと思っていて、もし私がRAGE等の大会に参加するとしても使用している可能性が高い。

デッキ勝ちがない代わりにプレイによる可能性を得る選択である。

特にTier上位デッキに対し選出から2負けがほぼ決定するような不利な相手は存在しないことが大きく、最強デッキの相方枠としての妥協採用や、いわゆるTier1を強く回してデッキパワーと練度で勝ちきるのを好む方には向いているだろう。

おまけとして、Ratingsにおいてのリノコンは先程挙げた短所の条件外である。プレイが影響しやすい点が、モチベーションの継続に繋がりやすいので、この機会に練習してみるのも魅力的ではないだろうか。



③環境上位デッキに対する大局観及び注意点等


この項目では、JCGやRatings等で見られる環境上位デッキに対するの戦い方や大局観に関する情報について触れていきます。


本題へ入る前に、以下繰り返し使用する評価基準の定義に関する情報を述べていく。この記事におけるこれらの評価基準は、大局観を語る上で非常に重要なため、把握しておく必要がある。


「1.ドローカード評価」について

具体的なカードとしてはコッコロや季節、先行のワンダーコック、荒野の休息が対象となる。(例外として、先行コッコロとセットの自然の導きもドローカードとして扱って良い。)

手札を整えながら戦うリノコンにおいてドローカードの価値は非常に高く、評価は最高ランクの「S」または「A」の2パターンしか存在しない。

どちらのパターンでもマリガンでは常にキープして良いが、特に評価「S」ランクの相手にはマリガンでドローカード以外をキープしすぎないように注意したい。

また、ドローカード評価「A」の場合もマリガンにおいては必ず対象カードはキープするため、ドローカード評価「A」という表現はほとんどリノパーツの評価が非常に高いことを意味する。(若干細い手札でもリノパーツさえ揃っていれば勝つことを表している)


補足として、荒野の休息はキープすることによるリソース消費がほぼなく、コッコロや季節の追加ドロー条件をスムーズに行いやすくする他、4t4プレイによるガイアのコスト下げ、回復でライフを守り、4tメイ起動でテンポを返す等、ほぼ全ての要素を持っている。

プレイ回数や1コス破壊数をテンポに変えられるリノコンにおいて、荒野の休息はいわば2/2/2キャントリップのようなものだと思って貰って構わない。

(ナチュラル・マナについては序盤にプレイすることができないので少し性質が異なる。)


また、後攻のワンダーコックに関しては、キープによって手札が減ることはないものの、手札交換がしにくくなり、使える手札が少なくなる裏目等が考えられ、難しい。

後攻のワンダーコックはどちらかと言えば「3.ガイアの価値」に近いカードと判断している。


「2.リノの評価」について

リノの評価では、基本的にリノパーツ(バウンスカード込み)のマリガンでの価値ではなく、リノ本体のマリガンでの価値、及びリノを進めることの評価を表している。

バウンスカードをリノバウンスとして使いたい場合のマリガン判断は、前述のドローカード評価で判断する。

2枚目以降のリノの価値や、リノ進化フェイス(リノ疾走を1tにまとめる)の是非については5段階評価の「S」〜「D」では表せないため、各対面毎の解説部分で述べている。


「3.ガイアの評価」について

盤面に捨てて他のカードと入れ替えることはできないため、「ガイアの評価」はほとんどガイア本体のマリガン判断を表している。

ガイアはズルカードとして比較的どの相手でも役に立つものの、要求するプレイリソースが非常多く、キープするリスクの高いカードなので、実際の強さより低めに評価設定している。

