紹介の連鎖

とある年の1月、見かけない市外局番の不動産会社からの電話取る。
「弊社の大事なオーナーさんから知り合いの息子さんの部屋探しを手伝って欲しいと依頼を受けました。土地勘もないので、入学先の大学の隣県にある付き合いのある不動産会社の社長さんに相談をしたら御社をご紹介いただきました。
手数料はもちろんいりませんが、お客様のご対応をお願いできますでしょうか」

流れを整理すると
大学入学を控えたお客様(Aさん)
 ↓
知り合いの不動産オーナー(Bさん)
 ↓
Bさんの取引先の不動産会社(C社)
 ↓
C社と面識のある不動産会社(D社)
 ↓
僕(E社)

と、随分と長い道のりを経てC社さんから僕にご連絡をいただいたわけです。
どのお客様も大切なお客様ではあるのですが、「紹介」となると力が入ります。
遠方より来るお客様のために来店までの交通手段や来店時間と、当日の宿泊先のことまで事前に電話で打ち合わせ。

準備万端にして、予定通りご来店いただく。
準備万端であったがゆえに、予定よりも早くお部屋は無事に決まった。

申し込みの手続きも、事前に必要になる情報をお伝えてしていたのですんなり進み、審査に自信もあったのでライフラインの開栓手配も早々に済ませて、引っ越し当日のスケジュール感も内見の日に概ね出来上がった。

ここまで来ると、引き渡しまでも何の苦もなくすんなりと進んでお客様には大変感謝をいただき、僕も僕でスムーズな手続きができてとても助かりました。

で、大事なのがこの間の連絡。
最初のご紹介の一報をいただいた後すぐにD社に連絡をし、紹介をいただいた旨のお礼の連絡。
C社さんには内見日が決まったこと、申込みに無事至ったこと、引き渡しが無事終わったことを逐一連絡を入れました。(引き渡しは3月で繁忙期なのでFAX報告)

紹介のお客様はとてもありがたいもので、成約率が高い。
そして、ご紹介いただいた方のメンツもあるのでより丁寧な対応をしようと心がけます。
正直、その時の僕にはC社もD社も全く面識はないのだけど、不動産会社の紹介の流れの中でお互いが信頼を寄せる前提ですから下手なことは絶対できない。

大手の全国展開している不動産会社であれば、拠点間での顧客紹介のやり取りも頻繁にあると思いますが、僕のような地場でも辿っていけば日本全国どうにか紹介はつないでいけると思う。

大事なお客様をご紹介する、そして紹介を受ける。
この流れはとても尊いもので、何らかの理由でエリア外の物件をお持ちのお客様の相談を受けたり、エリア外で部屋探しをしているお客様がいれば全力で紹介先の不動産会社を探します。具体的な手法は身バレにつながるから書かないけど、自分の手数料に繋がらなくても、いつか別のルートから自分に還ってくるかもしれない。

そう思いながら、紹介案件を大切にしています。

お部屋探しはポータルサイトで探すもよし、現地で不動産会社に飛び込みするもよしですが、Aさんのように「信頼できる知人」から始めるのも、「信頼できる知人」の見極めさえ間違えなければ手厚く対応してくれると思いますよ。
一つのお部屋探しのヒントとして。

乱文お目汚し失礼いたしました。(おしまい)

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