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嘔吐フェチもの創作GL小説「ピンクの宝石」感想

「ピンクの宝石」感想

青さんからのご依頼で拝見させていただきました。

嘔吐フェチものの創作GLです。若い女性がふたりいて、片方がもう片方にゼリーを食べさせて、食べさせられた方は食べるそばから繰り返し吐くという内容のため好きな人と嫌いな人が出ると思うので、リンク先に飛ぶ前にその辺りを検討してからお願いします。

ふたりがどんな関係なのか、そこがどこで、どうしてそんなことをしているのか等は特に語られません。
ピンク色のゼリーを食べさせられては吐き出す女性と、食べさせて吐かせるところを見たい(おそらくは嘔吐フェチの)女性の話で、でも実際に嘔吐させたりするのが好きというよりは想像上の嘔吐という行為が好きなんだろうなと思われる作品でした。

だから本当に現実的な嘔吐物が好きな人には物足りないかもしれないのですが、一昔前の語彙で恐縮ですが「耽美系」な感じのものに興奮するタイプの人には良いと思います。嘔吐といっても汚いとかのそういう描写は特になく、女の子は頭のてっぺんからつまさきまで何か素敵なものでできている感じの描写がされています。甘くて胸が痛い、どこか懐かしい感じです。

私なら吐こうと思ったら指を口の中に突っ込むんですけど、確かに慣れてくるとそんなことをしなくても吐けるようにはなるので、その意味ではリアリティのある作品だとも思います。吐き慣れてくると、胃の中にものが入っているときに吐きたいから吐こうと思って下を向くだけで吐けたりするので……。ただ実際に吐くと少なくともキレイではないし吐いている側もだいぶ苦しいので、その意味でこれはやはり実際の行為としての嘔吐が好きな人向けではないな……と感じます。

顔を舐めたり髪を口に入れたり、そういういわゆるヘテロセクシャルの人が想像する性行為とは違った(おそらく当人同士的には)性的な行為を描写していて、私はそういうほのめかす色気みたいなものが好きなんですけど、でもこれを好きとか嫌いとかいう言葉で表していいのかな……というのは少し悩みます。
ひとを性的に消費している感じがものすごくしてしまうのは自分も女だからかもしれないとも思う。
BLが女性差別の強い国で流行しやすいというのは「自分と無関係な形で性的なものを楽しめるから」というのはよく聞く話ですが、そういう意味で女性同士というのは自分にとってはまったく無関係な形ではないので、なんだか悪いことをしてしまうような居心地の悪さがあるというか……。

そういうことを考えてしまうようなリアルさのある作品ということなのだろうと思いました。
というわけで、興味のある方向けにもう一度リンクを乗せておきますね。



今回の依頼についての雑感

ここから先は作品の感想とは少し違った話になります。
依頼とはまた別の、少し書きたくなったので勝手に書く文章です。(今回の依頼を踏まえての話ではありますが…)

この依頼は本当ならもっと早くに終わっているはずでした。それがなぜこんなに時間がかかったのかといえば、ひとえに「Twitterを開くと具合が悪くなってしまうから」でした。

感想屋さんはAIでもロボットでもなく人間なので、悪意を浴びすぎると具合が悪くなります。ストレス耐性は低くはないと思いますが、過度のストレスを受けている状態で脅しめいたことを言われるのは、それだけで身体に異常をきたすほどでした。

青さんとのやりとりの中で「○日までに返事をしてくれなければ××する」とかというような形の一方的な通告が多く、その結果長文のDMが届いているのを目にしただけで倒れてしまうようになったから……というのが時間のかかった一番の理由です。

対話の中で「感想屋さんの感想は暴力」と言われたことについてもずっと引きずっています。どんな暴力を受けるのか楽しみだと言われましたが、私は何も他人に暴力を振るおうと思って感想を書いているわけではありません。

感想屋さんをはじめようと思った理由の記事でも書きましたが、長文感想もらったら嬉しいよね~という気持ちで始めてるんですよね。
もちろん感想は暴力になり得ると思う。文章を読んでジャッジして批判して、傷つけることだってもちろんできると思います。
でもそれは感想屋さんのしようとしていることとは違います。もしかしたらネットミームか何かで私の考える暴力とは全く別の意味を持つ暴力という単語があるのかもしれないけど、もしそういうネットミームを他人に投げつけるなら意味を説明しないとそれこそ暴力になってしまうと思います。