評価「S」または「A」評価の場合だけ単キープを検討したい。

また、ガイアの評価が高い相手にはワンダーコックやマナ、休息の価値も高くなり、「ガイアの価値」が「A」以上相手にはワンダーコックとマナも単キープ対象に加える。


「4.妖精竜の評価」について

「妖精竜は評価」は妖精竜のマリガン評価ではなく、ゲーム中の評価を表している。

妖精竜は1cで後引きが間に合うカードなので、原則マリガンではキープしない。


「5.序盤〜中盤の盤面干渉、ライフの評価」について

「序盤〜中盤の盤面干渉、ライフの価値」では、主に「アリアの旋風」の価値、及び「対空射撃」のマリガンでの価値を指す。

「機械樹の番人」に関しては2tに出してもテンポを支えられない場面が存在する上、中盤の使いにくさ目立つカードで、リスクが高く、テンポカードとしての単キープ対象にはならない。

また、プライマルキガントに関してはマリガンでキープする相手が存在せず、自然機械B等の例外があるため、他カードとまとめて評価するのは難しく、各対面の解説部分で述べている。


③-a.リノコンミラー


1.ドローカード評価「A」

2.リノの評価「S」

3.ガイアの評価「B-」

4.妖精竜の評価「B-」

5.序盤〜中盤の盤面干渉、ライフの評価「B-」

(相手、盤面干渉、ライフの評価は低いが、自分の盤面を弱くする必要があり、対象カードのアリアの旋風に役割がある。)


リノコンミラーでは、リノセウス、バウンスカードの評価が特に高い。マリガンではリノセウスとドローカードをキープする他、先行の自然の導きも単キープすべきだ。

後攻のバウンスカード単キープも悪くはないが、キープすることによってリノを引くのが遅れてしまった場合に、進化3つを活かしきれず損することもケースも発生し得るため難しい。

また、対空射撃に関しては基本的に序盤〜中盤にのみ打てるバウンスカードなので、打てるときに打つために単キープを検討するという考え方もあるだろう。

逆に番人は序盤ではアタック2フォロワーである点で足を引っ張る可能性があり、終盤では守護としての役割があるため、マリガンでは返したい。


ゲームの流れとしてはお互いに手札を交換しながらリノのカウント稼ぎ合い、リーサルを目指す。

リノレースに遅れている場合でも妖精竜等の守護でターンを稼げるが、0cガイアがあると突破可能になるため、基本的にはリノレースが最大のポイントとなる。

しかしながら、特に7〜8tでは4プレイ→ガイア→リノ3回疾走の条件を達成するのは容易ではないため、妖精竜でターンを稼げることも少なくない。


リノが2枚あると、4プレイ→ガイア→OTKをし易くなる他、リノ本体を1枚犠牲にしての守護突破リーサルも発生するため、ミラーでは2枚目温存の価値が高い。

また、リノ1枚の場合はリーサル必要なPPに大きな余裕がないため、守護で6〜8tリーサルが飛びやすく、特に進化しない妖精竜を突破するパターンとして、0c温存やメイや旋風等の手段を用いた守護のケア方法があることを忘れてはいけない。


「5.序盤〜中盤の盤面干渉、ライフの評価」については対象が例外の対空射撃を除いて旋風しかないので高く設定されているが、直接ライフを削るカードはリノしか存在しないためライフは手札の回復込み16あれば十分で、そのラインに届かない範囲の相手のフォロワーは放置が得である。(上から引いた対空射撃の打ち先になる)

そのため、プライマルキガントの価値は低く、原則手札交換のために適当に捨てて良い。

また、対空射撃ケアはミラー戦において唯一リノレースに干渉できるため、旋風には自分の盤面を弱くする札としての価値がある。


ミラーにおけるリノ進化フェイスの是非は、回復の裏目が存在するため出来るだけOTKを目指したいが、リノカウントをどれだけ進めるかは、相手のリノカウントとの差を見て決めるため、5〜6tでお互いのリーサルがあり得るケースではトップバウンスを期待して進化フェイスの形になってしまうこともあるだろう。

リノコンミラーでは進化フェイスがNGというよりは、リノカウントを進めるかどうかを相対速度を見て判断するべきである。

補足として6+7+8+2=23はプライマルの4回復で丁度受かっているので相手のライフが19の時と20の時では進化フェイスの受かりやすさが違うことは覚えておきたい。

