隠岐島への旅3
島前についたのは、もう昼過ぎてした。前の日に地酒をご馳走になり、ゆっくりしていたからです。
ホテルに荷物を預けて、Kさんといつものように旅の計画を立てました。
あと、石は2つ。これをどこかに投げ入れたら、終了だね!
今回はガイドの人は現れませんね。とKさんは言いました。
そうだね。一体どこに行けばよいのやら。まぁ、石にこだわらずに行きたい所に行けば良いんじゃない?
そうですね!もう、あまり時間がないから、さくっと行きましょうか。
そう言って出かけました。
実はここから、どこに行ったか覚えていないのです。何故かと言うと、
私達が行きたい場所に、迷ってしまい、全くたどり着けないのです。
私が方向音痴なのは、事実で、きっとそのせいは多分にあるとは思いますが、
目的地に向かうバスに確認して乗ったはずなのに、全然方向違いの場所についてしまったり、
人に道をきいて、その通りに行ったはずが、全くその場所につけないで、迷って途方にくれて、
人を捕まえて聞くと、全く見当違いな場所についてしまうのです。
どこにも着くことが出来ずに、2人は疲れ果てて、座り込みました。Kさんが地図をみながら、私達は、きっと、焼火神社に向かっているんですよ。
だから、違う所に行けないんですよ。ここに行くしかありません。
すると、出雲で一緒に旅をした先生から電話がありました。
Kさんが、道に迷ってしまい、そこに行くしかないようにと誘導されていると話をしたら、
先生は、妹達が嫌な予感がする気をつけなさい。と言ってるわ。と言われました。
私は、嫌だね。そんな所に行きたくないねと言うと、行かないと大変なことになると、さらに追い討ちをかけます。
先生の妹さんは、双子で、出雲にくる1週間前までは、全く不思議な事など関わりない人達でしたが、急に2人が離れているのに、同じ夢を見るようになり、出雲に来て、偶然に私達と飛行機で出会った人達です。
kaoさん、もう、暗くなって来そうです。そこに行くしかないですよ!
あー!わかった。じゃあ、そこに行くバスを待って、行くしかないか。
諦めて、その神社方面のバスに乗りましたが、もう、夕方で、近くまでいくバスしかありません。
近場までいき、タクシーを呼びそこにつく計画をたて、バスに乗り込みました。
すると、曇り空に太陽が出て、光っています。 みて、綺麗だよ。とKさんに言い、2人で窓を開けて、外を見上げました。
たいようのまわりに、回るように大きな虹の円が出ています。あの虹は、太陽の周りを回っているね。
ほんとだ、綺麗ですね!
すると、出雲旅行の前日に、滝行から直行してサロンに訪ねてきたモデルの友人から連絡がきました。
先生、私の荷物は無事にとどいたかな?
みえない宅配を届けにわざわざビジネスクラスを乗って九州の滝から来た、例の話?
それそれ、そろそろじゃないかなと思ってさ。
どうなんだろう。石を投げたりしたけど、よくわからないよ。ところで、今、凄く綺麗な太陽が出てるから、写メとって送るね!と言って、送信したら、
すぐに、折り返し連絡がきて、
先生!どこに向かってるの?
その太陽、超やばいよー。私は見た事ないけどね。すぐ消去したよ。
kaoさん!言いにくいけど、死なないでねー!
それは、ヒーラーに対しての悪魔の 宣戦布告の印だよ!
やめてよ!
ただでさえ不気味な誘導されて、今日は散々な目にあってるんだから。怖がらせないでよ!
流石に嫌な予感がしてきました。
Kさんも、横で話を聞きながら、私達、まじ、大丈夫なんでしょうか?と、青ざめています。
大丈夫かな?と、電話の彼女に聴くと、
さあね。それをみると、大抵死ぬと言われているから。
でも、きっと、先生なら大丈夫じゃない?健闘を祈る!
勘弁してよ。まじで。
空を見上げると、さっきより、はっきりぐるぐる回っています。
消えてないし。😩
バスを降りて、タクシーに乗り込み、お願いします。と言うと、
運転手さんが、ええ?今からいくんですか?もう閉館ギリギリですよ。じゃあ、私、着いたら下で待っていますよ。
なかなか捕まらないでしょうから。
お願いします。さっさと観光してすぐにホテルに戻りますから。
はい、わかりました。
太陽をみると、どこにもみえなくなっています。
Kさんは、寒気がするといいだし、
タクシーの運転手さんは冷房をとめました。
一気に気温が落ちてきましたね。エアコンいらないねぇ。
そうですね。もう、彼女は真っ青で、ガタガタ震えています。
私は、みんなにそう言われて怖い気になっただけだよ。思い込みだから、大丈夫。そんなに嫌な感じじゃないよ。と、Kさんに話したら、
頭に
荼枳尼天!と大きな声が響き、
つい、荼枳尼天?と声を出してしまいました。
すると、タクシーの運転手さんが、
よく、ご存知で!あそこは、荼枳尼天の神が祀ってあり、村人が夜、乱行みたいな祭りをした場所だったらしいですよ。と言いました。
ついたら、薄暗い山の細い道があり、2人で暗くなる前に上がり、すぐ降りてこようと話て、タクシーを降り、上に向かう細道を上がり始めました。
すると、今度は頭に、お札があるだろう。と声がきこえ、石しか持ってないと言うと、あるから、それをだせ!と大きな声が頭に何度も鳴り響きます。
いや、だから、そんなものないって!
