Pipsで勝敗を語る事なかれ:FXドル円
FXの話題になると時々、Pipsの多さで勝敗が語られることもある。しかし言いたい。Pips獲得数は、実際の勝敗に直接は関係ない。もし、獲得したPipps数で勝ち誇っているヤカラがいても、眉に唾をつけてから、耳を傾けよう。
Pips数はもちろん大事
まず確認しておかなければならないのは、トレードの成績において、獲得したPips数はもちろん大事で、それを疑っているわけではない事だ。
ロングであれショートであれ、獲得したPipps数によって利益なのか損失なのか、利幅・損幅も同じように決まるのだから当然といえば、当然だ。
その点に疑う余地はない。
Pips-(マイナス)、損益+(プラス)
一方で、獲得Pips数の重要性は、それぞれのトレーダー、あるいは一つひとつのトレードの性格によっても、大きくなったり小さくなったりするのが現実ではないだろうか。
たとえば、底を取ろうとするポジション形成で、分割してロングしていく場合(ナンピンみたいなもの)、買い下がりつつ、1度の注文数量を増やしていく場合だ。
その時には、利確する価格しだいでは、“Pipsマイナスでも損益プラス”となる値幅が生まれ、絶対的なトレードの勝敗の尺度としてはPips獲得数はふさわしくなくなる。そんなポジションも生じうる。
結果的に、トレードによる獲得Pips数は、勝敗を完全には反映できない。それを忘れてはならない。
必殺の質問、“それで、実現損益は?”
そんなビミョウなFXの勝敗を語るには、この質問をすればいい。つまり「実現損益は?」だ。
トレードが基本的にはキャピタルゲインで資金の増加を図るもので、その巧拙で勝敗を表するなら(意味はあんまりない……)、シンプルに「実現損益」を比べればよい。
この質問が結局は、最善の尺度であり、最高の評価基準ではないだろうか。
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