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20241023 ZION CALLING in UMEDA CLUB QUATTRO

※ド素人が書いたセトリ兼レポです。9割ZIONについてですがそれでも大丈夫という方のみどうぞ↓

開演前
明日は普通に仕事だから、すぐ出られる3段目にしようと思って柵ギリギリのところに立つ。すると、すぐそこにヨシザワ氏がいた。めちゃくちゃびっくりした。
渋谷でDJやっていた話は聞いていたけど、まさかこんな至近距離で見られるとは思っていなかった笑。あんまりジロジロ見るのは気が引けたので、会場を静かに盛り上げるヨシザワ氏をチラチラ見ながら開演を待つ。
さて開演直前、DJブースへやって来たのはシンノスケ氏。まさかの登場にびっくりしていたら、マイクで煽り始める。練習したのかな…とか思っていると、Billyrromがステージに上がった。とても良い雰囲気だ。

Billyrrom
当然ながらお初なもので、頑張って予習して臨んだ。しかしタイトルと曲がきちんと結びつけられていなかったので、セトリは他の方々にお任せ。それでも「聴いたことがある曲」はたくさんあり、こういうアレンジで来るかと驚かされることが多かった。ライブって本当にいいな。

「初めましての方が多いだろうけど楽しんでいってね」※ちょっとうろ覚え
と、はじめの方にMol氏が話していた。あたたかい…この言葉を聞いて、今日ここに来て良かったと思えた。

そして恐らく私はBillyrromのメンバーとはほぼ同じ世代。歳もほぼ同じなのではないか。そう考えると凄い人たちだ。

今はただ、彼らのスタイリッシュでキレキレな演奏を生で見られたことに感謝したい。そもそもこのライブ自体、行けなかったのだから。偶然空いていた休みの枠にも感謝。本当に幸運だったな。


ZION

1.Mother Ship
暗転したまま始まった演奏。丁寧に、そして綺麗に作りこまれた音が積み重なり、複雑に絡み合っていく序盤はこれから何が始まるのか予想ができなかった。照明も徐々に増え、音の厚みもリズムも加わってようやく1曲目がMother Shipであることが分かる。

テンポは原曲の半分くらいでかなりゆっくり目で、倍でとったらちょうど元のテンポだったような気がする。もちろんアナザーverよりは速いけど、また別の意味で穏やかで雄大な景色が頭の中に広がる。またMother Shipという名の大きな船が宇宙を突き進んでいるような光景も頭に浮かんだ。

ドラムをはじめ、今回はとにかくビートが強めな印象。ずっしりどしんと構えつつ、伸びやかなミツムラ氏の声が会場全体に響き渡る。めちゃくちゃ伸びが良くてかなりびっくりした。

今回のモードは、ドラ◯エで例えると「ガンガンいこうぜ」では。実際4曲目までガンガン音を鳴らして、会場の熱気は高まる一方。

まさに対バンだなと。音には音で対抗するのだ!

1曲目のソロを飾るのはもちろんヨシザワ氏。開演まであんな間近でDJしていた方が、ものすごい演奏をしている。めちゃくちゃ熱いな。

「さあ歌いだせ ここで灰になるまで」

ZIONの決意表明のような歌詞。私もここが一番好き。

2.Thunder Mountain
あのドラムを聴くだけで予想がついてしまった2曲目。イントロが必ず来ると分かっていても、あの分厚いサウンドがガンガン鳴り始めると体が動いてしまう。ラジオでも言っていたように「ライブで盛り上がる曲」そのもの。激アツロックな2曲目は最高のひと言では済ませたくない。あの激しくゴツい音は、床も震わせてまるで雷が落ちたかのような轟音。Thunder Mountainの名に相応しい音だった。

ところで、「ヘヴィなサッドソングに トラッドだってデルタ」の部分が、アナザーverになっていたような気がするのは私だけだろうか。日本語だけど英語に聞こえる。これもまたラジオで言ってた例の…今月の関西のラジオ出演でだいぶ楽しみ方が増えたな。

