福島ユナイテッドFC 2022シーズン前半戦の通信簿

17節松本山雅戦をもってJ3も折り返しということで前半戦の選手評を書いておこうかと。正直シーズン終わってまとめて書いても良いかと思うんですけど、そうするとシーズン最後の6試合くらいでパフォーマンス良かった選手は高評価、シーズン前半は良かったけど後半失速気味だった選手は低評価になりがちなので備忘録としてはシーズン半ばで1回評価しておくべきかとも思ったり。あと、後半戦へ向けての期待も書いておかないとかなーと思ったり(特に新卒組)。まあそんな感じで今回もうだうだと書きます。

今シーズンは開幕7戦無敗で首位に立ったとこからダービーでいわきに負けて首位陥落。天皇杯福島県代表決定戦でいわきを破って久々の天皇杯本戦出場、大学生相手に大勝したり浦和レッズ相手に善戦したりと悪くない感じにシーズンが進んでいったものの11節藤枝戦に無慈悲なスコアで大敗するとあれよあれよと坂を転げ落ちていつもの定位置の二桁順位に収まりました。いつものようにチャンスを棒に振りまくっていつものように情けない失点を重ねつつ。
ここまで一貫して3-4-2-1フォーメーションを採用。レギュラーが固定されはじめ、交代選手で戦況を打開するという手が使えないのが問題かなと思います。後半戦、もうJ2昇格の可能性は消滅したに等しいけども「我こそは福島をJ2に連れて行く者なり」という選手たちが出てきてくれることを期待します。あ、あと出場とゴールアシストはリーグ戦のみの数字です。あと今シーズンまだ練習見学行ってないので見てない選手多数です。

GK
21番 大杉啓 出場無し
今年の通訳兼任選手。山本海人の牙城が相変わらず堅いものの安定して2ndGKのポジションを確保。プレーはさっぱりわからないんだけど、このポジションの選手は坦々と怪我せず準備を続けることが大事だと思うので今は我慢の時。年齢的には中堅になってくるので山本海人のポジションを脅かすくらいにはやれてほしいというのが本音だが。

22番 山本海人 17試合出場16失点
今シーズンも元日本代表の実力は伊達じゃないというか去年以上にキレを上げて毎試合のように決定的セーブを見せている。他のGKとはレベルが段違いなのでポジションは譲らないでしょう。ベテランとしてチームを引っ張る姿勢も相変わらず良いのでまずはプレーも姿勢も継続してほしい。今の安定感があれば必ずチームに勝ち点をもたらす時が来るはず。まああと負けてるときでもSNSで発信出来るのって地味に凄いことなのよね。

31番 上川琢 出場無し
大卒ルーキーだが7節愛媛戦のスクランブル状態の試合以外はベンチ入り出来ず、3番手のポジションに。まずは山本海人から吸収する段階なので焦らずやってほしい。パブリックビューイングとかイベント類にはちょくちょく顔を出してるっぽくて個人的には好青年といった印象。

DF
3番 河西真 9試合出場
今シーズンの縁の下の力持ち、というかこのレベルのプレーができて試合に出られないのかというくらいには出場すればハイパフォーマンスを見せている。雪江、大武、堂鼻のセットが強力だから試合に出られない訳だけど、この3人の誰かが怪我なりコロナなり出場停止なりで欠けたときにその穴を埋めてレギュラーに遜色ないプレー。今シーズンの福島の守備を支えてるのはある意味河西なのである。3バックどの位置で使っても対応できるのも心強い。対人も強いしビルドアップも苦にしないので試合に出られないのが不思議なんだけど、たぶん要所で競り負けたりするからなのかね。レギュラー奪取まではもうひと踏ん張り必要なのかと思うし、ポジション争いの激しさがチームのレベルアップに繋がるのでめげずに頑張れ。

