『自分を超える法』|読書レポート
■書籍の選定理由
まずこの書籍は22個の企業を成功に導いてきたピーター・セージ氏によって
書かれた書籍であり、ビジネスはもちろん人生で成功するための法則を
まとめた一冊となっています。
今回この書籍を選定した背景としては、
自分の課題として目の前の与えられた業務や、やらなければいけないことに
対しては真摯に向き合えているものの、新たなチャレンジができていない、
長期的スパンで成長や成功を考えられていないというものがありました。
今の仕事に充実感や楽しさを感じているものの、
そこで満足してしまっていて周りに対する影響力や自身の成長が
不足しているのではないかと考えました。
このような漠然とした現状を上長や先輩たちに話す中で
今読むべきだとおすすめされたうちの一冊がこの書籍でした。
仕事のノウハウやスキル的な書籍・情報は読書レポートとは別でも
自分からとりに行く習慣と環境が少なからず身に付き始めているため、
今回はこのようなマインド面を伸ばすことにつながる書籍を抽出し、
こちらを選定しました。
■要約
・シックスヒューマンニーズ
「シックスヒューマンニーズ(人間の6つの欲求)」とは、
人の行動の裏にある真の動機であり、自分を変えるための最強のツールと
述べられています。
内容としては、
①安心感:安定したいというニーズ
②不安定感:変化が欲しいというニーズ
③重要感:価値ある存在でありたい、自分は特別でありたいというニーズ
④愛とつながり:愛されたい、誰かとつながりたいというニーズ
⑤成長:成長したいというニーズ
⑥貢献:何かに貢献したいというニーズ
の6つです。
これらのニーズをきちんと理解すれば、桁違いの洞察力が身に付き、
多くの問題を簡単に解決できるようになり成功を掴むカギとなります。
・多くの人は「安定感」を基準に意思決定する
ニーズ①の安定感は最も多くの人が求める欲求です。
安定感はポジティブに働けば自信や一貫性を持たせ、
安定や快適という感情をもたらします。
しかしネガティブな方向に働いた場合、
成長を嫌ったり人の意見を無視したりして、過信や退屈に繋がります。
もちろん安定感は人間にとって必須の基本的欲求であり、
一番重要視されるものではありますが、現代社会においてはこの安定感を
求めすぎて人生の質にマイナスの影響を与えています。
・居心地の良い不安定の量と人生の質は比例する
不安定感とは新たな刺激を求める欲求です。
人間は「パーフェクトな安定」には耐えられない生物であり、
人生において変化やバラエティは必要不可欠です。
不安定感と安定感は正反対なもので、人によってそのバランスは異なります。
しかし先ほども述べたように現代は不安定感ではなく、
多くの人が安定感の中毒になっているのです。
安定感を重要視しすぎている人に伝えたいのが、
「人生の質はあなたが居心地の良さを感じられる不安定感の量に正比例する」という言葉です。
つまり「居心地の良い不安定の領域」は広がれば広がるほど、
人生の質が高まっていくということです。
・不安定感に対処する能力が成功への鍵
今までの偉人や歴史書を見てわかることがあります。
それは歴史は常に不安定感(=リスク)を取る人の味方をする
ということです。
起業家などは最たる例で、常に確実な未来などない環境で
人生を過ごしています。
そしてそのために必要な能力はなにかと問われると、答えは
「不安定感に対処する能力」です。
なぜならビジネスは他のどんな分野よりも
確実さを見つけることことのできない領域だからです。
つまり人生の中で不安定感にうまく対処することが出来れば
人生の質は上がっていくということが言えます。
・不安定感を積極的に受け入れると人生が変わる
ここまで不安定感の量が人生の質を左右すると述べましたが、
不安定感には常に恐怖が隣り合わせだということを覚えておきましょう。
そして不安定感(=恐怖)を感じると人は次から次に
言い訳が出てきます。
書籍ではスカイダイビングの例が出されており、
いざ飛ぶ直前になると恐怖を感じ多くの言い訳が出てきます。
しかしインストラクターに半ば強制的に飛び降りさせられると、
その恐怖は爽快感に代わります。
このことから言えるのは「行動のさなかで恐怖は消える」
ということです。
人生において人は何度も飛行機に乗り、飛び降りるチャンスがあるのです。
しかし多くの人はその一瞬の恐怖に打ち勝てずに言い訳をして
爽快感を得るチャンスを逃していると述べられています。
つまり重要なことは「一周の恐怖に打ち勝って行動を起こす勇気」です。
