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日記(2022/6/2)

私は気まぐれの権化なので、読みたいと思って買ってきた本もしばらくしたら「やっぱり今じゃなかった」などと本棚に仕舞ってしまうこともあるし、かと思えばふと本棚の整理をした時に「なにこの本めっちゃ面白そうじゃん!」と自分が仕舞い込んでいた本をすこぶる楽しく読んだりする。

そう、これは今日家を出るときに本棚を前にしてわたしのこころをときめかせるタイトルを見つけられず、帰りに本屋でまた懲りずに複数冊の文庫本を買ってきた自分を擁護したいだけで書き始めた日記である。

  • 川端康成『眠れる美女』新潮文庫、1967年

  • 寺田寅彦『万華鏡』角川ソフィア文庫、2022年

  • ポール・ギャリコ、灰島かり(訳)『猫語の教科書』ちくま文庫、1998年

  • 宮沢賢治『ポラーノの広場』新潮文庫、1995年

ちなみに先日からポロポロと『西脇順三郎詩集』を読んでいて、詩はほとんど詳しくないにしても「花」がちょっとやばすぎて頭を抱えたり、それから寺田寅彦の『銀座アルプス』を久しぶりに読んでまた頭を抱たりしていた。

こういう本に出会ってひとり打ちのめされて「ウワー」とか「エエー」とか言うのはたのしいし、友人と会ったときにそれぞれの好きな本の話をするのもたのしい。わたしは本を読まなくても死ぬことはないし、とくに何かに忙殺されているときには読む気分にならないことが多いが、どうやらわたしはこころに余裕ができたくらいでふらっと本棚の前に座りたくなるもんみたいだ、というのが最近の発見である。

わたしにとって読書は誰にも強制されない気楽な趣味で、本はわたしのような人間にいつでも付き合ってくれる貴重な友人です。いつもありがとうございます。末永くよろしくお願いします。

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