見出し画像

田舎での民主主義

そもそも人口の少ない田舎でのモノゴトの決定は、田舎の有力者と呼ばれる大きな声の方の一言で決まることが多い。

残念なのだがコレが今の現実。

多数決の論理が優先される民主主義社会に於いて、ベンサムの「最大多数の最大幸福」は理想論に過ぎない。
目標とするコトは必要と思うのだが…


未だ揉めているアメリカの大統領選挙は、ほぼ大統領に確定したバイデン候補とトランプ候補の得票差は600万票を超えたらしい。

単純集計ならば、投票終了と同時に当確を出せただろう。

州ごとの選挙人総取りという、“特異なルール“のなせるわざである。

1992年以降の8回の大統領選で共和党が多数の票を得たのは2004年の1回だけなのにもかかわらず、最終結果は民主党5勝、共和党3勝となっているのは、この“選挙人総取り“というルールのせいらしい。


どうすれば民意を満遍なくすくい取れるのか。
民主主義が生まれて以来、人類はこの難題に取り組んできた。

残念ながら、未だ有効な制度を生み出してはいないようだ。

(多数決は大きな矛盾を抱えているが、それに代わる民意をすくう仕組みが無いのだ)


「ひとり1票という伝統的な選挙制度では選好の強弱を反映できず、本当の民意を知ることはできない。」

数学者コンドルセがこう指摘して、早や200年がたってしまった。

選び方を変えれば、民意の結果は変わる可能性があり、デジタル全盛な今こそ、こうした論議の盛り上がりを期待したい!


多数決ばかりで決まらない田舎は、ひょっとしたら先進的な仕組みを生み出す土壌が、すでにあるのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?