また、6+7+8=21を基準として、相手の残りライフ+ライフ回復を使ってリノを走るべきかを判断する考え方は、様々な対面で発生し再現性があるため、パターンとして覚えておきたい。


以下は具体的な局面を用いた試合のポイント・注意点の解説である。

挙げればキリがないため全てを紹介することはできないが、私が重要と判断した部分を選んでいる。


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例1.自身のリノカウントは1、相手のリノカウントは0

画像の局面ではワンダーコックをプレイするのが無難である。

リノミラーでは、相対速度を考慮したプレイ選択が大事なため、少し余裕のある現局面では速度負けのリスクよりも手詰まりを懸念して季節の2ドローを保留し、ガイア等を回収する。

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例2.前局面の1ターン後である。

リノミラーでは手札交換の価値が高く、手札を燃やさずに季節で3ドローするのが一つの課題である。また、現局面ではガイアのための4プレイ、リノ進化をすることも条件である。

4t休息→ナテラ→メイ→妖精竜(ガイア下げ)

5tリノ→メイ→季節進化

上記ルートが達成したい課題をこなしていて良い選択と言える。

妖精竜を捨てている点が気になるが、現在のリノミラーにおける妖精竜は、ある分だけ凌げるターンが増えるカードではなく、ガイアでのリーサルが発生しない一定のターンのみ耐えることができるカードである。

必要ターンまでにかなりのドローが見込めるため、手札に抱え続けて1ドロー分損するよりも、2枚目や1ドローに期待して別のカードに変えた方が得と判断している。

このようにWUPリノコンでは、特に季節を3ドローしたい場面において、将来使う可能性のあるカードでも、手札の回転率を優先してPPを使い切り、必要であれば2枚目にアクセスするという考え方があり、出現頻度もそこそこなのでパターンとして覚えておきたい。

また、何を捨てるか?といった局面はかなり多いので対面毎のカード評価基準は頭に入れておくべきである。


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例3.相手のリノカウントは0

推奨手順は、マナナテラ休息ナテラリノ対空リノ進化

この局面では3つの注意点がある。全て出現頻度が高いため絶対に覚えておきたい。


ポイント1.ミラーで手札が8〜9枚の時、メイを燃やす手が最も効率の良いドローである可能性が高い。メイが山から消える点は誤差だが、メイを捨てる1PPと1/1を場に出さないで済む点が大きい。


ポイント2.急ぐ理由がなければ、導きや番人は保留した方が良い。また、対空射撃は優先して使用する。

対空射撃は将来打てるかどうかが分からず、旋風等でケアされ続け、最後まで打てない可能性すら存在する。

上から引いた対空射撃を有効札にするためにも、余裕があれば導きと番人は保留しておきたい。

これに限らずバウンスとドローの比較において、ドローよりもバウンスを急ぐプレイ手順では、OTKではなく分割リーサルになりやすい。という風に認識しておくと、他対面でも活かしやすくて良いだろう。


ポイント3.ミラーにおいて、リノ進化で相手のフォロワーを原則殴らない。

対空射撃の打ち先を作るためである。ミラーにおいては、盤面が弱い方が得するケースが多い。


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例4.自分のリノカウントは5、相手のリノカウントは4。

この局面では相手の対空射撃の使用回数が0回な上、進化権が残っているので導きと番人の使用枚数が多く、8tのガイアは0cになっている可能性が十分あるため、場に出ている妖精竜が疑問手である可能性が高い。

画像の局面自体はレアケースで再現性は低めだが、ポイントとして、リノカウントが4以下の時に守護をおかないのがセオリーである。

リノカウントが5以上の時の守護はリーサルの要求札を増やし、対空の打ち先にならない点で強いため、強いタイミングまでためて置くべきだろう。

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例5.相手のリノカウントは0

直感で見えるリノ導きコッコロは悪手で、番人に導きを打つ手が正解である。

もう既に2回リノをプレイしている点に注意が必要で、もし仮にリノに導きを打ってしまうと、対空を含むOTKか分割リーサルのどちらかを選ぶことになってしまう。

進化2対空1で既に5カウントまでの進め方が見えているので、コッコロでドローを進めたい場合は番人に導きを打つしかないのである。

仮に対空を引いていなくても、ここでリノに導きを打つのは急ぎすぎで、控えるべきだろう。


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例6.

