グリーンチャンネルの2歳馬特集

はじめまして フィオです
少し自己紹介させてもらいます

某牧場に3年間勤め、毎年セレクトセールはもちろんHBA主催のトレーニングセール、セレクション、サマー、セプテンバー、オータムセールに行き、年間1000頭以上の馬を見てきました。その経験をもとに競馬予想とPOGに活かしています(まだまだなところが多々あるのですが)

そして今回、初回の記事は明日よりグリーンチャンネルで放送される2歳馬特集についてになります。POG本とは違い、映像ですので立ち姿だけでなく歩様も前後と横から見ることができるので自分はここで最終決定をすることが多いです。ただ、ほとんどの馬が牧場さんの中から選ばれた馬なので良い馬なのでそこから適性を判断しています。

過去の話で証拠を出せと言われると困るのですが、ここ3年POG指名馬は

2017-18  フィエールマン、タイセイトレイル、エントシャイデン等POG期間は不発に終わりましたがフィエールマンは天皇賞・春連覇、タイセイトレイルはARG共和国杯2着を筆頭に全ての馬が現在も現役で2勝クラス以上
2018-19  サートゥルナーリア、ダノンファンタジー、グランアレグリアと3頭POG期間内にG1勝ちを納めましたが、他にティグラーシャ、サトノジェネシスなどそこそこ走ってる馬2頭、他は1勝もしくは未勝利に終わりました
2019-20  コントレイル、サトノフラッグ、ビアンフェ、リアアメリア、フィオリキアリが重賞勝ちもしくはクラシックに出走しました。他はルリアン、フィリアアレグロがそこそこ走ってくれています

☆映像でのチェックポイント☆

【立ち姿編】

 それでは本題に入ります。立ち姿からになりますが、見るポイントとしては全体のバランス、肩、胴、お尻、脚を見るポイントにしてます

①全体のバランスはぱっと見の印象で判断!  バランスの悪い馬はどこかが変ですし、良い馬は整っているように見えます。じっと見て変わることはないですし、変な部分はパーツ毎で見る時に判断しましょう。
キ甲とお尻の高さですが、フラットもしくはキ甲の方が高い馬を選ぶと良いと思います

②肩は寝てるか寝てないかで判断!      肩のラインの角度ですが、肩から脚の方へいくラインとキ甲へいくラインの角度が大きいのがいいです。それと、肩からキ甲へいくラインが長い方が心肺機能が高いとされているのでその点も余裕があれば見てみましょう

③胴は伸びがあるかを判断!         芝馬は…ってのが難しいので、ダート馬はという形で紹介します。ダート馬は胴がチューブのような背のラインと腹のラインが並行で同じ長さの馬がほとんどです。背のラインが短く腹のラインが長い馬を長躯短背と言いますが、そうなってる馬は胴に伸びが感じられます

④お尻は腰角から臀端の長さで判断!     腰角から臀端までが長いとお尻が大きい証拠なのでそこで判断しましょう

⑥脚は長さで判断! ダービーを走るとなると距離が2400mですし脚が短いとその分歩数も増えてしまいますし疲れてしまいます。バランスの時に判断となりますがこれもぱっと見でいいです。 補足として、繋が緩い馬は選ぶのを避けた方がいいです。繋が緩いと腱や靭帯を痛めるリスクが高くなるので注意しましょう。

【歩様編】

 次に映像での強みである歩きの時のポイントです。自分は歩きの時には横からの歩様を重点的に見てます

横は体を上手く使って歩けているか、後肢こ踏み込みが力強いかで判断しています。体を柔らかく全身で歩けているかですね。胴をあまり動かさず脚だけで歩いていたり、前脚の出が硬い馬もたまにいるのでそこも見てください。後肢の踏み込みの点ですが、力強い馬は後肢の蹄が前脚の蹄を置いていたところに着地します。前脚の蹄のところに届かない馬はトモが弱い(甘い)ということなのでそこも見てください。

【番外編】

この種牡馬ではここを見ているってのも紹介します

ロードカナロア産駒
ロードカナロア自身は全身にかなりの筋肉がついてました。ただこの馬が走れたのは筋肉が非常に柔らかかったからです。その筋肉量の豊富さが産駒にも遺伝していますが、柔らかさも兼ね備えていないと上手く体を使えずにいた馬もいます。実際POGで選んで走ったカナロア産駒と走らなかった産駒を比べるとその点に違いがありましたので、気にしてみるのもいいと思います。

ハーツクライ産駒
成長力のあるハーツクライ産駒と言われますが、トモに非力さを感じる馬が多いからなのかと思います。1歳セリでよく見るハーツクライ産駒は横からの立ち姿は馬格があって、お尻が大きいのですが、歩くと少し物足りないことがほとんどです。2歳3歳のパドックを見てても同じことを感じることがあります。個人的にPOGでハーツクライ産駒を選ぶのを敬遠していましたが、サリオス、ワーケア、マイラプソディなど走ってきましたしこのまま無視するわけにはいかないので今年はじっくり見たいと思います

以上の点を参考にして2歳馬特集を見て頂けると、今までとは違ったものになるのではないかと思います。
ダービーまでに稼ぐ馬をいかに見つけ出すか
たまに、この馬の方がいずれ走りそうなんて思う馬もいますが、POGで選ぶ牡馬は完成度が高く芝で中距離から2400mで走りそうな馬、牝馬はマイルから中距離で走りそうな馬を選ぶようにしていますので、今回紹介した見方で他の適性のレースのパドックで選んでしまうと外れることになってしまうと思いますのでご承知願います。

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