自分なりの漫画100選

・順不同
・同じ作者は2作品までOK

1.「船を建てる」/鈴木志保 
:大事に読んではしまってまた開いて読む宝物のような。自分の好きな人に読んでほしい。

2.「ムーたち」/榎本俊二
:ゴッド・ブレス・ユー。「えの素」よりちょっとだけ品がいい。

3.「バカ姉弟」/安達哲
:学生時代当時先輩から貸してもらった。総カラーで贅沢。デフォルメされた絵の中でモチモチした子どもの頬の表現に愛を感じる。コロコロしててかわいいね。

4.「茄子」/黒田硫黄
:力強く大胆な筆致。文学的漫画。大学生の頃先輩の家で読み耽った。アニメ「茄子 アンダルシアの夏」で出てくる小さい茄子のマリネがいつも美味しそうと思う。「大日本天狗党絵詞」も最高。

5.「ロストハウス」/大島弓子
:大島弓子の漫画を通して見る世界の愛おしさ。10代の頃この作品にどれだけ救われたか分からない。大島弓子の作品は全作大好きなので迷いに迷ったがやはりこれです。

6.「サボテンキャンパス」/みずしな孝之
:みずしな氏は時事ネタが多いが風化しない良さがある。怠惰なキャンパスライフって最高。みずしな氏の海外旅行エッセイも面白いしロキノンに掲載されてた「妄想トリビュート」も大好きだった。ミヤジ回は常に笑う。

7.「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」/うすた京介
:笑いの価値観を形成した根っこの一つ。ダバダバ、キュピーン、モキュ等の至高のオノマトペに感謝。短編集の「チクサクコール」と「武士沢レシーブ」も好き。ジャガーさんは実はまあまあ。

8.「日出処の王子」/山岸涼子
:妖美な厩戸王子が魅力的で好きだった。幼少の頃キャラクター設定に慄いた記憶がある。色々と大変なことが起きるけど毛人と幸せになってほしかった。山岸涼子のホラーはヒヤリとして本当に怖いから好きです。

9.「童夢」/大友克洋
:初めて読んだ時の衝撃。細かなカット割に複雑な構図、動静の緩急。戦いのシーンは目を剥く。終盤の見開きはトラウマだがぬーべーの海難法師の見開きのアレは童夢のオマージュなのかな。

10.「半神」/萩尾望都 
:素晴らしい芸術作品。愛と憎しみの対象が妹から自分自身へ転換される。萩尾望都の短編の中で最高傑作と断言したい。全人類に読んでほしい。

11.「HUNTER×HUNTER」/冨樫義博
:面白すぎ ネバーエンディングストーリー

12.「青い花」/志村貴子
:肌を撫でて通り過ぎる透明な風。「どうにかなる日々」も「放浪息子」もテーマが重いのに淡々と描くのがリアルで好きだ。

13.「彼氏彼女の事情」/津田雅美
:10代の頃に読みものすごい影響を受けた。アニメも好き パッパヤッパー

14.「なるたる」/鬼頭莫宏
:大量死つらい。「ぼくらの」同様胸糞ストーリーも好きだが「のりりん」のような比較的ポジティブな作品もいいよね。

15.「リバーズ・エッジ」/岡崎京子
:セイダカアワダチソウ。「pink」も「ヘルタースケルター」もいいですがこればかりは譲れぬ名作。

16.「有閑倶楽部」/一条ゆかり
:パワフルで軽快。キャラクターも魅力的。時代背景もあるだろうが良い意味で一条ゆかりの性格が如実に表れている。ホラー回が好き。

17.「おやすみプンプン」/浅野いにお
:心を抉られたくない時に思い出したくない漫画。「虹ヶ原ホログラフ」も「うみべの女の子」も同様。

18.「それでも町は廻っている」/石黒正数
:ジョセフィーヌの「フーン!」愛。「ネムルバカ」も好きだ。

19.「ご近所物語」/矢沢あい
:自身が転勤族ゆえ隣同士の幼馴染の描写に非常に憧れた記憶。作中のファッションに影響を受け幼い頃はよく絵を模写していた。歩が一番好きです。

