身近な人の死

今年の3月で54歳になった。もう少しでアラ還である。今のところ健康面はまずまず。あくまでもまずまずで血糖値、コレステロールが要注意、膝がときどき痛いときがある、右肩のしびれ、老眼…あと物忘れといったところが総合点を下げてるポイントだ。
このところ同級生の訃報が連続した。一人は高校の同級生。そんなに仲良くはなかった。TVのニュースになるほどの事故で事故死した。もう一人は元仕事仲間(Aくんとする)。登録派遣の仕事をしてたとき、よく仕事で一緒になり、同じような境遇の人間たちと仕事が終わったあとよく飲みに行った。派遣の仕事をしなくなってからも交流は続き、定期的に飲みに行っていたのだが、コロナもあり交流は途絶えていた。
 今年になりAくんと同じ会社で働いてる人に偶然出会い消息を尋ねると「昨年亡くなった」とのこと。持病持ちなことは知っていたが、まさかこんなに若くして亡くなるとは…かなりのショックを受けた。連絡の取れる人に知らせ、後日偲ぶ会を開くことに。
 Aくんはビールが大好きだった。偲ぶ会の会場には参加者が持ってきた写真が。実にいい顔でビールを呑むAくんの写真だった。Aくんに献杯を捧げつつ、昔の飲み会みたいな雰囲気になった。
 参加者のひとりが「もしかしてなんかの間違いでほんまは生きてるかもしれないからLINEを送ってみよう」と言い出した。実は仕事先の人に聞いたというだけで、実際にお葬式に行ったわけではないし、死に顔を見た人は参加者にいない。LINEを送ってみると数分後になんと既読になるではないか。これはもしかして生きているのでは。間違って偲ぶ会をしてたとしたら間抜け過ぎる。音声通話をしてみることに。すると電話に出るではないか!「おーAくん、生きてる!」と真面目に思った。しかし電話に出たのは弟さんだった。携帯を解約せず、定期的に履歴を見ているらしい。弟さんに臨終の様子を伺い、Aくんの死は確定することになってしまった。Aくんは独身一人暮らしだったのだが、病院で息を引き取ったと聞き、孤独死ではなかったのだとちょっと安心した。


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