スナネコを守るために署名を始めました

とあるペットショップのツイッターで、スナネコを入荷したということが公開された。しかし、スナネコというのは、日本で個人の飼育にはなかなか向かない生きものである。というのも、スナネコは高湿度に弱い上に、かなり凶暴な側面がある。そういうことから、一般個人での飼育はとても大変な生きものである。けれど、こうやって商取引が行われているということを考えると、なんらかの規制が必要なのではないだろうか。そう考えたことで、僕は初めて行動に移した。

なぜここまでしてスナネコのことを守ろうと考えたのか。簡単に言えば、スナネコはペットに向いていない生きものなのに、「カワイイ」という理由だけで飼いたいと思う人がでてきてしまったことへの、僕としてできる償いではある。那須どうぶつ王国・神戸どうぶつ王国が「ペットには向いていない」と主張してきたにも関わらず、それでもペットにしたいと思う人が出てくるのではないか、そして、現にスナネコを流通させてしまうような人まででてきてしまった、そのことが何よりも人間が行ってしまった業なのではないかと考え、それに対して僕ができる、最初の一歩ではないかと思ってすぐに行動に移したのだ。

特定動物というのは、人間の生命や身体、財産に害を与える恐れがあるどうぶつとして政令で定められている生きものである。特定動物に指定されていると、2020年6月1日より、新規に愛玩目的での飼育が禁止された。そして、交雑種の飼育にも規制がかかっている。同じネコ科で例えると、レプタイルルス属サーバルと、サーバルとイエネコの交雑種であるサバンナキャットが該当する。そして、スナネコはイエネコとの交雑も可能なのだ。遺伝的な汚染の可能性は低いし、そもそも日本ではスナネコは生きていくのが難しいとはいっても、外に出てしまえば危険な生きものでもあるのだ。

なぜ「特定動物なのか」という疑問を持つ人もいるかもしれない。簡単に言えば、ワシントン条約のデータでは「軽度懸念」である以上、種の保存法によって規制するのが難しいからだ。そうなってくると、もう一つの規制方法としての、「特定動物」にスナネコを指定するしか方法がない。そう考えて、特定動物に指定してほしいという署名を始めたのだ。

コツメカワウソやフェネックなど、「カワイイ」ということでペットにしたいと思う人が出てきたことで、商取引が増加してしまったことがある。特にコツメカワウソに関しては、野生個体の密輸が増加してしまったことで絶滅への懸念が増加してしまい、取引が制限されるという事態に陥ってしまった。もしもスナネコがこういう事態になってから規制されてしまえばそれはもう遅いのだ。少しでも、早い段階で規制すべきと考えて、現状で可能な措置である「特定動物への指定」を懇願するということにしたのだ。

初めての署名でもあるし、勝手も分からない。けれど、現状でできることは少しでもしなければいけない。そう考えて、この行動を取ることにした。

どうか少しでも、協力してほしいと考えている。

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