20.「国民クイズ」/杉本玲一
:痛烈な風刺と皮肉。絵が上手いよ。好みは分かれそうだが色褪せない名作。今の時代にまた流行りそうなものだ。

21.「ダブル」/野田彩子
:行間の読ませ方〜〜エモエモだね!完結するまでドキドキする。

22.「伝染るんです。」/吉田戦車 
:もっとお母さんみたいに言ってくれ

23.「Papa told me」/榛野なな恵
:こまっしゃくれているという穿った見方もなくひたすら聡明で素直、痛快な小学生。こんな娘がいたら溺愛します。

24.「輝夜姫」/清水玲子
:清水玲子はものすごい絵が上手い。アクションシーンの躍動感。作中のキャラクターの顔がどれも似てるけど…。「秘密」といい刺さるシリアスな漫画が多いよね。

25.「ルパン三世」/モンキー・パンチ
:小さい頃読んで絵柄に嫌悪した思い出があるが挙げておきたい。

26.「究極超人あ〜る」/ゆうきまさみ
:大好き!全部好き!光画部に憧れ高校と大学で写真部に入ったのだ。風化ネタは多いけど名台詞多すぎ。「逆光は勝利!」「まーかせて」鳥坂先輩愛。

27.「虫と歌」/市川春子
:市川春子は学生の頃に「25時のバカンス」の方を先に読んだがその時の感動たるや。どちらも斬新な発想と世界観、余韻を残す幕の閉じ方が本当にすごい。「宝石の国」も好き。

28.「風の谷のナウシカ」/宮崎駿
:クシャナ殿下万歳!!

29.「フルーツバスケット」/高屋奈月
:岡崎律子の歌が脳内再生されるね

30.「陋巷酒家」/丸岡九蔵
:コロナの間の居酒屋に焦がれていた時期に読んだけどめっちゃ面白かった。ナイスSF。居酒屋好きはウンウンと頷いてしまう。

31.「ねじ式」/つげ義春
:メメクラゲ

32.「青野くんに触りたいから死にたい」/椎名うみ
:シュールな笑いもあるけど不気味でこわい。幽霊のカットはどのページでもギクリとする。表情の描き方と感情表現が秀逸で熱度を感じる。「崖際のワルツ」も全編素晴らしい。

33.「ピンポン」/松本大洋
:スマイルが好きすぎる!アクマも好きだ。不器用な人間の愛ある描き方。最後に涙が散るシーンなどもう筆舌に尽くし難い。「青い春」と「鉄コン筋クリート」も好きだ。

34.「プリンセスメゾン」/池辺葵
:静かでふわふわ丁寧な漫画だね、柔らかい日差しと影の表現が優しくて好き。

35.「アンダーカレント」/豊田徹也
:これも静かな漫画だけど沈むような重たさがある。銭湯に倒れ込んで見上げる構図がいい。

36.「絶対安全剃刀」/高野文子
:冷たくも温かくも行間を読ませる。俯瞰の構図が美しいです。

37.「神戸在住」/木村紺
:人間模様がいい。主人公の自然な感情が真っ直ぐ伝わってくる。丁寧な細かい線とセリフ外のところを書き文字で埋めて描いてるのも好感を持てる。やっぱりキャンパス漫画っていいな〜、そして神戸に行きたくなる。

38.「メイドインアビス」/つくしあきひと
:んなー

39.「うずまき」/伊藤潤二
:生来ホラー好きだが伊藤潤二の恐怖と笑いの表裏一体の表現方法ヤバい。暗闇で読んでてもこわくないタイプの漫画だけど気持ち悪い。写研(写真研究部)の部室に誰かのうずまきが置いてあったのでよく読んでた。

40.「僕の小規模な生活」/福満しげゆき
:俯瞰視と笑いの取り方が絶妙で福満しげゆきってすごいなと思う。

41.「少年アシベ」/森下裕美
:天堂先生好き。ゴマちゃんよりイエティもふもふしたい。アニメもシュールで好きだったな。博愛固め。

42.「ヤサシイワタシ」/ひぐちアサ
:大学時代当時に学部の友人に貸してもらい読んで愕然とした記憶。ひぐちアサも線の描き込みがすごい。そして行間を読ませるタイプ。読みこまないと腹落ちしないコマが多い。二十歳前に読んでよかった漫画。舞台の法政大学に遊びにいきたい。

43.「海街ダイアリー」/吉田秋生
:いつか海街ダイアリーになりたい

44.「2週間のアバンチュール」/中村明日美子
:中村明日美子の耽美な絵柄と生々しく惨い描写が素晴らしい。少年学園ものが好きなので「Jの総て」も「同級生」も好き。

45.「動物のお医者さん」/佐々木倫子 
:このカシオミニを賭けてもいい。ただただ面白いし勉強になる。佐々木倫子の字の表現方法が好きだな、綺麗だし読みやすい。「おたんこナース」「Heaven?」もいい漫画ですね。

46.「クマのプー太郎」/中川いさみ
:吉田戦車と同世代のシュールナンセンス不条理漫画。こういう漫画が好きだった。幸せを求めて29年、幸せはどこ?

