宝くじを買わない理由
この間、MEGA BIGに7350万円入れた人が、結果2億円くらいになったというニュースが流れていました。
今回対象になったのはサッカーの試合結果をもとにした宝くじ「MEGE BIG」。こちらはコンピューターがランダムで発行した試合結果と実際の試合結果が的中すれば、1位には数億円が手に入るという仕組み。
予想する必要がないので誰でもできます。
ただし、今回の当選ニュースではいくつかの前提条件があり、ただのラッキーではありません。
そのうちの1つが台風で試合数が減ったこと。
無効試合の分は全員当たったことになるので当選確率が跳ね上がるようになっていたみたいです。
それから、MEGA BIGは前回までで1位の当選者がいないと賞金がキャリーオーバーになる仕組みで、過去2番目まで膨れ上がっていたこと。
以上のことから、当たりやすいのでは?ってことでかなりの人が購入し、過去最高の売上を記録。
見事、7350万円という大金をぶち込んだ造船太郎さんが運良く1位を複数本引き当てて、2億ちょっとというお金を掴み取ったという話である。
いやー、単純にすごいわ。
当たりやすいって分かってても、その大金をぶち込む勇気なんて普通はないでしょうし、当たらない可能性もあったわけで。
システムの裏をいち早く気づいて、そこに全ツッパするのは単純にすごいって思います。おめでとうございます。
でも、自分がやりたいかって言われるとまた別の話。
やりたくはない。
宝くじを買わない理由
最近、自分が宝くじを買わない理由がなんとなく分かってきました。
理由は2つ。
テラ銭の問題
1つ目の問題はテラ銭の問題。
なのでこれは結構、合理的な理由から。
テラ銭とは胴元(ギャンブルを運営する側)に支払う手数料や、取り分のことを指します。
このグラフは1000円賭けて、そのお金をいくら賞金として払い戻して、いくら運営が持っていくかを表した表です。
宝くじが圧倒的にテラ銭が高い。
賭け事の中でも宝くじ・サッカーくじのテラ銭が高く、54%は運営が持っていき、残りをみんなの当選分配にあてるような計算になります。
つまり賭け金の半分以上をそもそも運営が持っていき、その残りのお金をみんなで争うわけです。
しかも、取られた54%のうちの40%が地方自治体にいき、残りを天下りの宝くじ団体のOBの公益法人に配られて、謎に年収の高いおっさん達が爆誕しているではないかと考えるととてもじゃないが自分のお金を渡せない。
競馬競輪で25%くらい、パチンコは15%ぐらいのテラ銭で運営が持っていくので、こっちの方がいくらかマシだ。
夢を買うならまだこっちのほうがいい。
これを知ってから、ギャンブルは嫌いではないが、宝くじに興味が一切なくなってしまった。
これが宝くじを買わない1つ目の理由。
過程が大事
そして僕の場合、買わない理由としてこちらの方が圧倒的に大事なんですが、過程が全くないのが嫌なんだと思います。
どういうことかというと、性格上、目の前にボンといきなり2億なりの大金がもらえることに、あんまり魅力を感じていないんです。
いや、お金めちゃ好きですよ。
あったらあるだけ欲しいですよ。
でも、僕にとっては過程や途中の経過の方が大事だったりするんです。
言い換えると、「結果」だけが欲しいんじゃなくて「過程」も楽しみたいんです。なので2億という「結果」はもちろん嬉しいかもしれませんが、「過程」がまったく無いのでそこまで嬉しくないような気がするんです。
昔、僕が高校生の頃。
当時690円のバイトを学校帰りに毎日こなしておりました。
1ヶ月働きたおしてやっと5万円になったくらい。
初給料をもらった時は、自分で頑張って稼いだ金ってことで、もうめちゃくちゃ嬉しかったです。
そんな中、家がそこそこ裕福だったので、正月に親戚一同の集まりに顔出したら「お年玉」を貰えるわけです。
親戚の数も多かったので全員から少しずつもらい、1日いるだけで帰る頃には20万くらいポケットにつまっていました。
もちろん、高校生のアホの僕ですから、嬉しくないことはないのですがどこか違和感がずっとありました。
その時はあまり言語化できていませんでしたが、自分で稼いだ5万の方が何もせずに手に入れた20万より、圧倒的に嬉しかったんです。
今までの人生を振り返ってもそうだったなぁと思うんです。
受験勉強した時も「合格したい」って気持ちはありましたが、「合格したことでもらえる褒美」よりも「合格して努力したことを達成したい」みたいな気持ちの方が強かったように思います。
何か物事をやろうと考えた時に、人は「外発的動機」と「内発的動機」に動かされます。
例えば、報酬がもらえる、承認欲求が満たされる、罰を受けないようにするってのが外発的動機です。
一方で内発的動機は、自分の中からでるものです。興味があるから、やりたいからやるみたいな感じ。
内発的動機で動いている場合、突き詰めていくと「結果」って1番の動機ではないんですよね。
自分がやりたいからやっているし、やっていること自体が楽しくて意味があるわけなので、報酬があれば嬉しいがそれはさして問題ではない場合が多いです。
このnoteも、マネタイズできるから、有名になれるから、就職に役立つから、とかの理由ではたぶんここまで続いてなかったと思います。
外からの結果は、ずっと後から着いてきてくれたら嬉しいなくらいで、あとは自分がやりたいからやってるってことで。
ぶっちゃけ「結果」はどっちでもいい。
これはどっちがいいとかの話ではなく、性格の問題なのかなぁと。
外発的動機がある方が「結果」が大事なわけですからやる気や強いモチベーションにはなりますが、冷めやすく達成した後に燃え尽きてしまいやすい。
一方で内発的動機は「過程」が大事なので続きやすいですが、結果を軽く見てしまうことがあります。
どっちも一長一短があるので、自分はどういうタイプか知っておくといろんな判断基準になるかなと思います。
話は戻って宝くじ。
宝くじには、過程がほとんどありません。どの売場がよく当たりでているかみたいなオカルトレベルの分析はできますが、そこに自分のできることがあまりありません。
それで2億当たってもなんか喜べないし、楽しくない。
それなら、競馬で競馬新聞を駆使して頭に穴があくまで予想して当たった1000万の方が嬉しいと思うんです。
競馬を予想するのが楽しいのであって、勝つか負けるかは最終的にはどうでもよかったり。
なんか、こんな書き方してると毎日競馬を外しながらも安ワンカップを飲んでる歯のないジジイみたいな感じでてきました。
もしかしたら僕はそっち側の人間かもしれません。
ということで
あたり確率が高くなりキャリーオーバーを狙えるシステムのハックを見つけ出して、そこに全ツッパできるのはすごいと思いますが、宝くじみたいにお金が急に入ってくるのはあんまり楽しくないなぁと。
それが宝くじをやらない理由だなぁと考えてました。
でも2億はください。靴ぐらいなら舐めます。
ではでは。