これもまたリノに導きを打つべきではない局面である。

局面ではリノカウントに大きな差があるので勝敗への影響は全くないが、リノが2枚ある局面で、ガイア含むリノリーサルが見えている場合ではリノカウント4→5にする直前の導き打ちは得しないケースが多い。

理由としてはほとんど前述の「導きと番人は急ぐ理由がなければ保留が得する」と同じで、ガイア前に4プレイする際のリノ導きは負担にならず、トップの対空受けやプレイカウントの確保できる点で得をできる。


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例7.相手のリノカウントは4

これもまたリノカウント4→5にする番人だが、今度は進めても良い局面と言える。(正着は難解)

理由としては局面にPPの余裕がなく、次の相手の守護で紛れるためである。


このように、セオリーも大事だが、リノミラーにおいて最も大事な要素は「相対速度」なので、まずはこれを常に意識できるようになるのが望ましいだろう。



③-b.対自然W

1.ドローカード評価「A」

2.リノの評価「S」

3.ガイアの評価「C」

4.妖精竜の評価「S」

5.序盤〜中盤の盤面干渉、ライフの評価「C」



対自然W戦では、リノセウス、バウンスカード、妖精竜の評価が特に高い。他対面と違い厳しい試合が多いので、リスクのあるプレイやマリガン選択も必要になる。

マリガンではリノセウスとドローカードをキープする。他に、妖精竜のためのマナやバウンスカードの単キープを検討しても良い。


ゲームの流れとしては、ドロー回して早いリノセウスで決めるのが理想的な勝ち方だが、特別早い分割リノリーサル以外は《禁約の黒魔術士》にリーサルを防がれる恐れがある。

単に真っ直ぐリノリーサルを目指して禁約を割り切る試合もあるが、禁約がないケースでも単純に速度負けしてしまうケースが多い。

そういったリノリーサルが間に合わなさそうな試合では、相手が《猫耳の魔法使い・キャル》や《両雄激突》を引いていない、2枚目以降のライリーが出てこない等、相手の事故要素を想定してコンシードやターン稼ぎを目指すことも重要である。

普通にやっていても勝てないケースが多いことから、相手の思考時間や進化のタイミング等から何か足りないかどうかを推測し、押し引きする必要があるため、アドリブに頼ることが多いマッチだ。

また、妖精竜を1ターンに2体立てると、そのターンのリーサルを防げる場合が多いが、返しの《母なる君》や禁約でこちらのリーサルも防がれて、キャルや両雄激突やがないのに負けてしまうケースもあるため、難しい。


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画像のように、リノリーサルが確定していなく、母なる君のケアもできていない状況だと、妖精竜は1枚ずつ出すのが無難だろう。当然、キャルと両雄激突を持たれていると負けるが、割り切るしかない。


対自然WにおいてはOTKよりもターン分割リノリーサルの方が評価が高いため、リノ進化フェイスはむしろ積極的にすべきである。

また、2枚目のリノセウスの役割は母なる君の守護突破程度しかない。分割リーサルをするために捨てることも十分あるだろう。

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画像のような局面でリノ進化フェイスとすると、仮に禁約で防がれたとしても、相手の体力は4なので、リーサルを逃れるには回復も必要だ。また回復されてもバウンスカードを引くことで、リーサルの可能性が生まれる。

