トラミといつまでも

トラミがくれた桜

 わたしはトラミが旅立ってからすぐ実家を離れた。そしてトラミの体調が安定していたとき、お薬だけ、点滴セットだけ、をかかりつけのクリニックまで徒歩で通った道沿いの小さな部屋に住んでいる。部屋からは見えないがすぐそばの小さな公園には桜の木が数本あり、散歩がてら夜桜見物をしていたこともある場所。トラミがくれたサプライズだと感謝している。

今年からは一緒に

 トラミはどこにいるのかわからないが、近くにいるような気もする。いままでは一緒に観ることができなかった景色も一緒に眺めていると思う。梅の花につづいて次は桜ですよ、とトラミに話しかけてみる。わたしがいずれいく樹木葬の木蓮の花はいま満開でとてもきれいだった。

遺骨をどうするか問題

 トラミの遺骨はまだ部屋にある。いずれどうにかしなければいけないが、兄が元気なうちはわたし先に逝っても兄がどうにかしてくれるだろう。なので遺骨はまだ先延ばしにする。まだ気持ちの整理がつきそうにもないから。


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