4番 堂鼻起暉 14試合出場
3バックの左のポジションをがっちり確保。対人が相変わらず強い。もうちょっとビルドアップで効果的なことが出来ればなお良いかと。あと去年みたいに攻撃参加してミドルとか狙っていいと思う。特にここが悪いみたいなのも無いけど軽率なファールとか印象が悪いので改善点。守備の部分はしっかりやってくれてるので後半戦は+αの部分を伸ばしてほしい。

13番 田中康介 17試合出場 1アシスト
右WBのレギュラーを確保。監督からの信頼が厚くて急造で3バックの一角とかボランチもやらされたが、どれもそれっぽくこなすのは率直に凄いなと思った。ここ数試合はハーフレーンに斜めに動いて突破口を作る動きはかなり面白いんだけども、全体的にもっと強気で仕掛けてクロスみたいな攻撃的なプレーが多くて良いんじゃないかと思うけど、チームのタスク的にそうはいかないのかしら。去年のYSCC戦みたいな疾風怒濤の突破が持ち味だと思うし仕掛ける選手がいた方が怖いと思うし、その怖さがさらにプレーの選択肢を増やしてくれるはずなので後半戦頑張れ。今の康介はきっとまだまだ理想のサッカー選手になれていないのでもっとワガママにやっていいと思う。

20番 北村椋太 15試合出場 2アシスト
吉永の負傷で巡ってきたチャンスを見事にモノに。左のWBで12節北九州戦までは先発。左サイドに張り付いて左足しか使えないけど、このカテゴリでは異次元ともいえる質の左足からのクロスでチャンスの山を築いた。アーリーもグラウンダーも高精度で蹴れるし裏へのスルーパスも狙える左足の多彩なキックは素晴らしいが、ホントにそれしか無いというか中に入るとか右足を使うとかがほとんど無いし左のアウトもそこまで使える訳じゃないのが課題か。ボールの持ち方で次のプレーバレちゃうんだよね。このまま左足一本を突き詰めていくか右足も使えるようにしていくかキャリアの分岐点にきてる気がする。個人的には前者の方が面白い選手になると思うけど現代サッカーが求めてるのは後者なのよね。後半戦、更にクロス地獄を見せてくれる事を期待します。

27番 新井秀明 1試合出場
期待の大卒ルーキーはスクランブル状態だった7節愛媛戦では先発。ちょこちょこベンチにも入ったけど3バックの基本セット+バックアップを脅かすレベルには届かず。上背はあるけどちょっと線が細いかな~といった感じで競り合いの強さとかは見せられなかった。貴重な左利きのCBだけど堂鼻とポジションを争うなら対人と空中戦の強さはもっとほしいところ。あとは右の雪江みたいにビルドアップや攻撃に絡んでいければ、あるいは攻撃的CBとしてオプションの芽も出てくるんじゃなかろうか。WBと連携して押し込んで左足でクロス入れるとかそんなん。ちょっと現状では色々レベルアップが必要なので後半戦の巻き返しに期待したい1人。

33番 八木大翔 出場無し
坪井風な俊足CBという触れ込みの高卒ルーキーだったがベンチ入りの機会も訪れず。実際3バックの基本セットとバックアップが強烈だったので致し方なし。実際学べることは多いと思うので力をつけてベンチ入りを目指そう。キャラ的には穏やかで優しそうな雰囲気が印象的。

39番 鈴木翔登 出場無し
ベテランCBはまさかの6月で引退。ここ2年、熊本でも富山でも出場機会が得られてなくて福島でも3バックのレギュラー争いには全然割って入れず、バックアップのポジションも河西からなかなか奪取出来ず実質的な5番手だったわけだが。本人の言葉や山本海人の言葉から読み解くに、「例え自分が試合に出られなくても少しでもチームを上向かせる働きをしよう、チームのために身を粉にしよう」という思いでやってきたものの6月の一向に上向かず泥沼に沈んでいくチーム状況を見て折れちゃったのかなという印象です。言い方を悪くすると「こんな選手たちに負けて自分は試合に出られないのか」みたいな。僕個人としては引退の理由は本人と山本海人のコメントからはそんな風に解釈しました。たぶん5月末の宮崎戦以降の成績がこの有様じゃなかったら引退してないと思うんだよね鈴木翔登は。なんか非常に申し訳ない事になっちゃったなと思うし(だからといって1人の観客に過ぎない僕に出来ることは無いけど)、どこのクラブでも人望が厚くて愛された人なのは伝わるので、この早めの決断が吉と出ることを祈ります。福島に来てくれてありがとうございました。