通常リノ進化フェイスはライフ20からの場合で4回復で裏目となるが、自然Wの4回復は簡単には出来ないので得するケースの方が圧倒的に多いだろう。

進化フェイスができる局面は積極的にするため、通常リノカウントを進めるよりも先にドローをすべきところを、分割リーサルプランを目指す場合は優先順位が逆になる。

補足として、早いリノリーサルを目指す場合ではプライマルキガントの価値は低く、相手の盤面も放置することもあり得るが、ターン稼ぎやコンシードをする際に、盤面のフォロワーに妖精竜が処理されてしまうケースや、キャルなしライリー2回攻撃の負け筋を生んでしまうので、自身のリノ速度と相談して判断すべきである。



③-c.対スペルW

1.ドローカード評価「S」

2.リノの評価「B+」

3.ガイアの評価「A」

4.妖精竜の評価「C」

5.序盤〜中盤の盤面干渉、ライフの評価「A」


対スペルWでは、ドローカードの他にガイアと旋風、0cプレイカードの価値が高い。

マリガンでは主にそれらのカードをキープするが、先行のガイア単キープはリスクが大きいため、難しい。

中盤の盤面干渉の価値が高いため、後攻の対空射撃もキープして良いだろう。


また、スペルWの中盤〜終盤の攻めを妖精竜で凌ぐことができないため、ガイアなしで長く戦うことは難しい。そのためガイアの価値が高くなるのはもちろん、リソース十分な場合でのリノセウスのセットキープも検討すべきである。

リソースが一番重要なのは間違い無いが、勝つカードなくして長期戦を行うのは難しい、という意識を持ってマリガンするのが大事である。


主なゲームの流れとしては、序盤に手札を整えガイアを準備した後、旋風やメイ、対空等で中盤を凌ぎ、ガイアで得たテンポを利用してリノリーサルや次の処理を用意することでの勝利を狙う。


対スペルWでの戦い方は前回大きく取り上げたが、キャルの採用が減ってコンシードしやすくなった代わりに、こちらの継戦能力が大きく低下しているため、前期同様とはいかず、リノを使った臨機応変な戦い方が求められるようになった。

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画像のような局面で、リノ当てを処理として有効に使い、デッキのドロー力の高さを活かして引いた2枚目以降でのリーサルを狙うような試合は、特によく発生するためパターンとして常に意識しておきたい。

リノの分割リーサルついては裏目がほとんどなく有効で、リノの2枚目は、リーサル時の4/5守護の突破として重要だ。ただし、中盤の処理札としても優秀なため、強いシーンが多く難しい。温存に拘る必要はないが、簡単に捨ててしまうのは避けるべきだろう。


前期同様、ライフの価値が非常に高く、プライマルキガントを捨ててドローに変換することは極めて少ない。


対スペルW戦ではガイアと0cカードの価値が非常に高く、中盤以降は4プレイを狙いたい場面がほとんどなため、季節の3ドローを狙う余裕がない。

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そのため、画像のような局面では季節を先に打つ手が無難である。また、対スペルW戦のコッコロは、UBの回復が重要なため、可能であれば手札に残しておきたい。



画像21

ガイアや旋風に除去を頼ったマッチでは、画像のように無理やり0を抱えにいくケースが非常に多い。今回はメイとトップを燃やすだけで済んでいるが、状況次第では4/4や5/5を放置してでも0cを温存する手を選ぶこともあるだろう。

また、スペルWは前期に比べ、ドロシーの追加等でリソース切れが発生しづらくなっている。全てのフォロワーを処理しきるのは容易ではない。

したがって、受けれる分はライフで受け、こういった0cプレイカードや旋風を無理やり温存することや、リノやガイアを準備することが大事になる。

全体として、2ターン先、3ターン先の未来を見据えたプレイや意識が大事なマッチであると言えるだろう。



③-d.対自然機械D

1.ドローカード評価「A」

2.リノの評価「S」

3.ガイアの評価「B」

4.妖精竜の評価「C」

5.序盤〜中盤の盤面干渉、ライフの評価「A」


対自然機械Dでは、ドローカードの他にリノパーツ、中盤の盤面干渉カードの価値が高い。

マリガンではそれらのカードをキープするが、先行で非リソースカードをキープするのはリスクが高く、リノセウスを除く処理用のカードは後攻のみキープする。


ゲームの流れとしては、大きく3パターン存在する。

1.序盤から効率良くリノカウントやドローを進め、相手の中盤以降の強力な盤面に付き合わず、強引にリノで勝ちにいく。

2.中盤以降の相手の強力な盤面に対し、0cプレイカードや対空射撃、旋風、メイを使ってリノカウント進めながら上手く捌き、《影の侵食》で削られる前にリーサルを間に合わせる。

