見出し画像

死にゆく貴方に敬礼を

 VTuber界隈をお楽しみの皆さん、推し活楽しんでいますか?
 大手箱のVTさんをお楽しみの皆さん、引き続き推し活お楽しみ下さい。
 個人VTをお楽しみの皆さん、今日は皆さんの大半に死んでいただこうと思います。

 以下に記していく文章は、特定の配信者さんを否定するつもりで書いてはいないことをご理解頂ければ幸いです。
 また、記される内容は私の個人的考えで有ることも頭の片隅に置きつつ、読んで頂ければ幸いです。

個人VTはデビューから緩やかに死んでいく

 毎日のように生まれては消えていく、星のような存在の個人VTuber(以下VT)達。彼や彼女達はなぜ個人VTという道を選んだのか。
 結構多い質問なのか、多くの配信者は答えてくれています。ロールプレイしている人も中には居るので、冗談の様な目標もありますが、大体は要約すると、有名になりたい、キラキラしたいと言うのものです。
 もちろん推しの目標なので、ファンの皆さんはコレを応援するでしょう。デビューしたてならなおさら。
 で、彼や彼女達はそこに向かって『なに』をしているでしょうか?
 チャンネルを大きくする為に、より多くの人に認知してもらうために、コミュニティが平和で初見さんが来やすいように、そして定着してもらうために。
 目に見える形で何かしているでしょうか?
 趣味の範疇で、ただやりたいことをやりたいように、ありのままの自分を見てもらって、何時か大きくなりたい。
 そう考えて活動している人も居るでしょう、それはとても良いことです。ゆっくり頑張りましょう!
 と、思ってません?
 個人VTの多くは、自分の生活の傍らで配信を行っています。活動出来る時間や資金にも限りがあり、時にはそれらを犠牲にしているかもしれません。
 これを何年も続けることができるでしょうか?
 引退理由は様々あるかもしれませんが、多くの人の理由の一つには続けるのが難しくなった、と入っているはずです。
 長い活動で代わり映えしない日常に飽きることもあります。
 ただ、我々ファンは推しの活動や配信が見れるだけで満足ですし、チャットやSNSで交流できれば幸せなのです。
 もしあなたの推しが、1年以上活動しているVTで、チャンネル登録数もデビューから大きく変化していない、チャットやコメントをする人が代わり映えしない、という状態ならば覚悟しましょう。
 推しの引退はとても悲しいものです、それはバーチャルの世界に生まれた一人のペルソナが死ぬことを意味するからです。
 ならばこそ!これを避けるために我々は何かをすべきなのでは?
 そう考えたりしません?
 実際、もっとこうしたらいいのに、それを変えたらもっと良くなるのに、活動を見守りながら考えることがあります。
 だが、これはタブーである。絶対にできないのである。
 配信者の活動にリスナーが口を挟むのは、他のリスナーから見たらプロデューサー気取りかよwwwwと思われる。
 配信者の方々も、わかってるよ!一々口を出さないで!と、思う人も中にはいると思う。
 つまり我々ファンは、彼もしくは彼女のメンタルや体調を気遣い、チャットやコメントをして、見てる人が居るよ!と伝え、一日でも長く配信してもらうよう心配するしかない。
 配信者が切り抜きの動画投稿や、ショート動画を上げてくれればまだ救いはある。
 感想コメントを付けて、良いねを押して、推し活ついでに動画の認知度を上げる事ができる。
 だが、それしか出来ないのである。それが推し活だと言われればそれまでだが、私はこの光景を見てとても悲しくさみしくなった。
 いつしかチャンネルには固定客でかたまり、善意の切り抜き動画職人さんやファンアート描きが配信やSNSで名指しで呼ばれ、認知された人々で周りが固められる。
 すでに出来上がったコミュニティへの参加難易度はお察しで、こうなったコミュニティに初見が定着するのはとても難しい。
 そしてコミュニティは暖かく居心地の良いまま、とても穏やかに、そして緩やかに死を迎える。

バッドエンドなんかにしねぇぞ!絶対にだ!!

 もしも、という理想を語らせてもらえるのなら、配信者の皆さんにはリスナーのみんなへ、目標に向かって悩んで居ることを話して、自分の活動を見ていて思うことを聞いてみて欲しい。
 これはとても勇気の居ることだし、聞きたくない辛辣な意見が出てくるかもしれない。
 ファンも推しのメンタルブレイクは避けたいので、当たり障りのない事しか言わないかもしれない。
 双方にとってとても勇気のいる行為で、とてもじゃないが視聴者でしかない私が推しに強くオススメできる事ではない。
 だが思い出して欲しいのは、デビュー時にかわいいね!かっこいいね!と伝えてくれた、チャットやコメントで草生やして応援してくれたファンは、彼や彼女の敵だろうか?
 ファンは熱心であればあるほど、配信者の目標達成を願っているはずです。
 配信者はファンのみんなの推し活になにかの形で応えたいと、常に思っているはずだ。
 でてくる意見が的外れだったり、配信者さんの目指すべき道から外れている場合でも、それらは個人で咀嚼して別の形に活かせるはず。
 大手の箱のような、アイドルとしてプロデュースしてくれる大人が、しっかりとルールを定めて成功への道を示してくれるなら、ファンは何も言うことは有りません。
 個人VTはファンとの距離が近いのが魅力です。
 この魅力を間違った方向に使用して、ただファンを囲う事だけに使うのではなく、ファンを自分を写す鏡として、第三者視点を取り入れる事が出来ないだろうか。
 もしも私がその様な意見を求められたら、朝までかかっても相手が満足するまで付き合うし、喜んでお相手する。

希望の星はすぐ上に輝いている

 長々書いたが、個人VTでももちろん成功している人はいる。
 ただ、それらの方々はぶっ飛んだ個性や才能の持ち主だったり、とても真似して出来ることではなかったりする。
 5年以上活動していたり、毎日8時間ゲーム配信していたり、壮絶な人生をネタに軽快なトークで楽しませたり、専門性の高い知識でみんなの知識欲を満たしたり。
 じゃぁ自分の推しの様な普通な人は、専業になって長く活動してはくれないのか?というとそうでもない。
 自分の知る限りで数人、普通の女の子や男の子でチャンネル登録3万人を抱えて専業でやっている人もいる。
 言い方は悪いが、特別声が可愛いとか、配信のトークが面白いとか、そういった事はない。
 多分退屈な部類に入ると思うが、ファンとの適切な距離感、自分の見せ方と配信環境、配信の真新しさと動画投稿、コミュニティの自治が上手く噛み合っている。
 色々考え、努力し実行して、結果それらが的を得ていて成功した部類の人達だろう。
 彼や彼女も相応の時間がかかっているが、活動に合わせて適正な曲線を描いてチャンネルが大きくなっている。
 一人なのか、適切なアドバイスをくれた人が居るのか、それは分からないが、少なくとも第三者視点を取り入れ、多くの角度から自分を見直しプロデュースした結果だと思う。
 できなくはない、出来るのだ。

 タイトルにもある「死にゆく貴方に敬礼を」を是非検索してみて下さい。
 SCPという有名な創作ストーリーの1エピソードがでてきます。
 時間がアレば是非読んでみて下さい、Youtubeにも紹介動画があるのでそちらもどうぞ。

 最後に、推しが少しでも長く我々の時間を彩ってくれますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?