44番 大武峻 12試合出場 2ゴール
服部監督が声をかけてフリーで加入。J3ではスペックが圧倒的で、無敵の空中戦や高精度のビルドアップとフィード、相手を潰しに行く判断の早さや1対1の対応の上手さ、総てがハイレベルだし点までとれるんだから言うこと無しです。後は怪我さえしなければ。後半戦も守備の柱だと思うので健康体で頑張ってください。群馬や磐田でやってた髪を変な色に染めるの期待してます。というか桃ユニやってるうちにピンクに染めてほしい。

MF
6番 諸岡裕人 16試合出場 1アシスト
前半戦のMVPは山本海人か諸岡のどっちかでしょう。昨シーズン終盤のハイパフォーマンスを更に昇華させ、運動量やボール奪取などの守備の部分にプラスして右に左にバシバシ捌くしボールキープも上手くなってボランチの完成系になってきた。特に中長距離のパスの質と精度が凄まじく成長して攻守の要としてまさに八面六臂の活躍。多少のビルドアップのミスを帳消しにするボール奪取力と服部監督の求める「見る」「判断する」を最も体現したプレーが素晴らしいの一言。攻撃面はもっと積極的にシュートを狙うというか、キャプテンとして俺がチームを勝たせるくらいの勢いのフィニッシュを見せてくれればといった感じ。とりあえずミドルを鍛え上げてくれると助かる。

7番 遊佐克美 出場無し
地元出身のベテランも実質的には戦力になっていない模様。7節愛媛戦、8節いわき戦でベンチに入ったもののコロナ感染者が多数出てベンチに置ける選手が足りなかったため。7番を背負う者、本人が語るように「自分が育った街のスタジアムにスタメンで立ちたい」という目標のためにも、なんとか奮起が求められる。ちょっとチーム状態がよろしくないので地域だけじゃなくてチームにも貢献してほしいんですけどね。

8番 吉永大志 出場無し
キャンプやプレシーズンの段階で右WBのレギュラー候補だったものの開幕1週間前に外側半月板損傷という不運に見舞われ長期離脱。夏の終わりくらいには戻ってこれれば。そもそもその時どのポジションやることになるのかわからないが。戻ってきてくれれば間違いなくオプションが増えるし競争が加速するので期待してます。

14番 向井颯 出場無し
俊足サイドアタッカーの高卒ルーキーはベンチ入りは経験するも出場無し。スピードとドリブルが武器らしいけどどうも足下で貰ってからプレーを始める典型的な技術とスピードがある高卒の動きをするので今シーズンはまだ水に慣れる段階か。まだ力をつけないとチャンスはなかなかやって来ないかも。使われるとすればWBだろうけど他のWBとどう違いを出していくかがひとつポイントになるんじゃないだろうか。キャラ的には陽気な大阪の人って印象です。

18番 橋本陸 15試合出場 2ゴール 1アシスト
今シーズンは左WBに固定。13節以降は北村を押しのけスタメンを奪取。ビルドアップで出来ることが少ないし対人に強くはないんだけど、右からのクロスに大外でフリーになってフィニッシュという形を作れるのが最大の強味になった。端的いえば北村より直接的に点に絡める。右足も一応使えるしドリブルも相手を剥がせるようになったしなんせ走れる。北村とはお互い一長一短って感じではあるが。後半戦は使い方が固まってるのでもっとフィニッシュに絡む事にフォーカスするのと、もっと仕掛ける意識をもってほしい。オラついてこそ橋本陸なので。

