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はじめてのタロットBOOK


この本は、単に、タロットのやり方や見方を教えてくれるものではない。タロットを通して人の未来を設定しなおすために書かれている。そういう意味では単なる占い本というのではなくて、むしろ、心理学の本というべきかもしれない。

私がこの本を気に入っているのは、以下のところだ。
「タロット占いとは、単なる占いではなく、気づかないうちに決めている未来像を観察することです。その気づきをもとに、自分の中にある制限を手放し、望む未来に描き直していきましょう」。

私は、これまでに何度も占い師にタロット占いをしてもらったし、また、自分でもしている。6−7年前、タロットにとても重要な手術方法の選択をしてもらったこともある。その時の選択がとても良い結果を産んだので、その後、タロットに魅せられている。(あくまでも、個人の体験です。効果には個人差があります)

ユングは、晩年、中国にいた宣教師から易占を学んで、それに凝っていたという。ユングは人の内面が外応という形で現象として現れることを見つけた人だ。易でも、ルーンでも、タロットでも、その人の内面や宇宙からのメッセージが表現されるというのは、何度聞いても不思議だし、初めから当たるも八卦、当たらぬも八卦と言ってバカにしている人が多いだろう。しかし、私は大真面目に、人生の大きな決断に参考にしてきた。

人間の運命や国家の運命というのは、予め決まっていて、変えられないものかというと、そうとも言えない。

どこか、開発途上国の田舎に生まれた人と、王族に生まれた人では、仮に、能力は同じでも、人生は全く違うだろう。男に生まれるのと、女に生まれるのでも全く人生は変わる。そして、そういう条件を変えることは難しい。これは、宿命というべきだ。しかし、同じような条件(国や家族、性別など)で生まれていたら、ある程度はその中で変えることはできる。

人生を変えるための重要な鍵は、その人の思い込み、潜在意識、メンタルな設定を変えることだ。そして、それは、結構な料金を払ってセミナーを受けなくても、タロットでもできるようだ。この本は、その方法を解説している。これは、とても重要なことではないか。

タロットを自分でやると、時折、気味の悪いカードに出くわす(吊るされた男とか、悪魔とか)。そうすると、気分が落ち込み、タロットなどやらなければ良かったと思う。「近々、事故で死にます」と言われても、どうしようもないではないか。しかし、この本の解説を読むと、凶カードでも積極的な解釈が載っており、安心してタロットができる。これは著者の人間性だろう。タロットのみならず、占い全般において、とても画期的な本だと思う。


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