シンクロフェス用のデッキを作っていたら800話越えの大作なろう小説に沼った話

 みなさん。
「シャングリラ・フロンティア」という小説をご存じだろうか。

 今やエンタメの最大手の一つと言っていい「小説家になろう」で2017年から連載されているオンライン小説だ。通称「シャンフロ」
 現在も連載されており、最新話の話数は849話。総文字数270万字を優に超える超大作だ。

 書籍化を経ずにコミカライズされるというかなり珍しいメディアミックスをしている作品でもあり、コミック版は週刊少年マガジンにて連載中。コミックスはもう8巻も出ている。

 かなり人気の作品であることは間違いないのだが、自分はこの作品について、つい数週間前まではタイトルを聞いたことすらなかった。

 なろう小説も以前はかなりディープに読み漁ったものだが、ここ数年は全く触れてすらいなかったし、漫画もジャンプ系列を主に読んでいてマガジンはあまり明るくない。

 そんな自分が、今現在シャンフロにずっぽしハマっている。
 空き時間があればシャンフロ本編を読み進め、ネタバレを踏まない範囲でwikiをチラ見し、漫画版の全巻セットをポチり、さらには二次創作SSを書いてみようかなあ、なんてことすら思っている。
 底の見えない深い沼に、もう引き抜くことすらできないほどに足をとられてしまった実感がある。

 なんでこんなことになっているのか、というと普通に作品にハマった、というだけではない少し特殊な経緯がある。今日はその話をしようと思う。

 
 遡ること数週間前、いつものようにTwitterで与太ツイートを眺めていると、いつもはソシャゲと特撮と今週のジャンプの話ばかり流れてくる我がTLに少し変化があることに気付いた。
 
 なんかやたら流れてくるのである。「シャンフロ」なる作品の話が。
 
 特定の誰かがリツイートしているわけではない。
 作品のリンクがついているプロモーションというわけでもない。
 いわゆる「おすすめツイート」として上に上がってくる。
 
 やれウェザエモン戦がどうだの、ヴォーパル首輪がどうだの、幕末だの便秘だの、読んでない当時の自分には全く意味の分からない個人の感想ツイートがやたらと表示されるのだ。

 何故? というか「シャンフロ」って何?

 情報過多の現代、分からないことは素直に聞くに限る。ということでグーグル先生に聞いてみたところ、なるほどなろう小説と分かった。

 当時の自分はこう思った。
 なろう小説か~。一時期のめりこむように読み漁ったけど、最近は小説自体あんまり読んでないんだよなあ~。
 ここ最近はヴァロラントが楽しいし、シンクロフェスで潤ったマスターデュエルは新デッキも作りたいし、スト5も少し前にアプデ来てたし、やりかけのエルデンリングもクリアしたいし、その後は買ったまま積んでるゼノブレイド2も3に備えてやらんとだし、TTFCでゼンカイジャ―も見たいしで小説なんて読んでる暇ないんだよなあ~、と。
 そんなわけでその場ではシャンフロに手を付けなかった。

 その数日後のことだ。母の買い物につきあって近所のスーパーまで車で送っていった。荷物持ちは特に必要ないようだったので、駐車場で待っていたのだが目当ての物が見つからないのかやたら帰りが遅い。
 いつ帰ってくるかも分からない状態でマスターデュエルでランクマするのもなあ……と思ったところでつい先日調べた小説のことを思い出す。
ちょうどいい時間つぶしと思い、読み始めた。

………面白いじゃーーーーーーーんっ!!!

────即堕ちである。

 読み始めてかなり早い段階で分かった。
 これはかなり「自分向け」な作品だと。
 話の展開や設定も好みだが、何より随所から自分が好きなもののエッセンスがにじみ出てくる。
 すなわち「MMO」「オープンワールド」「格ゲー」「特撮」「ロボ」「フロムゲー」「カードゲーム」etc・・・
 普段自分が浸かっている沼々と全く同じ成分で出来ているのを感じた。

 いやー、これは良い作品だ。作者に親近感を感じざるを得ない。絶対に同じ界隈を好んでいる人だぞ、と。
 思ったところで、気付いた。
 ”硬梨菜”……?
 この作者の名前、なんか見たことあるぞ……?