26番 新井光 14試合出場 2ゴール 1アシスト
一瞬ボランチをやったときもあるけど基本的にシャドーに固定。よく走るし技術もあるし裏も狙ったり間で受けたり色々やってくれてるんだけどアタッカーとしてはもう少し結果を出したかったところ。なんか唐突に周りと噛み合わなくなる時があるけど何なんだろうね。1歩目の初速は相手を剥がせる程度にあるんだけどスプリント勝負になるとびっくりするほど遅いので実はオープンスペースに走らせてもあんまり有効じゃなかったりする。回転も早いしストライドもおかしくないんだけど踏み込んだエネルギーがどっかに逃げていってるような謎の遅さ。これが地味に足を引っ張ってる。基本的にポジショニング勝負の選手なので後半戦はどれだけ相手に脅威となる位置でボールを受けられるかが鍵となる。シンプルにもっとシュート打てるとかフィジカルとかもあるとなお良い。とにかく下がって受けるだけじゃなく高い位置で受ける回数を増やしたい。

35番 柴圭汰 5試合出場
なんか服部監督はシャドーとして見込んでる節があるのよね。粟野と体格は変わらないはずなんだけど身体能力の関係か全然試合に出られなかった。戦術眼や理解力は良い物があるのでもう少しプレースピードや馬力が着けば爆発出来そうなのだが。ここから攻撃能力が極端に向上することはないと思うので諸岡みたいなボランチを目指して行くのがベターじゃなかろうか。なんかボランチやってる時の方がいい動きしてると思うけど、間で受けるプレーを監督がシャドーに求めてるからシャドーでいくしかないんだろうか。フィジカル面を向上させれば頭は良いので普通に試合に出られると思うのでシーズン後半頑張れ。

38番 粟野健翔 8試合出場
仙台大学在学中ながら特別指定登録で加入。主にボランチで使われたけど、シャドーやWBもやらされてたのでなかなかポリバレントである。サイズが無いけどガッツと運動量があるのでとにかく守備にも攻撃にも果敢といった印象。果敢なんだけど技術とか攻撃面で出来ることが少ないのでまずはそこが改善点になるか。正式な加入が来季なんだけど今シーズンこれだけ試合に絡めれば上々なんじゃないかと思う。とりあえず今シーズンはまずJ3に慣れよう。

41番 上畑佑平士 14試合出場
ボランチでレギュラーになりきれなかった。基本的に技術どうこうではなくサッカーそのものが上手いんだけど「目の良さが命取りだ!」みたいな感じになまじ色々な選択肢が見えちゃうが故に状況を難しくする方を選んだりシンプルにプレー出来ない場面が目に付いた。後ちょっとビルドアップの方向性を他人任せにしちゃうところがあって実力を発揮できてない。強気で縦にボールをつけていってる時はめっちゃいいプレーするので、スカしてわかった風なバックパスしてないでこの一撃で沈めるくらいの縦パスを送ってほしい。去年はこんな軟弱なプレーしてなかった。あと目線と身体の向きだけで相手を外すボールタッチは芸術品なので必見。それが点に繋がれば最高なのだが。なんせ強気に責任感もってやるしかない。お前がやれお前が舵を取れ。

FW
9番 高橋潤哉 16試合出場 6ゴール 1アシスト
開幕からCFのレギュラーを確保し9戦6発と一時は大エースの風格すら漂わせたが、その後8戦ノーゴール。なんかやたら相手をかわしてから打とうとして失敗するからチャンスを潰すシーンの印象ばっかり残っちゃうんだよね。ポストプレーやらせても上手いし、CFとしての怖さがちゃんとあるし、味方を活かすことができる安心と信頼の駒沢大学産FWなんだけど、チームを勝たせられないのと何回も同じ形でチャンスを逃してるのでちょっと厳しめに評価しておきます。高橋のレギュラーを脅かす選手もいないのでポジションが確約された感じになっちゃってるので伸び悩み気味なのではないか。シュート練習あるのみ。ちゃんと決められれば得点王も夢じゃないので後半戦の奮起に期待します。そのためにもライバルは必要だと思うんだよなあ。

