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大掃除で仕事おさめだ

12月28日 12:00

🍊「では、アミダくじの結果、ご覧の通りの配置で大掃除を行っていただきます!」

☕️「ちっ、よりによって倉庫かよ」

🐶「倉庫ってそんな嫌な場所なんですか?」

🍭「カラコルム七不思議の1つ、座る巨人が目撃されたことでも知られている恐ろしい場所ですね」

🍊「あ! それ私も聞いたことがある。夜中に倉庫に入った人が巨大な人影を見たって話」

🐶「七不思議ってそんなみんなが知ってる感じなんですね。心霊スポットかぁ。全然知らずにマスコットのサンプルとか置きに行っちゃってました。でも、意外だなぁ、穂高先輩もおばけとか怖がったりするんですね!」

☕️「いや、七不思議なんて話題にしてるのは行天だけ。相子に話したのも行天だから」

🍊「そ、そうか」

☕️「俺が気にしてんのはあの手前の仮置き棚だよ。仮置きって言いながら置く場所に困ったもんは全部あそこに置かれて、結局1年に1回しか整理しねぇから」

🍭「時々他の部署に届いたサンプル品も紛れてるくらいです」

☕️「倉庫係は毎年掃除っつうか大量のキャラグッズを整理する係なんだよな」

🐶「えーーー、楽しそうじゃないですか?」

☕️「じゃあ、代わってやろうか?」

🐶「残念ながらぼくはシュレッダー・ゴミ箱・コピー機係なので!」

☕️「そんなんすぐ終わるだろ! そもそも不公平すぎるんだよこのアミダシステムは」

🍭「不公平だからアミダで決めてるんじゃないですか」

☕️「そうか…それもそうだな」

🍊「はい! みなさんおしゃべりはその辺にして大掃除さっさと終わらせますよ! 皆さんの様子はALL床担当の私がチェックして回りますね!」

🐶「はーーい♪」

シュレッダー・ゴミ箱・コピー機係:由乃の場合①

🍊「わ! ちょっと! よしのん大丈夫!?」

🐶「うわーーん! シュレッダーの中身を袋に入れようと思ったら、手を滑らしちゃって!!!」

🍊「そ、そうか! 落ち着いたらまた来るね!」

窓掃除係:行天の場合

🍊「お、天ちゃん窓スプレーの使い方様になってるね!」

🍭「なぜか2年連続窓係ですからね」

🍊「ていうかそれって、模様?? いつもスタンプで使ってるヒエロちゃん?」

🍭「ヒエログリフちゃんです。私のオリジナルキャラクターの。そんなことより、このスプレー曲線の幅を均等に描くのが難しくてホルス様の頭が綺麗な形になりにくい」

🍭「くっ、これは最初の入りの角度が重要なんだな」

🍊「なんかもう全然関係のないチャレンジになってるし」

シュレッダー・ゴミ箱・コピー機係:由乃の場合②

🍊「わ! ちょっと! よしのん何事!?」

🐶「プリンターの、クリーニングチェックで印刷したら止まらなくなっちゃってぇぇぇ!! どうしたらいいですか???」

🍊「逆にどうやったらそうなるの!?」

倉庫係:穂高の場合

☕「貧乏くじ引いたな。なんかいつも以上にものにあふれてる気がする。まぁいつも通り案件名別に奥の棚に入れていくしかねぇけど」

🐱「ものではニャいぞ」

☕「っくりした! いきなり出てくんなよ。マヌルネコ!」

🐱「吾輩はマヌンで! あ! る! ぞ!」

☕「ぐわぁぁぁぁ! いきなり! 頭に乗っかるな! そふぃて! くひをひっはるな!」

🐱「キャラクターはそれぞれ心が通った存在。ものなんて呼び方は失礼ニャ」

☕「わかってるよ! すまんみんな、失言だったよ!」

🐱「わかればいいニャ!」

☕「て、じゃあ皆さんを案件名ごとに新しい住処にお連れ致しますんでご協力をお願いしますよ」

🐀「あの……」

☕「わっ! おお、ネジチューじゃねえか、てかお前喋れたのか」

🐀「私、ほんとに消えなくていいんでしょうか?」

☕「ん?」

🐀「だって、私没案だし。ネジマンさんがいるから」

☕「いや、お前は没じゃねえよ、あの後IWANOさんがお前のこともすげえ気に入ってネジマンの相棒になったから今や立派な企業キャラクターだぞ」

🐀「そうなんだぁ。よかったー」

☕「ほら、安心して『あ行』に移動するぞ!」

15分後

☕「ん? これは、お前はユズルくんじゃなねぇか、ずいぶんと不満そうな顔だな」

🦆「どうも柚子胡椒のイメージキャラクター、ゆずこしょ鵜のユズルです。そりゃ不満ですよ! 穂高さんあなた私を提案したときに、『今後、黄色柚子胡椒・赤柚子胡椒をイメージした追加キャラクターも登場させるプランもあります』とキメ顔でおっしゃったのに! 11か月経っても私は一人なんですよ!!!!」

☕「まぁ、確かにそう言ったけど」

🦆「確かにじゃないですよ! 責任取ってください! キメ顔でいったんだから!」

☕「キメ顔キメ顔うるせえな!」

🦆「あーー、逃げる気だ! それはね! とんでもなくピリリとこないですよ! その態度! つっついてやる!」

☕「だーーー! いてて! 俺が考えた設定だけど、ピリリとこないとイケてないみたいに使うなよ!」

🦆「そりゃ使うでしょ!」

☕「とにかく! 黄色と赤の追加キャラができないか三廻部に掛け合ってみるから、くちばしをおさめろ!」

🦆「ふぅふぅ……」

10分後

🌹「あの……」

☕「ん??」

🌹「私、食材同士を仕切るための植物を模したビニールシート『バラン』の認知拡大を狙って作っていただいたバランさんですけど……」

☕「あー! 次から次へと! 全然片付けが進まねぇーーーー!!!!」

5時間後 キャラ部 デスクスペース

🍊「あ、穂高先輩。倉庫お疲れさまでした!」

☕「おう」

🐶「うわーー、なんだか憔悴しきってる! 大丈夫ですか?」

☕「おう」

🍭「ていうかあれですね。オフィスは全体的にすっきりしたけど穂高先輩の机の上」

🍊「ほんとだ! 朝よりもキャラクター増えてますよね? わ、これゆずこしょ鵜のユズルくんだ! すでに懐かしい! どうしたんですか?」

☕「まぁ、うん、いろいろあってだな……」

🐶「なにニヤニヤしてるの? マヌン」

🐱「なんだかんだ文句は多いが、やっぱり穂高は優しいやつだニャ」

🐶「えー、なんの話ー? 二人だけの面白エピソードなんてずるいよーー」


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