感想屋さんは感想屋さんなりにマジメに読んで書いてしているので、それを「暴力を受けるのが楽しみ!」なんてまとめられたらやっぱり嫌な気分です。なんでそんなこと言われながら感想書いてるんだろう、なんで真面目に文章を読みこんでるんだろう、と悲しい気持ちになってしまうわけです。

感想屋さんは確かにお金を受け取って感想を書いてはいますが、1000円払ったから何を言ってもいいというわけではないですし、無理に書かせた感想は無理に書かせた感想文になるのでおおよその方がお求めになった感想文とは違うものになるのではないのかな……と感じています。
この記事をUPする前にも「感想屋さんのポリシーにのっとったポジティブなものを」と念押しされたので(さすがに500円払ったらどんなひどいことを言っても自分に対して好意的に書いてもらえると思っているのだとしたらそんなことはないと思う…)と思ってしまったので……。

○日までに感想を書かなければこの件について注意喚起しますみたいなことを言って感想を書かせたとして、ポジティブな気持ちで書いた文章が出てくると本当に思っているのだとしたら「ちょっと考え直したほうがいい」とも思います。

感想屋さんのうたう「ポジティブな感想」はもともと、「ダメ出しをするとかアドバイスをするとかではないよ、作品そのものをけなしたり作者の人格をどうこう言ったりもしないよ」という程度の意味でした。

同人活動を長く続けてきましたが、感想を下さる方の中には毎回誤字脱字や表現の稚拙さについて指摘をすることを感想と思っていらっしゃるのだろうと思う方や、作品に対して厳しい言葉を述べるのが本人のためだと思っている方もいらっしゃいました。

もちろん、そういうものを歓迎する方もいらっしゃるだろうとは思います。
でもほとんどの人は感想って「読んだよ!」とか「面白かったよ!」とか、「あなたの言いたいことってこれだよね、わかる!」とか、そういうことを聞きたいのではないかなと思います。少なくとも、二次創作の同人においてはそういう人がほとんどだと思うし、経験上、オリジナルで厳しい言葉歓迎と言っている人でも本当に厳しいことを言われたい人は少ないです。

だから感想屋さんではそういうのは基本しないよ~というスタンスの表明が「ポジティブな感想」という言葉でした。作品を読んでポジティブな気持ちになるかどうかというのとはまた別の話で、人をどん底に叩き落とすような作品について作品そのものを批判しないで自分がいかにネガティブな気持ちになったかという感想を述べるのも「ポジティブな感想」に入ると考えています。

だからそのスタンスにのっとって感想を書くので、基本的には作者に対してどんな印象を抱いていても作品を叩いたりはもちろんしません。作品と作者は別物だとも思っているので、作者がどんな人間でも作品の価値が失われるわけではないとも思います。
(もちろん、特殊なケースは別です。創作だと思っていたら本当は実際にやってた犯罪の記録だった、みたいなケースがあったとしたら、さすがにそれを作品として認識することはできないですし)

ただ、少なくとも作者に対してわだかまりがあったら作品に没入はできないし、仮に痛快エンターテイメント的な作品だったとしても「あーおもしろかった!」とはならないです。
もちろん、そう思わなくてもそう思った場合の自分を想像して感想を書くことはいくらでもできるんですけど……。そういう感想が欲しいなら話は別ですが、そうではなくて自分の作品を面白がった上で感想を書いてほしいと思っているなら、ゴリゴリに迫るのはやめたほうがいいと思います。

もちろん、問い合わせは構いませんが……。ただ、普通に少し待っていたほうが結果的に早く感想が届くことになるし、感想の中身も無理にひねり出したものになることもないし、と思います。

早く欲しいという気持ちを伝えたい場合には早く欲しいです!って言えばそれでいいので……。早く欲しいという気持ちを伝えられるのは別に構いません。脅されたりするのが辛いだけです。

問い合わせを送る前に「この文章を読んで嫌な気持ちになったりしないかな?」と考えてみてくれたらな……と思います。問い合わせは文字通り「問い合わせ」なので、わざわざ相手を嫌な気持ちにさせる必要はないはずです。

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