10番 森晃太 14試合出場 1ゴール
背番号10を背負ったアタッカーがPKでの1点のみでアシストも無くレギュラーを確保できずサブに甘んじるのは失望の一言。守備をサボりがちだし、ボールを持っても鮮やかな突破からチャンスを演出したのは数えるほど。仕掛けてロストするシーンやボールを持っても後ろに下げるシーンばかりが目に付いた。シュートは果敢に狙ってはいたもののどれも精度不足。ボールサイドにフラフラと流れる傾向も無秩序なプレーに拍車をかけていてちょっと前半戦は良い所が見つけられませんでした。正直福島で唯一の純然たるドリブラーなので他のクラブのアタッカーくらい抜いたりチャンス作ったりしてほしいんですよね。でも現状の森はボール持って仕掛けてそれで満足しちゃってるように見えるので、後半戦はチームのために、福島のために、といったプレーが求められるかと。シュート精度以上にドリブル突破の成功率は何としてでも上げてほしい。鮮やかな、観客が湧くような突破を期待します。

11番 雪江悠人 16試合出場
20年シーズンの再来で3バック右にコンバート。足が速いし競り合いは強いし後ろをやると足下の技術が劇的に向上するのでやっぱり合ってるのかもね。戦術的にもビルドアップからアタッキングサードに押し込むところまで関われるので強い。このままCBでキャリアを進めるのかは悩ましいけどFWでうまくいってないので致し方なしか。結構戦術の根幹に組み込まれてるのと本人の能力からすればここまでの出来はなかなか良い方かと思う。ビルドアップと攻撃参加を更にブラッシュアップしていってフィニッシュに絡める頻度が増せば更に怖くなると思うのでDFWの精神で頑張れ。

17番 延祐太 17試合出場 1ゴール 1アシスト
シャドーに固定だったものの17節松本戦は右WBでプレー。スペースで受ける、間で受けるといったプレーを徹底することで攻撃の潤滑油的存在に。ただ全然シュート決められなかったしアシストも1つだけなのはいささか寂しい。シャドーなんだからタスクに縛られずもっと得点に直結するプレーを意識してほしい。裏に飛び出したりチャンスに絡んだりは出来てるからまずはシュートを決める部分は高橋と同じくフォーカスしてほしいところ。後はターンとか前を向けるプレーが出来るとなおいい。なんかもう少しサイズがあれば色々無理が利いていい選手になったんだろうなあという印象。なんとなく左からカットインさせるより右サイドでプレーさせた方が色々スムーズにやれてる気がするのは気のせいなんだろうか。

25番 長野星輝 17試合出場 2ゴール
福島の数少ない希望の星もリーグ戦では2ゴールのみ。サイズがあるのに前を向けるしドリブルも出来るしスピードもあるということでシャドーは割と合ってるポジションなんだろうね。むしろ1トップやらせると思ったほどポスト出来なかったのでフィジカルとかポストワークの部分は今後の伸びしろになってくるかと。もっとシュートシーンを多く作りたいのと動き出しとフィニッシュパターンを周りとすり合わせないといかんのかなという印象です。それは周りの問題でもあるけど。たぶんもう少しフィジカルがついてちゃんと決められるようになればJ3のレヴァンドフスキになると思うので、後半戦は俺に点をとらせろ俺にパスを寄越せといった我の強さを発揮してほしい。綺麗にチームワークに徹すると埋没するタイプの選手なのでもっとチームメイトに要求していいと思うのよね。まあ、総合的には高卒2年目で前半戦全試合出場は十分及第点だと思うので後半戦の爆発に期待します。