※ラジオの内容が気になる方はよろしければレポもありますのでどうぞ。大変雑ではありますが、色々見えてくる部分があると思います。

2曲目のソロはクシノ氏。毎週日曜のラジオで喋っている人とは別人のような、めちゃくちゃ熱いソロで派手に沸く歓声。私はふとここで、3曲目のとある歌詞が思い浮かぶ。原曲より長めなソロを楽しめるのが、ライブの醍醐味でもある。

そんなこんなで、今回の締め方は珍しく原曲と同じだったはず。たぶんサンダマだったと思うだけど。たぶん…(アヤシイ)

「迷ったら山勘でも進め」

今回のアンコールは、聴かないで帰ろうかめちゃくちゃ迷った。しかし私は残った。なんとなく「いける」と思ったからだ。

3.Takuranke
舞台転換の時、拡声器がいつの間にか置いてあって、とうとう生で見られる時が来たか(1回目)だった。

確かに拡声器を通すといつもとは違う音質でミツムラ氏の声が響いていたけど、ライブハウス、いや室内であるからかそこまでガサガサだなという印象はなかった。やはり時々ハウリングすることもあったけど、終盤の「全部面倒くせえ」で拡声器オフになるまでいつもとは違う何かを感じられた。言わずもがな拡声器オフ後は一気に音圧が上がって、めちゃくちゃ盛り上がった。切り替えポイントもなんとなく予想はつくけど、やっぱりあれを目の当たりにしたら負けてしまう。

「このたくらんけどもがー!」

間奏中、しかも拡声器を通していたのでかなり怪しいけど、きっとミツムラ氏は途中で言ってた。そんな気がした「たくらんけども」の一員だ。

3曲目のソロはお二人の掛け合いというか、交互に織りなすあの音の粒が堪らない。原曲もめちゃくちゃ好きだけど、ライブでしか体感できないあの痺れ。

びりびり。2曲目でサンダーを受けたのが残ってる?


4.Setogiwa
これはドラムにベースが加わるまで何が来るか分からなかった。あんなハイハットの使われ方したら本当に分からないよ(褒め言葉)。しかしベースが入った途端「あれしかない」感が会場全体に漂い、更に会場が盛り上がった。その後ギターも加わり、ミツムラ氏のスキャットが始まる。

ZIONのライブ3度目の私にとっては、歌い始める前のスキャットは初体験で、とうとう生で見られる時が来たか(2回目)だった。ノリノリなミツムラ氏を見ていたら自分もノリノリになる。ライブ映えなこの一曲。

対バンということもあってか、3/14で聴いた時よりパワーアップした感があった。よく記憶に残っているのは、ヨシザワ氏の「タカ、ツ、ター」という装飾符の中にある休符がちょい長めだったこと。少し遅れ気味にも聴こえるこれは、まさに「あそび」では?と興奮気味にヨシザワ氏を見てしまった。スミマセン。

この曲は色々な場所で、すでに何十回と演奏されてきているだろうけど。これからもぜひ演奏してほしい曲のひとつ。いや、ひとつとは言わずどの曲も、全部。曲の作りも歌詞の韻の踏み方もめちゃくちゃ好きで…本当に面白い曲だなって改めて思った。

ソロはもちろん良かった。テンション上がった。しかし、この曲の最も美味しい所は、ベースラインとドラムにあるのではないかと。つまりリズム隊のお二人。土台がしっかりして、なおかつ遊び心がなければなかなか上手く進行しない部分もあった。

「君は何が怖くてハラハラしちゃってんの?(あとちょっと)」

途中の「笑笑」も()の中までも全部歌い上げるミツムラ氏。私はこれから先、何が起こるのか怖くてハラハラしてた笑。

MC1
シンノスケ氏によるザのめちゃくちゃ簡単な紹介。北海道からはるばる大阪まで…

「Billyrromはキレキレの演奏とキレキレなターンをしていた」から、
Mol氏のくるっとターン、やってみたら?という流れになるも、ミツムラ氏は「しゃがめないからできない」とのこと。どうやらミツムラ氏とクシノ氏はしゃがめないらしく、その場でしゃがむもほぼ同時に後ろに転がるという事件(?)が発生。「腰痛え!」とクシノ氏、腰をさすさす。演奏中はキレッキレだけど、やはりラジオで喋っている通り笑。