3.中盤以降の相手の強力な盤面を捌きながらガイアのコストを下げ、ガイアによって生まれたテンポ面での余裕を活かして回復で凌ぎながらリノカウント進めて間に合わせる。

主に以上の3パターンでの勝利を狙う。また、各パターンでカードの価値が異なる点には注意が必要だ。


「パターン1」はリノ+バウンス(ドローソース)がたくさんある時に狙わざるを得ないが、相手の早い《鋼鉄と大地の神》や《嵐鉄の竜人》に弱いという特徴があり、処理札があるならパターン2を選ぶべきだろう。

また、このプランを選ぶ場合はプライマルキガントの価値が特別低く、ドローのための手札交換として使っても構わない。


「パターン2」はリノ+対空射撃がある場合に発生しやすく、最も勝率が高い。

このケースでは《極炎のドラグーン・ローラ》や《母なる君》による守護が負け筋になりやすいため注意すべきである。また、番人や妖精竜を置くことで《天災のジェネシスドラゴン》をケアできることは意識しておきたい。


「パターン3」はリノを引いていないケースで大体このパターンに該当し、特徴として、相手の侵食のクロックが早い場合に勝つことは難しい。

流れとして、バウンスカードや回復カードを溜め、7〜9tで一気にリノカウントを進めて勝つため、0cガイアは間違いなく必要になるだろう。

仮にガイアもリノセウスも両方ない場合は、カードを溜めていても将来使う余裕がないため、急いでドローを回しリノセウスを引くことに賭けるのがベストである可能性が高い。

また、リノが遅れるパターンではバウンスカードが溜まっている(頑張って抱える)ことが多く、引いてからリーサルまで1〜2t程度なので進化権を無理に残す必要はない。


対自然機械Dでのリノ進化フェイスは回復で要求数が増えるリスクが十分あるが、バウンスを保留している余裕のある相手ではないので評価が難しい。

リノ2枚目の価値はやや高めくらいである。

目安としてライフ17からリノ進化フェイスは安全圏で、ライフ20からリノ進化フェイスは逃げられやすいことは覚えておきたい。



③-e.対機械V

1.ドローカード評価「S」

2.リノの評価「A」

3.ガイアの評価「B」

4.妖精竜の評価「S」

5.序盤〜中盤の盤面干渉、ライフの評価「S」


対機械Vでは、ドローカードの他にリノセウス、妖精竜、ライフを守れるカードの評価が高い。

マリガンでは、先行はドローカードを優先し、リノ、旋風が他のキープ候補になる。後攻ではライフを守るカードの価値が非常に高く、旋風、対空射撃等を優先して探したい。

ゲームの流れとしては、様々なパターンがあって複雑で、先行と後攻で試合の展開が大きく異なる。共通して言えるのは、妖精竜の評価が高いマッチで、カードさえ揃っていれば長く試合を続けることができるため、ボード・ライフ管理の評価が非常に高いことだろう。


まず、対機械V戦において、神でコストを下げた《真紅の抗戦者・モノ》や《鋼鉄のヴァンパイア・スレイ》を用いたOTKが脅威的だが、それをさせずに勝つ方法が2つある。

1つ目は、機械Vが神をプレイするターンは7ターン目になることがほとんどで、神を出した7ターン目には守護を出すことができず、それをリノリーサルで咎める方法だ。

先行であれば先8リーサルが条件で、現実的なラインなのでこのプランの信用度が高く、後攻では相手の攻めを凌ぎながら後手7リーサルの条件を達成するのは難しい。

2つ目は、妖精竜を使ってOTKを阻止し、その間にリノを間に合わせる。または妖精竜やガイア、コッコロ使って機械神で取れない程の強い盤面形成をおこなって、押し切るという方法だ。

