医師国家試験勉強のサイクル


はじめに

これから書く内容は私が勉強において意識していたサイクルで、アルバイトの個別指導でも生徒に強調していた内容となります。医学生にとっては当たり前な内容かもしれませんが、誰かの参考になることを願って書いていきます。

勉強において重要なサイクル

まず、国家試験に限らず勉強というのは
①問題を解き、自分に足りていないものを把握する
②不足している知識をインプットする
③インプットした知識が定着しているか確認
の3つの基本サイクルと
④覚えていたはずの知識が抜けていないかスクリーニング
で成り立ちます。
①と②が逆になることもありますが医師国家試験の勉強ではおすすめしません。
それぞれの過程について使った教材と共に解説します。

① 問題を解き、自分に足りていないものを把握する

QBをメインで使いました。画像の解説の丁寧さ、解説の量、アプリの使いやすさ、予想に優れています。欠点は解説の量が多いのに重要度が読み取れないので自身で情報を取捨選択する必要がある点です。改善して欲しい点としては問題文に書き込みながら解けるようになったら最高です。
medu4もたまに使っていて、ほずみんのコメントが面白かったり、コンパクトな解説が魅力でした。

② 不足している知識をインプットする

この段階が医師国家試験の勉強で一番難しいです。
QBを解いて問題の正誤に関わらず、その問題の正答に関わる知識、誤答選択肢に関する知識の中で自分が知らなかったものを拾い上げましょう。しかし、この作業をどこまでやるのかが難しく、知らないところを調べていくとガイドラインや論文を読む必要が出てきてしまいます。この作業は医学の勉強としては素晴らしいですが国試の勉強としてはオーバーワークです。そこで役に立つのが予備校の教材で、過去問を研究して今後も出る確率が高い情報の取捨選択を代わりにやってくれています。過去問を解いて該当分野のテキストを見直し、知らないところ、忘れていたところを覚えていきましょう。

③ インプットした知識が定着しているか確認

一番大事なのはここです。自分に抜けている知識を一度見ただけではすぐに忘れてしまいます。(みんな知っていると思って載せませんでしたがエビングハウスの忘却曲線について知らない人は調べてみて下さい)
あまりに忘れてしまうので不安になることもあると思います。でも安心してください、優秀な同期も、留年すれすれの彼も、クラスのマドンナのあの子もみんな忘れては覚え直してって繰り返しています。
この段階で有用なのはAnkiというアプリです。このアプリは単語帳を作っておくとそろそろ忘れてるんじゃない?ってタイミングで出題してくれます。Ankiの使い方についてはもっと詳しい人がまとめてくれているので調べてみて下さい。Ankiはカスタマイズ性能が高く、使っていくうちに自身に合った使い方がわかってくるのでとりあえず触れてみることをおすすめします。また、他の人が作ったデッキを貰って回すのはやめておきましょう。

④ 覚えていたはずの知識が抜けていないかスクリーニング

勉強をしていて以前は正解した問題を間違えるとため息を吐きたくなりますよね、僕もそうでした。しかし、覚えていると思っていたけど忘れていた、という最も危険な存在に気が付けたことを喜んで下さい。
スクリーニングの方法としてはQB1周目問題を定期的に解く、映像講義のプリントを見返す、QAならサブプリントを用いる、などがあります。
国試直前に重要事項のみをスクリーニングする効率的な手段が究極マップで、それについては前の記事で詳しく述べています。

おわりに

勉強法に関しては個人差が大きく、特にこれまで勉強を積み重ねてきた医学生は個々のスタイルがあると思います。
そのスタイルを変える必要は全くないですが、少しでもこの記事が参考になれば幸いです。

これを書いている途中で予備校の違いがXで話題になっていたので軽く触れます。
現在、有名な予備校の講座に優劣はなく、向き不向きがあるのみだと私は考えています。なので予備校をどこにするか迷っていて情報を集めている人はこの予備校が一番すごい!って意見ではなく、この予備校はこんな人に向いてるよ〜って意見を参考にしましょう。どの予備校を使っても合格点に到達すると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?