多胎特有の病気について
本日の担当は、東京都小平市を中心に活動している、多胎応援団体『こだついん』代表のまりこです。
今日は私の双子妊娠出産についてお話します。
双子の妊娠が分かったのは、、?
妊娠検査薬に陽性がでて、病院へ行き多胎妊娠だと分かったのは最初に受診してから2 回目の健診のときだった。
エコーで見ていると、それまで一人だと思っていた胎嚢の中に、ピコピコ動く胎児が二人... 二人?!すると先生が「あ~お母さん双子ちゃんだね。ここでは産めないよ。」
双子ということに驚きを隠せない私に、引っかかる言葉。「この病院で産めないんですか?!」 この病院は出産も取り扱っているよくあるレディースクリニック。近所のママは、ここで出産する人も多く、私自身、上の子をここで出産している。
先生からの説明はこうだった。「双子や三つ子はね、普通の妊娠ではないんだよ。言ってしまえば異常妊娠。単胎児は 5 か月から安定期に入るけど、双子ちゃんは安定期ないからね。ハイリスク妊娠ということ。だから、NICU のある周産期医療センターへ行ってね」 わたしの頭の中は双子という驚き、微かな喜び、そして一気に不安が押し寄せてきた。
多胎妊娠はハイリスク妊娠
そしてこのときに多胎のリスクの説明もされた。 妊娠高血圧腎症,妊娠糖尿病,分娩後出血,帝王切開,流産早産,のリスクが高いこと。そのため健診の頻度も多く、出産時期も早くなること。
双子を妊娠することがどれほど大変かここで初めて知ったのだ。
このあと初めて多胎妊娠がいかにハイリスクか実感することになる。周産期医療センターでの初めての妊婦健診に行った。5 か月になる手前だった。
ハイリスク妊婦、「自分は例外」ではなかった
前の病院で、多胎妊娠のリスクの他に多胎特有の病気についても聞いていた。 その中で一つ、頭に残っていた病気がある。それが『双胎間輸血症候群(TTTS)』。 後にわたしが発症する病名である。
エコーで先生が診ていると、急に慌てだした。 「羊水にかなり差があるね...ここでは治療できないから今すぐ転院!」
TTTS の兆候がでていたのだった。
TTTS とは、MD 双胎(胎盤が1つで胎児の部屋が2つ)が血流の不均衡によって引き起こされる。胎児どちらかに栄養が多くいく と羊水量は増え、栄養の少ないほうは羊水が減り、やがて発育にも差がでてくる。それにより、 様々な合併症がおこる重篤な疾患だ。
幸いなことに、わたしは転院後に手術をしたおかげで、二人とも生まれてくることができた。 やはり後遺症は残っているが、助かったことが奇跡だと思っている。
※1 多胎妊娠には、TTTS の他にも多胎特有の疾患として、一児の 発育不全、胎児死亡、無心 体双胎などの疾患がある。
※2 双胎児には大きく3つの種類がある
①絨毛(胎盤)が2つで羊膜(胎児のお部屋)が2つの2絨毛膜2羊膜双胎=DD双胎
②絨毛が1つで羊膜が2つの1絨毛膜2羊膜双胎=MD双胎
③絨毛が1つで羊膜が1つの1絨毛膜1羊膜双胎=MM双胎
関東多胎ネットの挑戦について
関東多胎ネットでは2021年3月5日〜4月5日まで、クラウドファンディングに挑戦しています!
3/12朝の時点で、達成率45%です。
皆様、本当にありがとうございます。
関東多胎ネットでは現在、柱となる4つの事業のうちの1つ「ピアサポート事業」を実現させるためのチームミーティング準備が行われています。
ピアサポート派遣のシステムが整えば、困りごとを抱えた多胎児家庭の元へサポーターが出向き、話を聞いて一緒に考えることが出来ます。
皆さまのご支援で、一つでも多くの多胎児家庭の笑顔を見ることが出来たら嬉しいです。
引き続き応援よろしくお願いいたします。
よろしければサポートをお願いいたします。 いただいたサポートは弊団体の運営資金として大切に使わせていただきます!