ただし、妖精竜を引いている場合でも、機械Vの中盤〜終盤戦はそれほど弱くはないため、妖精竜やガイア、旋風などのズルカードを複数枚要求されることが多く、凌ぎきるのは容易ではない。

しかしながら、機械Vは特に先行での4t《夜明けの吸血鬼・ノイン》を起点とした横並べの攻めが非常に強力で、それを受けながらリノを進めるのは厳しいため、特に後攻においては神を凌ぎきるプランを選ばざるを得ないだろう。


対機械Vの守護は《魔獣の女帝・ネレイア》と《夜明けの吸血鬼・ノイン》がほとんどで、エンハンスで神との噛み合いが悪い《アーマードバット》、《マシンエンジェル》の突破にリノを使うことは少ないため、リノの2枚目の価値は低めである。

また、基本的にはライフの方が大事なので、1枚目のリノも状況次第で盤面処理に使うことも視野に入れて良い。ただし、ガイアがない場合は長期戦が難しく、そういった場合での1枚目のリノの評価は高い点には注意すべきだ。

分割リノリーサルはスレイやブラッド・コアの回復があるので避けるべきである。


妖精竜の体力の目安として、マシンナースの付与効果なしで9、あり10を保てるとOTKがほとんど発生しなくなる。基本的に妖精竜を出している局面では、過剰に守る必要はない。(モノ3スレイ1を防ぐ体力要求はナースなしありで10→11)


対機械Vで発生するナースやバットを利用した盤面ロックについては、ロックから自分の勝ちターンが近ければ近いほど有効である。

画像22

画像のようなまだ勝ちが見えない段階では、たとえ苦しくてもおとなしくライフを守り、自分の手を進めた方が良い。

画像23

こちらの方がより相手のクロックが大きいが、自分の手が進む局面ほど、盤面ロックの価値が高いと認識しておく必要がある。一見苦しそうにも見えるが、次の妖精竜×2の粘りが、意外とリーサルを受けづらい形でなんとか勝負になっている。

画像24


画像25

(機械はは破壊数は6、マシンナースなし)

こちらの局面は盤面ロックではないが、放置しても戦えるという判断をしている。

理屈は盤面ロックと同じで、重要なターンの直前で態勢を整える行動の価値は非常に高く、土壇場で勝ちにいくプレイを選ぶためにも、序盤のライフカットは積極的におこないたい。

このように、対機械Vは対スペルW同様、ライフカットの価値が高い反面、ライフで受けて力を溜める局面も多く、2ターン先、3ターン先の未来を見据えたプレイや意識が大事なマッチであると言えるだろう。


③-f.対機械自然B

1.ドローカード評価「S」

2.リノの評価「B+」

3.ガイアの評価「S」

4.妖精竜の評価「C」

5.序盤〜中盤の盤面干渉、ライフの評価「S」


対機械自然B戦では、ドローカードの他に、ガイアや旋風、対空射撃等の処理カード、0cプレイカードの評価が特に高く、マリガンではそれらのカードをキープしたい。

ゲームの流れとしては、対スペルWと同じように、序盤に手札を整えガイアを準備した後、旋風やメイ、対空等で中盤を凌ぎ、ガイアで得たテンポを利用してリノリーサルや次の処理を用意することでの勝利を狙う。

同様にリノの2枚目の価値は高く、守護突破として有用だが、盤面処理としても優秀なため、無理に温存するべきとは限らない。

リノの分割リーサルに関しては対スペルWと異なり回復の裏目が存在するため、基本的には避けるべきである。

また、ガイアがない場合にリノを進めて大型処理やリーサルを見据える点や、ガイアを下げる4プレイ、0cカードの価値が高く、中盤で季節の3ドローを狙う余裕がない点も対スペルW同様である。