上がりきると、もうすっかり薄暗くなり、不気味な石が配置された場所につきました。
ここで、何したらいいの!私、札なんてないから!
Kさん、お札持ってる?と、まさかとは思いつつ、
聞いてみました。
お札というか、、、
お札を出せって!はやく、それ出して!私がちょっと強めに言うと、
彼女は、お経を書いた小さな蛇腹になった本の様なものを出してきました。
これ何?
来る前に、知り合いの霊能者の先生から頂いたものです。
見せてくれる?と、あけようとしたら、四尾のキツネの絵が、最後に書いてありました。
Kさんは、その絵の事は知らなかったようで、気持ち悪い!と、それを投げ出しました。
私はとっさに、これ、燃やしちゃってよいかな?
どうぞどうぞ!やっちゃってください!さくっと!燃やしてください!
オッケー、じゃあ、火をつけちゃうから!
風が吹いてきてサッパリ火がつきません。
先生、祈ってください!火は、私がつけます!
私は大祓祝詞しか唱えられませんから、それを真剣に唱え始めました。何度もとなえているうちに、
やった!火がつきました!
それは、みるみる燃えて、縦に火力を増し、燃えていきます。2人で跡形もなくなるまで祈りつづけました。何も無くなったのを見届けてから、
かえろ!直ちにかえろ!と、私達は、足場やにその場を立ち去りました。
もう、日がおちて、真っ暗になろうとしています。私が前で、彼女は後ろにいて戻ると、
先生!後ろから沢山追いかけてくる足音がきこえます。
人なんか、いる訳ありません。
絶対に後ろは振り返っちゃだめよ!見ちゃだめ!
はい!絶対にみません!振り返りません!
走れ!私達は、ふるべゆらと、唱えながら猛ダッシュで駆け下りました。
タクシーの明かりがみえました。
やった!これで帰れる。と乗り込みました。車中、あんまり帰りが遅いから心配しましたよと、運転手さんに言われましたが、私達は、ほっとして、はい。しか言えませんでした。
食事を2人を終わらせ、部屋に戻ると、
海沿いの洋室でした。
先程の恐怖を忘れかけ、ベッドに座り、
石を私に渡した彼に報告しました。
やっと終わったようよ。凄く怖い思いをしたんだから。石はあと2つ残ってるけどね。
まだ、終わってない。に二尾のキツネが片付いてない。
もう!終わり!浴衣に着替えたし、懲り懲り!と、怒って電話を切り、
Kさん、私達疲れたから、もう寝ようよ。と言ったら、返事がありません。
やだ、どうしたの?
彼女がカーテンをさっと締め、
先生!海の表面、一面顔、顔、顔だらけです!
怪しげな月明かりですが、よくわかりません。
じゃあ、しょうがないから、石を投げてお祈りしよう。それで終わり。と、
ベランダに出て、海に一つづつ石を投げ込み、大祓祝詞をあげました。
すっかり最後の石まで結局投げ終わったね。
はい。もう、顔はみえません。
やれやれ、今度こそ寝よう。お疲れ様。2人で寝酒のビールをコップ一杯づつ、乾杯し、布団にそれぞれ潜り込みました。
すぐにKさんの寝息が聞こえてきました。
あー、疲れた。寝よ。目を閉じたら、Kさんの方から気配を感じ、
まだ、眠れないの?と、そちら側をみたら、小学生くらいの、外人みたいな彫りの深い、短い布のような服をまとった子が部屋に入ってきました。
?人間では無さそう。と、布団をかけ、天井をみあげたら、天井に沢山の顔が浮かんでいます。一番大きな顔は、1メートルくらいもあり、
ひー!怖すぎる!壁をみたら、棚にキツネが1匹横たわりながら、こちらをジッと見つめています。
すると、すっと消えました。
よかったと、もう顔はないだろう、上を見上げると、さっきの倍の量に増えています。
やめて!私が覆いかぶさってくる顔を手で振り払いました。すると、わたしの指先から、○に真ん中•の図形が出てきて、その顔の額の真ん中にピタっとつきました。すると、顔が消えました。
私は、順番に並んでください。と、天井の顔の人達にいいました。すると、予想外に素直に、1人づつが順番に、わたしの前に来ます。そして、何百回手を振りつづけたのでしょうか。最後の1人の額に印をつけ終わり、やっと眠れると、布団に倒れ込むように仰向けになった瞬間
ピリリピリリと、Kさんのめざましがなりました。
完全徹夜です。
おはよーございまーす!よく寝たー!昨日やばかったですよね!と、サッパリした顔でKさんが私の顔をみて、なんか、顔、やばいですよ。
だって、一睡もしてないから。と、昨日の夜中の騒ぎを話したら、
Kさんが、ひーっ!じゃあ、私がみた、海の顔!あれは、やはり、気のせいじゃなかったんだ!
すると、携帯がなり、彼が、
おい!夜中にキツネが攻撃してきたから、援助したぞ!助かっただろ。
その話をきいた、Kさんが、
遊び半分で、神ごとに参加するべきでは無かったです。本当に申し訳ありませんでした。もう、二度といたしません!
えーっ!😩私が企画した訳じゃありませんが。
とにかく、沢山の顔達が、幸せそうにどこかに行ったので、多分、悪い事はしていないだろう。
そう信じながら、隠岐島を離れるフェリーから、島を眺めていました。
おしまい😄✨
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?