その後「ターンもしゃがむのも練習します」と「新曲やります」とミツムラ氏。期待に胸が膨らむ。

5.新曲
また新たなテイストの曲。これまでとはまた違う感じがあった。爽やか路線でも穏やか路線でも違うというか、不思議な空気を纏った一曲。未知の世界に足を踏み入れた感覚だった。

ところどころの歌詞から街並みや人の営みについての曲なのかと予想。2ndアルバムに収録されるのかな。

最後の方はあの有名な「15の夜」のイントロが少し頭に過ぎった。

「熱い缶コーヒー握りしめ」

新曲とは全く関係のない歌詞だけど、この間のメルマガでも熱い缶コフィを握りしめてたミツムラ氏。でもこれは、ただの気のせいかもしれないのでなんとも言えない。考察厨の悪いところが出てる。

もうこれは、2ndアルバムの続報を待つのみ!

6.Jigsaw
ミツムラ氏のギターから始まるこの曲。ふと初めてZIONのライブに行った3/14のことを思い出した。あの時もイントロをちょいためながら進行していたな…なんて。

目を凝らすと、ヨシザワ氏はウッドブロックを叩いていた。あの材質、あの色を見た瞬間、自分の中学時代を思い出す。マーチングの練習に必須アイテムはちょっと派手なプラ製のあいつ。叩きまくると当然めちゃくちゃスティックが削れていく…原曲のカウベルの代用のあいつは、音の抜けがめちゃくちゃ良いのだ。

やはりビートは強めな印象。しかし間奏でとんでもないセッションが始まった。とにかくえげつない(褒め言葉)。アナザーでいうところのShieldよりも更に激しいセッション。

ミツムラ氏とクシノ氏の掛け合い。初めは短めで動物の鳴き声みたいな独特な雰囲気があった。物理的な距離も離れていて、耳を澄ませながら、様子見な感じだった。しかし次第に掛け合いは長く、物理的な距離も詰まっていく。同じフレーズを弾き合い、何度(音階の度数の意)か音を離して重ねて。どこまでリハで考えて仕上げていたのか、めちゃくちゃ気になるところ。

二人の掛け合いで会場がドンと盛り上がったかと思えば、お次はシンノスケ氏のターン。少し前に足元のエフェクター類弄ってるな、と思ったら…まさかのまさか。こんなに大暴れ(?)なさるとは思っておらず、めちゃくちゃ驚かされた。音作りもとても狙われているんじゃないかと思うくらい素晴らしく、ギター弾いてるところもいつか見てみたいな、だなんて言ってみたり。

だって最後の方なんて、ベースなのにギターみたいな細かいフレーズたったんだもの。こんなのスルーできないよ。

そんなセッションを終えると、何もなかったかのように曲が進み始め、ものすごい熱気の中演奏が終わる。

「見えない壁に 圧死状態」

今回のセッションは見えない壁で、圧死寸前までいったような気がする。ブラボー!

7.Furinige
曲間でミツムラ氏、アコギに持ち替えた時にサングラスを外す。

コーラスのみ→アコギのみ→ベースのみ、と繋いでから全パートが加わるこの流れ、何回聴いても良い。そしてあのコード進行を聴くと寂しくなるのはなぜなのか。5/25で本編最後に演奏されたからなのか、それとも曲が持つ何かが関わっているからなのか。

しかし、そんな寂しさの中にあたたかさもある。この不思議な現象を私は勝手に「Furinigeの魔力」と呼んでいるのだけど、他の方はどんなことを感じているのだろう。やはり人によって感じ方が異なるのは大前提で、そこが音楽の醍醐味なのではないかと思う。

さてクシノ氏のソロは、めちゃくちゃ味があって思わず目を閉じてしまった。自分たちのやりたい音楽を奏でているメンバー5人の姿を、少しでも目に焼き付けておきたいのに。今回もライブ音源の配信があったり…しないよね涙。