ただし、コッコロのUBを見据える必要があまりなく、コッコロと季節の比較では季節を後回しにする選択が増えるだろう。


機械自然B戦での妖精竜は、大量バフされてリーサルされるパターンで《マシンフィンガー・イヴィル》が絡んでいるケースが多いため粘りに向かず、単に除去として使うことが多い。

そのため、序盤で手札交換のために捨てることも少なくないが、基本的にはプライマルの方がより評価が低いカードとなる。


画像26

画像の局面は厳しい3面展開に見えるが、より注目すべきは自分の手札である。

リノとガイアのない手札では、数ターン先までゲームを続けることが難しいため、まずはドローを優先したい。

また、自然機械B対面では、ライフの価値が低く、《聖なるアラミラージ・ジャスティー》の圏内に入らない程度にライフで受けて良い。リモニウムを処理してしまうとかえって相手の攻めが早くなってしまう場合が多く、放置するリターンが大きい。

ただし、旋風と0cカードがない場合は《清純なる祈り・エイラ》や《機械鞭の僧侶》でいきなり押し切られてしまうため、放置のリスクも大きくなる。

画像27

画像の経過ではリソース不足が懸念されるので、リモニウムに対空を当て、メイを投げてターンを終える。ランダム4点がファルコンに当たってしまうと少しライフが心配になるが、ここから先フォロワーを残すつもりはなく、プライマルキガントがあるので受かっている。むしろ救済を2枚与えてしまう方がかえって危険だ。


このように、対機械自然Bでは、強引に力を溜めて勝ちを目指す局面が多く、先を見据えたプレイや溜めの意識が大事なマッチであると言えるだろう。


③-g.対AFNm


1.ドローカード評価「S」

2.リノの評価「A」

3.ガイアの評価「B+」

4.妖精竜の評価「S」

5.序盤〜中盤の盤面干渉、ライフの評価「S」


対AFNm戦では、対機械V戦と同じようにドローカードの他にリノセウス、妖精竜、ライフを守るカードの評価が高い。

マリガンでは、先行はドローカードを優先し、リノ、旋風が他のキープ候補になる。後攻ではライフを守るカードの価値が非常に高く、旋風、対空射撃等を優先して探したい。


ゲームの流れとしては、序盤は対機械Vと同じように、盤面処理を優先しライフを守ることに重きを置くが、中盤以降は、対機械Vと比較して神による緩急がなく、盤面放置に《マーキュリーイージス・シオン》の裏目が存在する点で大きく異なる。

そのため、メイやリノ、旋風などを最大限に活かしてボードを処理し続ける必要がある。


リノの2枚目は、守護突破として使えるため価値が高いが、中盤での6/5処理等で使用する上での価値も高く、無理に温存する必要はない。簡単に捨ててしまうことだけ避ければ良いだろう。

分割リーサルについては回復の裏目が存在するが、3/4ドレインは4/6守護を捨てての選択になるので裏目としてそこまで大きくなく、状況次第である。AFNmはボードの押し付けを継続するのが得意なデッキなので、強引に勝ちにいくために分割リーサルを選択することもあるだろう。


シオンに気をつける必要があり、妖精竜がズルとして通用するマッチなので、全体として、とにかく相手のボードに付き合い続け、処理札を切らさない意識が大事なマッチである。



④締め


ここまで読んで頂きありがとうございました。

本来は解説したかった対進化D、渇望ミッドV、機械Nmについては、自身の対戦経験が足りず、今回書ききれませんでしたが、可能なら後日こっそり追記しようと思っています。

RAGEに参加する方にとって間に合わなかった部分につきましては大変申し訳ありません。


また、次回以降の記事につきましては、Twitterのアンケートでの応援、批判の具合を見て決めようと考えているので、意見や不満などありましたら、意思表示していただけると非常に助かります。

それではまたの機会に。ありがとうございました。







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