47.「多重人格探偵サイコ」/田島昭宇・大塚英志
:田島昭宇の絵はゲーム的というかコントラストの描き方がシャープ。グロ含め好みは分かれると思う。

48.「ヤングくん」/ムトウマサヤ
:学生時代の当時先輩に貸してもらって読んだ。シュール。等身大でくだらなさの中に愛がある。

49.「少女セクト」/玄鉄絢
:成人向け百合漫画。繊細なタッチ。18禁で性描写も当然あるけど単なるエロ百合漫画ではなくストーリーがしっかりしていてセリフのテンポ感が小気味いい。

50.「愛すべき娘たち」/よしながふみ
:「大奥」「西洋骨董洋菓子店」等多数の有名作からやおい作品、本人のエッセイ含めよしながふみの大ファンだが本作が一番好き。よしながふみの全作品通じた緻密な人物描写に脱帽せざるを得ない。

51.「娚の一生」/西炯子
:アラサー/アラフォー読者に寄り添う漫画家こと西炯子。キャラクターの強弱バランスが絶妙。ビターな恋愛。主人公のファッションセンスに品があって好き。

52.「おもいでエマノン」/梶尾真治
:SFロマン。壮大な設定なのにこぢんまりしているのがリアルを感じさせる。絵も好きだ。

53.「小さな恋のものがたり」/みつはしちかこ
:イギリス在住時に日本人学校でほぼ全巻読むことが出来た思い出の漫画。爽やかで淡い恋のエピソード。ポエムも素晴らしく読むと心が温かくなる。昨今の人間関係のドロドロを描く露悪的な漫画と対照的に思う。

54.「ぼくんち」/西原理恵子
:サイバラ漫画、無類派は顕著に下品で攻撃的だが人生に対するパワーとドライブ感が半端ないし時に叙情的で人の心を鷲掴みにする瞬間がある。「鳥頭紀行」のような取材旅行漫画は好物。鴨ちゃんのアル中エピソードはえげつない。

55.「夕凪の街 桜の国」/こうの史代
:素朴で淡々とした描写に静かな怒りと叫びを思わせる。「この世界の片隅に」も同様だが原爆後の日常を生きる人々の生活と心を真摯に描いている。過剰でも過小でもないリアル。

56.「昴」/曽田正人
:天才が主人公の漫画ってシンプルに楽しめる。昴はただの天才ではないのだけど破天荒でキュートなキャラクターなのでどんどん好きになってしまう。曽田正人のダイナミックなタッチもカッコいい。

57.「A子さんの恋人」/近藤聡乃
:2020年代を代表する漫画の一つなのでは。6-7巻あたりから動悸をおさえつつ読みました。私はA君派です。近藤聡乃の「ニューヨークで考え中」も素晴らしいエッセイ。

58.「乙嫁語り」森薫
:背景に衣装に全てにおいて気が遠くなる程の細やかさ。よくここまで緻密で美しい描き込みができるなと思う。全部自分で手描きしてるんだもんなあ…。西アジアの文化や時代背景がまた面白い。「エマ」ももちろん好き。

59.「群青学舎」/入江亜季
:学生の頃友達に貸してもらった。入江亜季のSFファンタジーは重苦しい要素が少なくキラキラしていてキャラクター一人一人がとても魅力的。「北北西に雲と往け」でさらに有名になったな。

60.「少女椿」/丸尾末広
:これも入江亜季を貸してくれた友達の家で読んだ。凄みのあるエログロだがエログロだけに留まらない儚さ、悲劇の描き方が好き。

61.「土星マンション」/岩岡ヒサエ
:ほっこりとした絵だけど世界観の設定がしっかり練られている。ほのぼのディストピア。

62.「がんばれ酢飯疑獄!!」/施川ユウキ
:ファ〜泣けるな〜〜〜

63.「ディアマイン」/高尾滋
:年の差恋愛漫画に弱い。「スロップマンションにお帰り」もイギリスが舞台でグッとくる。「てるてる×少年」の忍者モノも好きでした、しのぶ様〜