「泥だらけの人生 駆けろ ダイヤモンド」

改めてこの歌詞に深みが増した今回のライブ。次で最後だなんて言わないで。

8.Apple Valley
本編ラストを飾ったのは、私がライブで聴くのは二度目となるこの曲。3/14で聴いた時はマジもんの初見。しかもまだライブも序盤もいいところで訳の分からない間に演奏が終わっていた、ある意味私の心に爪痕を残した曲でもある。

EIZO#3にも収録されていたため、今回は予習というズル(?)をしてライブに来ていた。なのでここはあれだ、その音はこうなってるなどとアナザーverと比べることができて実に楽しかった。そして、3/14で抱いた謎の不安感がコード進行とメロディーラインであることも判明。力強さの中に圧倒的な抱擁感がある、と言えば良いのだろうか。とにかく広大で自然豊かな場所で聴くとそれはもう気持ちいいんだろうな、って改めて思った。

さてさて、最近この曲の締めくくりはパーカスとヨシザワ氏のギター、観客の手拍子が鉄板になりつある(?)。それを、とうとう生で見られる時が来たか(3回目)だった。

ミツムラ氏はスティックでボンゴ、シンノスケ氏はマレットでフロアタム、クシノ氏はタンバリンをそれぞれ担当。EIZO#3より明らかにパワーアップしたセッションは私に、中学時代に観たblastのDVDを思い出させた。昨日のラストは、縦も横も動きもかっちり合ったblastとはまた違うかもしれないけど、あれほどリズムで魅せる演奏を見たのはリアルに10年ぶりだった。

音を楽しむと書いて音楽とはよく言うけど、まさにその通り。私はこの日、とんでもない場に立ち会えたのではないかと思った。

MC2
シンノスケ氏による、恒例のお手紙。例のBGMはなく無音で進行。

ユンボ(ショベルカー)が欲しいので、グッズ買ってください。夏にグッズ作ったけど、ラッシュボールも中止になってしまい…とのこと。

その後、2ndアルバムのリリースとそれに伴う全国ツアーの告知。大阪は25/3/8 Sat BIGCAT。今回は色んなとこ回ります。ぜひ来てください。

告知が終わると、ミツムラ氏を先頭にZIONのメンバーがステージへ。この時ミツムラ氏はシンノスケ氏の肩をもみもみ、仲の良さが伺えるワンシーン。

そしてBillyrromのMol氏が登場。ボーカルの二人の間に譜面台。あの小さい譜面台がまたいい…!

En. Happy(Pharrell Williams) Cover
どこかで聴いたことのある曲。終演後の電車内で「あれか!」と思い出したこの曲。まさかこんなはっちゃけた、いや「ハッピー」な曲が聴けるとは思っていなくてめちゃくちゃびっくりした。意外な選曲というやつ。

そもそもの話、カバーって無限の可能性があると思ってる。原曲の良さを活かしたカバー、原曲の形を留めていないようで留めているはっちゃけたカバーなどなど、本当に色んなパターンがある。アーティストの色や個性が全面に出るのがカバーという、私の解釈はこんな感じ。

さて今回、ボーカルは交互にメイン、サブをやりつつ、他のメンバーによるコーラスが入り混じる。ミツムラ氏とMol氏を見ているだけでとても楽しそうだというのに、「ハッピーな曲」なため楽しさ倍増。

ちょっとカオスな雰囲気の中、「Clap your hands!」というミツムラ氏の割と無茶な要求に応える。この手拍子で無理矢理リズムを刻む状況は、私にとって見覚えのある光景。中高時代、コンクール本番前のバスで何度やっただろうか。

元々巻きなテンポの中、八分を手拍子で刻みまくる。辛いけど楽しい。幸せ。

私はドラムに合わせて、サビは拍を半分で取り4拍間で「ツ、タタ、ツ、タ」を叩くのが好み。NICOまで出すのは野暮かもしれないけど、「手をたたけ」の2拍目と4拍目の八分を入れ替えたようなイメージ。…というかこれ、伝わってる?

とまあそんな最高の雰囲気の中、曲は終わりを迎え、ミツムラ氏とMol氏はハグハグ。その後仲良くステージからハケていく6人。

アンコールでの素晴らしいコラボにブラボー!と、心の底からここで叫ぶ。最高に素敵な夜でした。

ありがとう!