現状で飛行機の中でチャンスを逃している事象はないでしょうか。
不安定感を受け入れる基準を上げて、「心地よい不安定感」の領域を
広げるための訓練をしていくことが重要です。
不安定感を積極的に受け入れられる能力が身につくと、
現在の安定感の中毒になってしまっているのとは
全く別次元の人生になることは間違いないです。
・快適ゾーンを抜け出すことを繰り返す
心地の良い不安定感の領域を広げることに加えて、
リーダーシップを発揮していく上でも基準を上げることは必須です。
書籍ではリーダーシップに求められることも紹介されています。。
基準を上げるために必要なのは「自分のレベルに合うことから始める」ことです。
フルマラソンンを例に例えるなら、いきなり20㎞走る人もいれば、
5㎞のウォーキングから始めるべき人もいます。
まずは自分のレベルにあったことから始めて、
少しずつでもレベルを上げていくことが求められます。
リスクを冒さずに成長しないままでいるゾーンを快適ゾーンと呼んでいます。
重要なのはいかに快適ゾーンを抜け出せるかということです。
難しかったことが楽に感じるようになったら、
次のレベルに挑戦するという習慣をつけていきましょう。
・感情のコントロール
リーダーシップの重要な要素といて感情のコントロールも挙げられます。
ネガティブな感情に襲われることはだれしもありますが、
その感情も自分で自己処理できることを覚えておきましょう。
なにかマイナスな出来事があった際はまず、
感情をすべて受け入れて、理解することが必要です。
その後で重要なポイントが、「感情に善悪のレッテルを張らない」
ことだと筆者は述べています。
感情に良い悪いの判断を与えると感情がパワーを持ち始め
自分自身を振り回し、逆にコントロールされてしまいます。
感情に善悪のレッテルを張らなければ
大体の場合は60秒程度で感情がきれいになくなります。
ポイントは感情を評価したり、抵抗したり無視したりもしないことです。
■所感
今回この書籍を読み、自分がいかに安定感を求めていたかが分かりました。
逆に言えば、不安定感を避けるための行動が非常に多く、
そのせいで余計に最初に述べた影響力や成長に対する物足りなさを
感じていたのではないかという仮説も持つことが出来ました。
常に心地よい不安定さに身を置くことが重要と書籍にはあり、
自分自身に当てはめて考えてみると、入社して半年以上たち
少なからず成長はしているはずなのですが、その先でより高いレベルの
不安定さを自ら取りに行けていないという反省点が見えました。
今後は自分にとって何に安定感を感じ、何に不安定さを感じるのか、
この線引きをして不安定さを感じられる行動をとることが
今の課題を克服しより加速度的に成長できるチャンスになると考えています。
■行動目標
◆自分にとって不安定さを伴う行動を取る
書籍にあったように、安定感のある領域だけでは
成長することが出来ませんし、人生の質も上がりません。
今の課題を克服するためにも最近で
「やった方が良いだろうけど、あまりやりたくないな」
と思っている領域(=不安定)の行動を取ります。
①ポイントを上げる
上長やチームからも積極的にポイントを上げていってと言われている中で、
自分としては正直内容が薄かったり、周りがどう思うかなどを考えて、
ポイントは上げずに一か月ほどが経ってしまいました。
これはまさに安定感を求めた結果だと自覚しています。
自分と近くの人がちゃんとやっていると分かっていればそれで良い、
と自分に対して言い訳をしていた部分もあります。
なのでポイントという分かりやすい形で不安定さを感じる領域のことを行います。
②先輩に対して自分の考えや意見を伝える
現場に出て、出来ることは日に日に増えてはいますが
やっていることは基本的に受け身の体制が抜けきれていません。
抽象的にはなってしまいますが、大枠は先輩に決めてもらって
細かい部分を自分で考えて動かしていくというような働き方が
今の自分であり、そこに留まってしまっています。
こちらから「○○をしたい」や「○○をもっと伸ばせると思う」などの
意見を伝えることは今までなかったため、
先輩に対する意見、提案を一日一つ行います。
定量的な評価軸は一日一回という回数になりますが、
定性的な部分で「変わったな」というような言葉や
「その動き方良いね」というようなFBをもらうことも
目標にして行動してきます。
以上
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