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親友とは何ぞや

これは今から遡ること30年以上前のお話。
私が小学校3、4年の頃。
そこそこ、いやかなり衝撃的だったけどいつの話かは正確に覚えてない。でも私のその後の人生において大いに影響を与えたのは確かだ。

ごくごく普通の公立小に通っていた私。
いわゆる内弁慶なタイプだったので、学校ではとにかくおとなしかった。明るいか暗いかと言ったら完全に後者。

一時期、当時同じクラスだった近所の女の子Aちゃんとよく遊んでいた。
Aちゃんは幼馴染みで大親友のBちゃんとよく一緒にいた。私はAちゃんとBちゃんと3人、もしくはAちゃんと2人で遊ぶことが多かった。
今となってはどちらから遊ぼうと声を掛けていたのかは思い出せない。でも状況を考えると、おそらく私だったのだろう。

かのやちゃんとは親友じゃない

いつものようにAちゃんと一緒に遊んでいた日のこと。突然Aちゃんが真顔になったと思ったら

「Bちゃんとは親友だけど、かのやちゃんとは親友じゃない」

突然そう言い出した。私はAちゃんとBちゃんが唯一無二の親友であることは理解していたし、Aちゃんと遊ぶのは楽しいなと思ってはいたけど彼女のことを親友だとかそうなりたいと思ったことは一度もなかった。
小学生なりに、ガン!と石で殴られたような衝撃があった。
私はどう答えたか覚えてないけど、狼狽えていたと思う。

親友とは

その日を境に親友とは何かと言うことを考えるようになった。もしかしたら私がBちゃんを押し退けてぐいぐいAちゃんに近寄っていたのかもしれない。
心当たりはまるでないが、私の行動に問題があったとしか思えない。

元々私は特段の仲良し、という友達はいなかった。
話をしたり遊ぶ友達はいたけど、それぞれには特定の仲良しの友達がいた。
友達はいても本当に気の合う友達はいなかった。
今思えば、1学年60名程度の学校で気の合う子が見つかる方が奇跡だ。
ましてや私は昔からどこか冷めた子どもだったから特にそう言えるのかもしれない。
周りの女の子たちが光GENJIにキャーキャー言っていた頃も、なぜそんなに騒ぐのか分からなかった。ただただ格好つけている集団、そんな風にしか見えなかった。

特定の仲良しという点においては今でもいない。多分そういう性質なんだと思うし、自分が親友だと思っていても相手はそう思っていないかもしれないって考えに至ったからだと思う。
そう考えると、Aちゃんに言われたことによって自分と他者の捉え方はまるで違っていたりするって気付きをもらえたのかもしれない。
ずっとトラウマめいていたけど、ここにきて昇華できた気がする。ありがとう、Aちゃん。

周りの人には恵まれていた

親友とは何かと悩みもしたが、その後の人生において周りの人に恵まれたのは確かだ。
学校然り、職場も然り。
その時々で色んな人に迷惑もかけた。たくさん助けてももらった。真面目な話も下らない話もたくさんした。
ただ、私には居場所が変わっても変わらない友人関係を維持することができないのだと思う。

あの頃仲良くしていたあの人は元気かな、と思いを馳せる程度のことはある。しかし、お互いの環境や状況が変われば友達も変わって当然だと思うので執着はしない。

来るもの拒まず去るもの追わず

私の友達に関する考え方はまさにこれ。
基本的にはウェルカムであるが、いかんせん取っ付きにくいと思われがちなのでなかなか来るものもいない。
そして、なんらかの事情で去る人もいる。
後追いして理由突き止めたっていいことない。
縁が切れた、それだけの話。

誰からも嫌われたくないをやめた

誰からも嫌われない人なんていない。
苦手な人は苦手なんだ、そう思えるようになるにはだいぶ時間がかかった。
大人になってからできた友達の発言がなかなかの名言だった。

「苦手な人に嫌われてるならラッキーじゃん!」

ぽろーん。目から鱗が落ちた。
そうか、苦手な人を意識的に避けずとも向こうが避けてくる…手間が減ってラッキーだ!

基本的には一人が楽だなと思ってしまう私でも、こうした気付きがあるからある程度の人付き合いは残している。
考え方の違いって、時にはいがみ合いにもなるけれどこんな風に新たな発見にもなる。
捉え方なのかな。紙一重だと思う。

心を閉ざす基準

誰にも話したことはないが、私には心を閉ざすNGワードがいくつかある。その言葉を平気で使う人には心の閉ざす。信用しない。
何かしらの背景があるかもしれないのに、容易く使ってはいけない。自分への戒めでもある。

つらつらと書いていて思ったけど、親友とはなんぞやっていうよりも友達とはなんぞやって感じの文章になってきた。

いまでも親友とは何かって答えは出ていない。
だって親友と呼べる人がいたことないんだもの。
なんだかこれって永遠のテーマ?
でもまあひとつ言えるとしたら、

親友いなくても生きていけるよ

ってこと。
少なくとも私はそう思う。

では、またねー。

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