鴨葱スイッチブレッド

個人の表現活動にお金を払う話

https://twitter.com/kanose/status/453362997260328961
>8ページのコピー誌には100円を気軽に出せるけど、Kindleで100円で紙換算8ページ程度だと高い!と思ってしまう金銭感覚があるな…

Twitterでこういうことを書いた。
コピー誌ならコピー代にコストがこのぐらいかかって…と想像するから100円でも高いと思わないというのがもちろんあるし、物理的なものとデータという違い以外にも同人誌即売会という場の影響を大きく感じる。
同人誌即売会に参加している人間は、違うジャンルのサークル参加者や一般参加者であっても、コードの共有があり、仲間意識がある。同人誌即売会に客はいない、全員が参加者だと言われ、よくそんなのは建前だと批判されるが、同人誌即売会はやはり参加者全員が場を形成する仲間たちなのだ。
しかし、Kindle(DirectPublishing)では、そのようなコードの共有が生まれにくい。送り手と受け手が完全に別れており、お客様意識の人たちが読み手として集まっている。結果的にKDPは100円か、それに近い価格でいかに長くてボリュームのあるものを出すか、みたいな価格以外に勝負どころがなくなってしまっている感がある。商業出版され、KDPでは100円で売られていた『お前たちの中に鬼がいる』のレビュー(今は消えているので読めない)では、「100円なのにこんなに読めてお得!」というものが多かった。そして、商業出版で出た時は「100円の本がこんなに高くなった!」と言われてしまう。

noteはフリマみたいだ!と言っている人がいたけど、同人誌即売会やデザインフェスタなどのような、買う人と売る人が渾然一体となった場所というのが、経済圏が形成されやすく、noteの目指す場所だろう。その規模がどのぐらいになるかはまったく予測がつかないけど。

ちなみに文学フリマの参加者が2000人ぐらいで、コミティアが1万人ぐらい。デザインフェスタは知らなかったので調べたら、出展者が11,000名で、参加者は6万人を超えるそうだ。

メルマガの話やGumroadのことも書きたいんだけど、今回はとりあえずここまで。

同人誌の世界で、無料配布の同人誌は手に取られにくい : ARTIFACT ―人工事実― 
http://artifact-jp.com/2013/05/30/independent-book/
以前ブログで書いた同人誌の記事。

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