40番 樋口寛規 7試合出場 1ゴール 2アシスト
今年は再びボランチにコンバート。怪我が長引いて4月~6月末まで欠場したけど基本的にはレギュラーといった扱い。監督が「ツボをわかってる」と評価してたけど、実際にそんな感じで守備ではここを抑えなきゃヤバいというところにちゃんと戻ってくるし、攻撃ではスルスルとエリアに侵入したりチャンスに直結するパスをビシッと入れたり、数値化するのは難しいけど要所を押さえるプレーをしてくれた。結構ミドルも狙ってくれるので攻撃面でもやれることはやってくれてる。そんなに悪いプレーしてるわけじゃないけど現状では後ろでバランスをとってる時間が長すぎてゴールに迫る場面が少ないのが気になる。エリア内で得点力を発揮するタイプなので流れの中でボックスに侵入する動きはもっと増やしていいと思う。

46番 堤聖司 7試合出場
今シーズンは服部監督からえらい信用されてるのか「なんとかしてくれ」みたいなタイミングで投入されて出場機会を確保している。落ち目のチームで試合終盤に投入されるので堤のストロングとか何が出来るのかはよくわからない状態なんだけど、とりあえずの印象は「活きが良い」みたいな感じ。真面目な話をすれば、それなりに仕掛けられるのと体格が小さい訳じゃないのとなんとなくチャンスになりそうな場面に飛び込む嗅覚があるみたいなところが使われる理由なんじゃなかろうか。とりあえず試合に出られるのは大事なことなのでそのチャンスを生かせるかが今後大事になる。頑張ってどこかで一発かましてくれ。

49番 サイモン 1試合出場
スクランブル状態だった7節愛媛戦でのみ出場。正直服部監督は戦力に見なしてないっぽい。言葉の部分での戦術理解力が問題なんだろうけど、試合出てるの見た感じではそんなに下手でもないしサイズとフィジカルが有るからクロスの終着点としては有りな選択肢に見えるけどね。とりあえずは戦術に組み込めないうちは服部監督は使う気が無いと思うので頑張り次第か。


というわけで前半戦の個人的な選手評でした。8戦未勝利で得点力不足ということでWBと前線には辛口の評価になったつもりです。ちょっと自分たちのサッカーへのこだわりが強すぎて相手にとって怖くないプレーが6月以降多かったと思います。
J2昇格をシーズン開始当初から明言したのは今年が初めてだったから、経験の少ない若手ばかりだから、相手の監督が賢かったから、相手の選手と質の差があったから、気温が急激に高くなったから、アウェイ九州は遠いから、色んな理由を挙げればキリが無いんでしょうけど、それを言い出したら万全の準備が整うまでJ2昇格とか口にすべきじゃないと思います。そんで攻撃の形を作るのに2ヶ月もかかってたら昇格なんてなおさら無理ですよね。結論から言えば福島には何もかも足りなかったし、勝負弱いのもしょーもない失点繰り返すのも選手が変わっても監督が変わってもずっと変わりませんでした。僕は13年から福島ユナイテッドを見てますけど、この状態から攻撃の形が出来てきたとか言って上位に行けた試しがありません。イスマイラ、トカチ、田村の1トップ2シャドーという最適解を見つけて息を吹き返した2020シーズンすら二桁順位なんですから。更に今シーズン攻撃の形が出来上がってもシーズンが終われば主軸が残らず来年はまた1から作り直しです。なので今シーズンについては非常に悲観的に見てます。

それでも僕自身は熱くなれるのは福島ユナイテッドだけなんでグッズも買うし試合も行きますし追っかけ続けます。ここまでこき下ろしておいてアレなんですけど、好きなクラブが何年も何年も煮えきらずつまんない事になってんのは虚しいんすよね。まあ例えば負けるにしても3-4で負けるとかならまあ盛り上がるポイントあるじゃないっすか。ひたすら相手のブロックの前でボール回して無得点とか一番しんどい。とにかく僕個人としては面白くないぞという話でした。

最後に愚痴が非常に長くなりましたけど、後半戦の反撃と奮起を期待します。残り17戦全勝すれば勝ち点72になるので昇格出来なくはないかもね。とりあえず選手全員頑張れ。

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