はんぶんだけ

出雲に行っていた友人からお土産をもらった。
赤天とスルメイカの麹漬け。そして移動中のサービスエリアで買った塩見大福とたべる珈琲。スルメイカの麹漬けは何年か前に松江の友達の家に遊びに行った時食べて美味しかったから、友人が出雲に行くなら食べておいでと勧めたもの。赤天は向こうに行けば必ず出てくるやつ。塩見大福は友人のお気に入りらしい。生クリームが一緒に包まれていて冷凍だから、一人暮らしでも都度解凍して食べられて良いらしい。たべる珈琲は私の推薦。免許がないのでサービスエリアでしか売ってないこの商品に出会うことがなくて、何かの折に買ってきてとお願いしてあった。
出張帰りに近くまで寄ってくれて受け取った。たべる珈琲わーいってテンション上がってる私に渡されたのは保冷バッグ。ガチでキョトンとしてしまったと思う。何これ! 全部詰め合わせやん! これを食べて元気にイベントも締切も乗り越えなっていう超絶イケメンな気遣いをもらった。いやほんとに尊敬する。
F先生にたべる珈琲と塩見大福をわけわけした。えっこれうま! ってなっててにこにこになる。冷凍のまま塩見大福をポケットにしまうから「結露でビシャビシャになるよ」と言ったら「体温ではよ溶かして食べたい」とキッパリ言われて笑った。次回のリハビリで感想が聞けるかな。楽しみだなぁ。

お土産をくれた友人は最近までめちゃくちゃ落ち込んでいた。というよりも段々と落ち込み具合が増していたと言うべきか。だからこそ最近の私の周りの環境を目にして気にしてくれてるんだと思う。
こういうところ、私にはあまりない。

落ち込んだらあまり言わない。とりあえず湯船に入浴剤入れて沈んで、香り高いお茶いれて飲んで、黙々とストレッチをする。noteやmonogataryの下書きにわーわーと文章化して整理整頓を図り、手の込んだ料理をすることで逃げ切る。
だから落ち込んでる友人の話はだいたいひたすら聞くだけだ。アドバイスを求められた時か、よほど距離が近い関係の時は話すけども。できる時は何か美味しいものを作って出す。もう少し広い家に住んでいた時は、女友達が癒される気まんまんで泊まりに来ていた。もこもこパジャマや専用タオルを置いていく子もいた。こちらとしても相槌をうちながら料理してればいいし、目の前で泣いていてくれるなら遠くで心配しなくて済む。湯船に入れる入浴剤の選び方でその子がどんな色や香りが好きなのかチェックして、次の誕生日プレゼントを選ぶ基準にしていた。そんな夜もたまには良い。次の日にははんぶんだけ心を開いて帰ってくれる。全開にされるとそれはそれで心配だからはんぶんだけなのは良い。隙間から入るのは好意や癒し成分だけでいい。

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