64.「竜の学校は山の上」/九井諒子
:学生の頃からPixiv上で大好きだった作家さんだったが出世され「ダンジョン飯」でヒットされ嬉しい限り。「ひきだしにテラリウム」含め視点や切り口が斬新、ショートショートの幕引きが簡潔でどれも素晴らしい。

65.「カラオケ行こ!」/和山やま
:2021年で一番好きな漫画はこれと「女の園の星」です

66.「かわいそうな真弓さん」/西村ツチカ
:この方も学生の頃からPixivで好きになった人。構図がとても独特で線がカッコいいです。もう売れっ子だ。「スカート」のジャケットや書籍の表紙絵を描いているのを見て感動した。

67.「いじわるばあさん」/長谷川町子
:どストレートに人間そのものを描いている

68.「出直しといで!」/一色まこと
:生き生きした絵とストーリー、きらきら光る青春。「ピアノの森」よりもずっと好きだ。山田と茜の友情に涙が出てしまう。

69.「冷蔵庫物語」/ぷろとん
:海外にいる頃から自宅にあったシュールな漫画。食材や家電がキャラクターなのだが地味だけど面白い。

70.「へび少女」/楳図かずお
:恐怖漫画と言ったら楳図かずお。幼少期に初めて読んだ楳図漫画が当該作品だが口から涎を垂れ流した首の長い養母不気味すぎる。養母だろうが一瞬で逃げる。「うろこの顔」で顔の皮を剥くシーンゾワゾワする。

71.「ミツバチのキス」/伊図透
:細かく柔らかい筆致と特徴的なキャラクターの顔。接触部位の深度が深い時の生々しい表現がよかった。

72.「ヨコハマ買い出し紀行」/芦名野ひとし
:先輩に貸してもらった漫画。ほのぼのディストピアと言ってもディストピア感は感じられず荒廃した世界でゆるやかに生きる人々が描かれている。

73.「テレビばかり見てると馬鹿になる」/山本直樹
:有害コミックの人。哀愁漂うセックス描写が好きだった。「レッド」は途中で読むのを脱落してしまったので読み直します…

74.「清村くんと杉小路くんと」/土塚理弘
:青春のギャグ漫画なので挙げておきたい

75.「ポーの一族」/萩尾望都
:説明は不要、萩尾望都作品における金字塔でしょう。「小鳥の巣」が一番好き。

76.「はなしっぱなし」/五十嵐大介
:五十嵐大介の漫画は写実的で自然を主体としたテーマが多く息づく緑や海をそのまま感じることができる。「はなしっぱなし」はノスタルジーに奇想を感じさせる作品でとても好き。「海獣の子供」も好き。アニメ版も美しかった。

77.「HIGH SCORE」/津山ちなみ
:りぼんの中でも長寿作品だが全巻保有している。パンチが効いてて絵も上手いし笑える。リボンコミックの中でも男性からの人気を博していた記憶。ゴンちゃん愛。

78.「バナナブレッドのプディング」/大島弓子
:素晴らしい哲学漫画。「綿の国星」と同列で好きです。どちらも全人類に読んでほしい。

79.「機動警察パトレイバー」/ゆうきまさみ
:「あ〜る」より思い入れが薄いけど超名作。日本という国のリアリティをしっかり描いているSFロボット漫画。後藤さん好きです。

80.「失踪日記」/吾妻ひでお
:絵のデフォルメに対して重すぎるアル中漫画。自身への客観視が凄まじい。内省してこの漫画を描ける神経がすごい。とてつもない虚無感と底抜けの明るさがある。ロリエロ漫画も教養として読んでいるがこのエッセイの面白さと衝撃と言ったら。

81.「のらくろ上等兵」/田河水泡
:幼い時分に父方の本家で読んだ記憶。大して面白くもないのに挙げざるを得ない気がして読み直してみたが、等しいコマ割り、歩く際に後ろに連なる吹き出しなど何とも言えない味がある。旧仮名遣い。

82.「らんま1/2」/高橋留美子
:最高のラブコメ。各キャラクターのバランスが完璧。胸の露出シーンが多く幼い時分にはドキドキした。ちゅどーん等のオノマトペに敬意を示したい。

83.「美味しんぼ」/雁屋哲・花咲アキラ
:子どもの頃「馥郁とした香り」「シャッキリポン」など料理への賛辞表現とはこういうものかと読んで学んだものだが1ミリも実践的ではない。「美味しんぼ」そのものが人生のあらゆる場面で活用できる文化であることは確か。