 Twitterを開く。
 確か……確かこの名前は……!
 マイアカウントのいいね欄にその名前はあった。

 いたーーーーーーーーっ!

 こ、この人っ!
 遊戯王のアカウントじゃなかったのかっ……!

 この瞬間全てが繋がった。
 俺がマスターデュエルをやっていること。この前シンクロフェスが開催されたこと。斬機デッキを使っていること……
 シャンフロを読み始めたきっかけは全てこれらと繋がっていたのだ。

 つまりはこういうことだ。

■マスターデュエルでシンクロフェスが開催。
 ↓
■「斬機でなんとか戦えないかな~」と思い参考にするためツイッターを検索。
 ↓
■「非合法斬機」なる動画がヒット。「おもろいデッキ~」といいねする。
 ↓
■Twitter君が「君、この硬梨菜って人に興味あるんやね!?」と判断。
 ↓
■自分のTLにシャンフロの話題が表示されるようになる。なぜなら硬梨菜氏はシャンフロの作者だから。
 ↓
■俺氏、まんまとシャンフロを読み始める。

……ってコト!?

 と、いうか今回の遊戯王のツイートに限らず、ジャンプの感想とかニチアサ実況とかグラブルとかの話題で時々見たことがあるわこのアイコン……
 小説が肌に合うのも納得だよ。同じ界隈に住んでるもの、この人。 

 なんかこう、お釈迦様の掌の上で転がされた感がある。
 そのうちSNSに行動をすべて誘導されたりするんじゃなかろうか。

 そんでもって、その経緯をツイートしたところ、
 作者に真っ先にいいねされた。なんでだよ。

 お前がツイートを眺めているとき、そのツイートをした者もまた、お前のツイートを眺めているのだ……。Twitterは深淵……。

 ここで話は終わらない。作者がいいねしたからなのかは知らないが、
 このツイートがシャンフロ界隈にそこそこ拡散されたのだ。

 その結果どうなったか。
 俺はシャンフロという作品の愛好している人たちの熱量を一気に浴びることになった。

返信先: @kapper283さん
「わかります!シャンフロ面白いですよね!」
「シャンフロはクッソおもろいです!」
「マガポケで漫画も読めますよ!」
「自分は〇〇話の『────』がイチオシです!」
「GGC編はとてもいいぞぉ!!!!」
「最新話まで頑張ってください!」

「シャンフロを推す さんにフォローされました」
「〇〇@シャンフラー さんにフォローされました」
「シャンフロはいいぞ さんにフォローされました」
「△△△ さんにフォローされました──────


 いやあもう、すごい。
「お前も沼に沈めたる」という強い意志を感じる。

 ただ面白くて人気な作品、というだけでなく、ここまで人達を惹きつける”何か”のある作品なのだなあ……。
 設定量の多さといい、ワールドトリガーを彷彿とさせる。あそこのファンたちもやべーからな……。

 でも、彼らの熱量に中てられて、作品によりのめり込んだという面もある。
 これだけ人々を惹きつけるからには相当に面白い展開がこれからも待っているのだろう!という期待感だ。
 実際、今現在は849話のうち、477話まで読み終わったところだが、常に自分の期待を超える熱い展開が途切れない。
 龍よ、龍よ!編は特に好みでとても満足だった。スピードホルダー取得するとこは鳥肌立ってしまったよ!

 以上が、ここ数週間で起きた出来事だ。
 少々変わった経緯で読み始めた作品だけど、触れてよかったと思っている。勧めてくれたTwitter君にも感謝感謝だ。
 二次創作も歓迎、という話なのでSSなんかも書いてみたいなあ。
 とはいえ、まずは最新話まで追いつきたいかな。
 折り返しも過ぎて、ようやく最新話の背中がうっすら見えてきた。早く追いつきたいものである。


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