1-⑥オフィス撤退7 耳がきこえなくなった

そんなこんなであれこれが進むなか、8月にはいってすぐの夜中。

ストレスがたまっているので、仕事が終わっては家飲みして昏倒、夜中に目覚めてうだうだして明け方にまた寝に戻る…という日々を重ねていた。
ある夜、目覚めてみたら右の耳が詰まったような、塞がれたような感じ。きこえなくなっていた。

さいわい、翌日は在宅勤務の日だったため、就業時間にくいこんでも気にせず近所の検索してみつけた耳鼻咽喉科にでかけた。
事前にネットで調べてみるとどうも「突発性難聴」というやつらしい。ストレスが原因であることが多い、とも。
状況をききとり、耳の中をのぞいて聴力テストを終えたあたしに向かい
「突発性難聴、ですねえ」
と宣言した医師は、
「原因に思い当たることが…、さいきん仕事関係でストレスが多くて」
というあたしに
「原因なんていくらでもあるしねえ。ストレスだとしても、こちらで取り除けるわけでもないし。とりあえず、お薬だして治していかなきゃ」
なるほど、そうですねえ。
「これはね、かかったらすぐ治療にかかるのがいい。だから、今日おかしくなってすぐ来てもらったのは、正解」

さいわい、2,3日で症状はおおいに軽減し、2週間後には全快、無事治療終了を申し渡された。

突発性難聴を抱えながらも当然ながら仕事はふつうにこなしていってるわけで、オフィス撤退の準備もちゃくちゃくと進んでいくなか、あたしの携帯にオフィスの大家さんから着電があった。


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