84.「NARUTO」/岸本斉史
:小学生の頃ハヤテ先生が好きで仕方なかった。なんであんなに早く死んじまったんだってばよ。ボルトは読んでいない。

85.「水古風〜ニッポン人のススメ」/グレゴリー・はしもとみつお
:高校生の時の師がムーンライダースのCDと共に送りつけてきた漫画。日本文化や日本人の性質そのものにここまで突っ込んで描かれている漫画はあまりないと思う。散歩好きな人に読んでほしい。 

86.「おさんぽ大王」/須藤真澄
:「長い長いさんぽ」と迷った。この人のエッセイ漫画はくすりと笑ってしまう。体当たり的で好感が持てる。あちこちを散歩したエッセイ漫画なのだが作者が下町出身なので下町への愛が溢れる回なんか面白い。

87.「ディエンビエンフー」/西島大介
:絵柄がコミカルで可愛いのにつらい。切り口がすごいしぐいぐい読ませる。好み分かれそう。

88.「ブラック・ジャック」/手塚治虫
:人間が生きものの生き死にを自由にしようなんておこがましいとは思わんかね……

89.「ねこぢるうどん」/ねこぢる
:弟のにゃっ太好き。夢日記的な「夢のメモ」がこわい。全体的に悪夢。ねこぢるが自死した当時のニュースをよく覚えている。この人ガンジャやりまくってたんだろうな。

90.「ノスタル爺」/藤子・F・不二雄
:SF・異色短編大好き。全作好き。「定年退食」「ミノタウロスの皿」「カンビュセスの籤」と通ずる食糧危機、飢えのテーマは重い。「ヒョンヒョロ」はトラウマ。 

91.「みかん絵日記」/安孫子三和
:猫が喋ることができたら、という妄想が現実になる。猫漫画「綿の国星」「グーグーだって猫である」「ホワッツマイケル?」「くるねこ」の中でもストーリー性もありハートウォーミング。

92.「しんきらり」/やまだ紫
:静かに静かに崩れていく。薄い表情に鋭い感情、研ぎ澄まされた感性が素晴らしい。自分自身に呪いをかけていたのね。夢からさめて どうしましょうね わたしたち

93.「私はシャドウ」/粕谷紀子
:初めは絵に入っていけなかったけど芹菜が成長し次第に強くなっていく様子につい応援したくなってしまう。サクセスストーリーと呼んでいいかわからないがスカッとする。

94.「こちら葛飾区亀有公園前派出所」/秋本治
:たくさん笑わせてもらいました。下町話大好き。

95.「夢みる機械」/諸星大二郎
:描かれる新宿の街並みにグッとくる、新宿の目の前を通るたびに「ユートピア配給会社…」と思ってしまう。夢を見ているのは自分なのか。「妖怪ハンター」シリーズを実はちゃんと読んでいないので読みたい。

96.「盆の国」/スケラッコ
:Pixivからのファンです。自由でのびのびした絵と配色センス、愛らしいおしょらいさんたち。しじみかわいいね。思えば昔から夏に起こる不思議物語に惹かれがち。「しょうゆさしの食いしん本」も好きです。

97.「夢幻紳士」/高橋葉介
:実は近年読み始めた。生理的嫌悪を感じさせないグロテスクな描写。毛筆のタッチや陰影の描き方が独特。怪談の短編シリーズも好き。女性キャラクターの妙な色っぽさ。

98.「とりぱん」/とりのなん子
:野鳥や動植物の自然を扱ったエッセイ漫画。昔から庭や鳥が好きなのでテーマも刺さるし岩手県も好きなので読んでいて楽しい。ゆるゆるとしたギャグエッセイ、四季の移り変わりの描写と本人の独白が好き。

99.「夏子の酒」/尾瀬あきら
:日本酒を毎晩ガンガン飲んでた24-26歳の時に「読んでから呑むべし」と説かれ買って読んだ漫画。日本酒の知識もつくけど漫画が純粋に面白い。日本酒好きには読んでほしい。

100.「皺」/パコ・ロカ
:劇場でアニメを見てから漫画を購入した。感情の起伏や情緒の表現が静的で丁寧だなと思う。相貌の認知が失われて輪郭からホワイトアウトするカット。健忘をテーマにした作品を鑑賞した後の心臓を締め付けられる感覚。

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