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マッチングアプリで「フェス好きな人」を条件にお相手探しをしてはいけない理由!?

タイトルを尋常じゃなくポップにしてみました。

半年以上前にお付き合いしていた方にフラれました。転勤してきたこの新天地では友人は殆ど居ない。ですが大都市ではあります。決心してマッチングアプリを始めてみたんですが、これが、まあ、うまくいかない。

とあるマッチングサービスさんではプロフィール写真と、自己紹介文を設定する他、それ以外に自分の好みや趣味、価値観を示すコミュニティに参加することができ、一定程度自分自身の人となりを事前にお見せできる。

それを双方が検索し合って「いいね!」します。届いた「いいね!」に「いいねありがとう!」と通知を返せばマッチング開始。そこからメッセンジャーでやりとりを行うシステムです。

最初私は「フェスが好きな人」で探していました。音楽が好きだからです。しかし、結論から言うと大失敗しました。

理由は3つあります。

①フェスに行った先で聴きたい曲が合わない。

②「フェス」と呼ばれるものそのものが変化してることに追い付いていない。

③フェス自体が憧れのデートスポットになっている。

では、1つずつ説明(ていうか愚痴を)していきます。

①フェスに行った先で聴きたい曲が合わない。

出始めから割と致命的です。

フェスには色んなバンドがきます。人気の若手バンドから、いま表紙を飾るロキノン系、少し前の表紙を飾っていたロキノン系、大御所のメインステージ張るバンド、小ステージでゆるい演奏をしてくれるアーティスト、アイドルetc ・・・

キリがありませんね。ちなみに私が近頃大本命にして観たがっているバンドはナンバーガールとフィッシュマンズです。上でいうと少し前のロキノン系です。

ナンバーガールを知っている人が、マッチングが成立してからやりとりをするとそもそもあまり多くないことに気づくわけです。

「初めまして!MSです。フェスがお好きなんですね!好きなバンドとかありますか?^^」

「私はヒゲダンとバックナンバーとKing Gnuが好きです!MSさんが好きなバンドはなんですか?」

「私はナンバーガールとフィッシュマンズが好きです!」

以上。これ以上会話が続くことはあまり多くないです。King Gnuは知ってるけど他はiPhoneに入れたことすらない。先にKing Gnuで話題持っていけばよかったです。

しかし、たったひとつのバンドでやりとりを続けるのも厳しいです。フェス先で聴きたい音楽が結局違うっていうのはあるあるだと思います。

②「フェス」と呼ばれるものそのものが変化してることに追い付いていない。

私が初めて行ったフェスは北海道で8月に行われているライジングサンロックフェスティバルです。金曜日朝から寝泊りするテントの設営をして、バーベキューの準備をして、日曜日の日の出が向かうまで音楽を楽しむ。これが私のフェスの原体験でした。今は北海道に住んでないですが毎年8月には飛行機を予約してライジングサンへ行きます。フジロックへも行きました。バスで10時間かけて現地合流。3日間キャンプ生活をしました。

この2つのフェスに共通している醍醐味は、圧倒的に広い空間と自然条件に身をまかせながら(場合によっては大雨に打たれながら)好きな音楽を目一杯楽しめる。時には音楽よりもご飯を優先する。そんな自由な雰囲気なわけです。

でも今、巷のフェスはかなり趣向が変化しました。電車ですぐ会場に到着でき、屋内で快適な空間だったり、それぞれのステージが至近でコンパクトだったり。そんなフェスの方が多数派だということに気づきました。こちらはこちらで悪くない。でも趣向には合わないかなと思っていました。

しかし、マッチングアプリで「フェスが好き!」という場合、ほとんどは日帰りで行ける近場のフェスを指すということに私は気が付きました。

もちろん私もただフェス好きでお相手のプロフィールを調べていれば一安心、だなんてことはありません。私も①を経て勉強していました。成長しています。そう、コミュニティでさらに探すということを身につけました。「フジロックが好き!」「ライジングサンロックフェスティバル」「ナンバーガール」「フィッシュマンズ」というコミュニティがあります。それでもって共通のコミュニティに入られている方にいいね!を決めればバッチリなはず。いざ検索!すると

今私は大阪府に住んでいますが、それぞれコミュニティに表示される人が10人も居ない。。

なんでやねん!フェス好き言うといてフィッシュマンズ知ってるひとおれへんやないか!誰もライジングサン行かへんのかい!私の心はすさみはじめています。

③フェス自体が憧れのデートスポットになっている。(それでも努力はした)

これはありますね。モテキみたいなことしたい人多すぎですね。だなんて斜に構えている時期はもう終わりました。私だってフェスでデートしたい!

実は一回だけマッチングアプリでお会いした方とフェスデートをしたことがあります。

①でKing Gnu好きから話題を続け、②では欲を出さず電車で30分の屋内フェスをチョイス。いざ、フェスデートや!決めたるわ!

結論から言うとおそろしく疲れました。

観たいバンドのタイムテーブルが被る。これはよくあることです。観たいバンドをそれぞれ自由に選んでそれぞれのタイミングで合流するのがフェスの暗黙の了解。これができないのがキツい。

観たかったKing Gnuの初日は相手の仕事の都合でチケットを取らず我慢(いや、King Gnu好きって理由でやり取り始めてるのにKing Gnu観に行かへんのかい!というツッコミはこの際しません)、2日目は観たいバンドがほぼ無く相手の観たいアーティストを観に行くも、ずっとメインステージ。あまり共感できず。3日目は奇跡のフィッシュマンズのトリビュート企画。「これは観たいんです。本当に。お願いします。」とお伝えしてライブスタート。冒頭からナイトクルージング!melodyも!ワクワクが止まりません。でも相手のワクワクは開始10分で止まっていました。相手は別のやつに行くね。と去って行きました。

その後日、数回お会いする機会はありましたが、その後は話題も続かずにどちらともなくフェードアウトしてしまいました。

結論を再掲します。大失敗しました。それは好きなものが近いから価値観が似ているという思い込みに気付かなかったことが要因です。

そして、そもそも「価値観が合う」ってなに?という思想の迷いの森へたどり着くようになります。もはや、フェスが好きかどうか別のところです。

こういう失敗やマッチングアプリでもフラれまくる経験をしていくと、価値観以上に見えてくるのは自分と相手の双方がもつ理想の高さと固定観念でした。

自分が「こうしたい」、相手が「これが好き」というのはあくまで理想で、実態がないままでここに固執すると条件をさし戻すことができなくなります。

相手は自分の理想のタイプ(わかりやすく言えば容姿端麗)でしかもナンバーガールが好きくらいピンポイントに好みが合う人、そんな人は居ません。いてもマッチングアプリにはもう居ません。

なので私はマッチングアプリを使って人との出会いを広げたいなら、フェスが好きという安直な共通点で探さないことをおすすめします。

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