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両親の遺した空き家維持という“しくじり体験"を語る松本明子さんのインタビューは反面教師だ

東洋経済オンラインの記事で、タレントの松本明子さんのインタビューが掲載されていました。

ご実家がご両親の死後に空き家となって、その維持のために費用が1800万円を超えたという、実は誰の身にも起こりうる“しくじり体験”です。

もともとご両親を東京へ呼び寄せて、実家は空き家になっていたものの、「いずれは戻る(かも)」という想いが無言の圧力となって、処分という選択肢を避けて過ごしていたということです。

「家を売る」という決断と作業は、人生のなかでも特にエネルギーを必要とするものだと思います。私も父親の死後に相続した実家を、母親が住み続けていたために放置していました。

しかし、母親が弱って、より利便性の高いマンションなどへの住み替えを考えるようになって、ようやく売却の決断を下しました。

といっても、それから不動産売買の勉強を始めて、実際に売却できたのは4年ほど経ってから。母親の引越と実家に遺した自分の荷物の引越も実家の引渡と同時にしなければならなかったので、綿密なスケジュール管理が求められる、ハードな経験となりました。

松本明子さんの場合、手放す決心が付かずに、通常の掃除や税金、光熱費などのほか、賃貸できないかとリフォームをしてしまっていて、それで費用がかさんでいたようです。

それにしても、通常の空き家管理だけで年間40万円ほど垂れ流し続けるという“事実”があることは、しっかりと覚えておきたいと思います。

25年前に決断すれば……。というのはタラレバの話ではあるものの、年を追うごとに年齢もかさんで、決断することが億劫になるという負のスパイラルが待ち構えています。

「実家じまい」は焦ってすることではないものの、放置して良いことはひとつもない、というのが実感です。


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