見出し画像

医師国家試験における模試の活用法

はじめに

新6年生の皆さんは今、マッチングやOSCE、卒試、国試への不安でいっぱいで模試のことまで気を配る余裕がないと思います。
しかし、大学で強制的に受けさせられるであろう模試を無駄にしてしまうのは勿体ないです。
そのため、このnoteを参考に模試を有効活用してもらえたら幸いです。

模試を受ける目的

重要
①自分の立ち位置を知る
②時間配分の確認
③解答を変えたくなった時に変えるのか、最初の答えから変えないかを決める
④自分なりの問題文への書き込み方を見つける

あまり重要ではない
⑤知識の確認
⑥苦手分野を探す

以上の6つが模試を受ける目的で、前の4つを特に意識して受けると模試を活用できると思います。
それぞれについて解説していきます。

①自分の立ち位置を知る

模試を受けたら数日後に成績表が見れるようになると思うので偏差値を確認しましょう。
勉強しているのに一般臨床の偏差値が40を切っていたら勉強法を見直した方がいいかもしれません。
僕は1人で勉強していたので模試の偏差値を参考に自身の進度・勉強法が間違っていないことを確認していました。
卒試の関係上、僕は先行逃げ切りを目指していましたが追い上げ型で受かっている人も多いので自分の現時点での目標偏差値と実際の偏差値に乖離がなければ大丈夫です。

②時間配分の確認

自分が最初に解き、マークをしてマークミスのチェックに何分かかるのかを確かめましょう。多くの人はまだ時間が余ると思うので本番ではマークミスのチェックの2周目をするのか、見直しをするのか、途中退出をして次に備えるのか決めておきましょう。
本番では慎重になり、時間がかかるので模試では試験時間の終了10〜20分前にやりたいことが終わっていると理想的です。
マークについて、一問ごと、決まった問題数ごと(10問とか)、最後にまとめて、の3通りに分かれると思います。僕は最後にまとめてマークしていましたがどれでもいいです。自分に合ったやり方を見つけましょう。

③解答を変えたくなった時に変えるのか、最初の答えから変えないかを決める


これは結構大切だと思います。模試で見直しをしていて解答を変えたくなったら変える前の解答もメモしておき、受験後に変更前と変更後の解答のどちらが合っているか確かめて下さい。
僕はそれで変更前の解答が正解だった割合が高かったため、本番では最初の解答を明らかに否定できない時は変更しないようにしました。

④自分なりの問題文への書き込み方を見つける

これも地味に大事です。普段オンラインのQBなどで演習をしていると問題文への書き込みの凡例が定まっていない人が多いのではないでしょうか。
これが決まっていないと長い症例での見落としが増えるので自分なりの書き込み方を見つけましょう。
映像講義では色分けできますが、実際の試験では黒しか使えないのが難しいところですね。
印を付けた方がいいのは症状、時系列、異常値、キーワードになりうるもの(薬、既往、家族歴)、禁忌になりうるもの(喘息等)と正常な数値・症状も大切です。
そのうち僕の凡例もまとめて追記しようと思います。

⑤知識の確認

意外かもしれませんが国試において、模試の復習をする必要はないと考えています。模試で問われる知識は国試の過去問+αなのに対し、実際に国試を受けた感想としては過去問と同じ知識を切り口を変えて聞いてきているように感じました。そのため、模試の知識が国試で必要になる可能性は低いですし、それが合否を左右する可能性はさらに低いです。
僕は模試を4つ受けさせられましたが復習したのは合計2〜3ブロックくらいだと思います。模試の解説授業も見ていません。
振り返ってみると
1.正答率90(or80)%以上の間違えた問題
2.必修で間違えた問題
の復習くらいはやった方がよかったのかもしれません。

⑥苦手分野を探す

大学受験の時はこれを言われていたような気もしますが国試の模試でこれをする必要はありません。というのも、分野が多岐にわたるので一分野あたりの問題数が少なく、正確な結果が出ないからです。
苦手分野に関しては模試を受けるまでもなく、自分でなんとなくわかっていると思うのでひとつひとつ潰していきましょう。

どの模試を受けるか

模試は大学で申し込んでいるならそれを、そうでないなら立ち位置の確認or危機感を煽るために年内に一個、本番のシミュレーションとして直前期に一個受ければ十分だと思います。
上で挙げた重要目標を模試以外で達成できるのであれば受けなくても問題ないと思います。

どの予備校の模試を受けるかについてはどれも本番よりも難しいので気にしなくていいです。年内は受験者数が多いMECかセットで安いMMを、年明けはオンライン合宿を開催してくれるMMか受験者が多いテコ4がいいんじゃないでしょうか。

最後に

参考までに僕の模試の成績の経過と本番の結果を書いておきます。
記録を保存する前に模試の結果にアクセスできなくなってしまったため、記憶になりますがご了承ください。

夏模試 55
冬模試 53
直前模試 49
本番(講師速報) 57

卒試対策でいい成績が取れて緩んでいる様子が目に見えますね。一年間ずっとトップギアで駆け抜けるのは難しいのでどこで緩めるのかある程度計画しておくといいかもしれません。

最後に、ここまで読んでくれた皆さんが国家試験で納得のいく成績を取れるよう願っています。
一年間、大変だと思いますが頑張って下さい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?