初心者が総合音源KOMPLETEを使いこなす3ステップ
DTMを開始後1年後に有料音源を購入し「これでプロ級の曲が作れるぞ!」と息巻いたダサメロンパンです。
有料の音源全部入りプラグイン集さえ買えば、サウンドのクオリティが高い曲を作れるようになると思っていませんか?
Native Instruments社のKOMPLETEシリーズやIK Multimedia社Sample Tankシリーズなど、世の中には評価の高い総合プラグイン集はいくつもあります。
これらのプラグインは、年に数回のセール時期には半額になったりするので、セール時期情報を逃さずに購入することで、結構な額を節約することができます。
もはやそういう情報を逐一チェックするのは"DTMerのたしなみ"と言っても良いかもしれません。
実際、セール時期に購入を検討される方も多いと思います。
でも、実は、初心者のうちはこのような高品質な総合音源を買うほど、曲が作れなくなるのをご存知ですか?
そこで、今回は、僕の失敗談を元に、総合音源を買うほど曲が作れなくなる理由と、使いこなすためのヒントをお伝えします。
これを読めば、時間とお金を無駄にすることなく、最短最速で上達の道を駆け上っていけるでしょう。
それでは行ってみましょう!
(この記事は8分で読めます。)
総合音源購入の体験談
話はDTMをはじめて間もない初心者の頃にさかのぼります。僕はAppe社のLogic Pro XというDAWで曲作りをしていました。
当時、iphone版garagebandのコード演奏機能を活用して曲を作ることに熱中しており、その機能によって、ある程度曲を形作ることはできていました。
しかし、音が貧相で、どうしても曲のクオリティが上がらないことに悩んでいました。
サウンドクオリティは曲の印象を左右する上、モチベーションにも関わる非常に重要な要素です。
そのことをDTMの先輩である友人Tに相談したところ、彼から、KOMPLETE という、Native Instrument社(以下NI社)が販売している総合音源をおすすめされました。
KOMPLETEは、NI社の一つあたり数万円する音源を数十個パッケージングしたもので、単品で購入時の数分の一の価格で購入できるというお得感の高い総合音源集です。
DTMの動画やサイトを見ている人であれば一度はその名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
その総合音源集は、通常8万円と非常に高額なのですが、年に1回セールの時期には4万ほどで販売されるのが恒例になっています。
安いといっても、4万円の出費は、家庭持ちの自分には簡単に捻出できるものではありません。自由にできるお金など月に1万円〜2万円程度が関の山でした。
WEBサイトで調べると「これはプロ御用達の業界標準で、絶対持っていたほうがいい。かなりお買い得だ。」と書いてありました。
金額の高さに、躊躇し、購入を相当悩みました。
でも、「これさえあれば曲の音質が上がり、自分に自信が持て、バンバン曲作りが進むようになる」ということを信じ、購入を決意しました。
しかし、そこからが大変でした。KOMPLETEシリーズは、容量が500GB程あります。まずデータをダウンロードするのに丸1日かかりました。
当時僕が使っていたのは、SSD容量が256GBしかないパソコンだったので、保存容量が足りません。そこで、プラグインデータは、外付けのHDDを購入しそちらに保存しました。そこでまず1万円を追加出費しました。
DTMをするときには、外付けのHDDをつなぎ、HDDを保存されている音源データを呼び出す、という方法を取りました。
そのため、デザインがスッキリしていた薄型ノートPCにKOMPLETE シリーズ使うためにわざわざHDDにつなぐ必要がありました。
そして、WEBサイトを見ながらインストール、アカントの開設、ライセンスの紐付け等を行っていきました。
そして、いよいよ音源を使う準備が整いました。
たくさんの音源が入っていて楽しそうだと思いました。
ワクワクしながら、いくつかの音源の音を出していきます。聞いてみると、確かにDAW付属の音源よりも、クオリティが高い気がしました。
導入したらどうなったか
そうやって僕のKOMPLETEを使っての作曲が始まったのですが、想定外のことがおきました。
まず音源の候補が増えたことで、その中から、どの音源を選べばいいのかが分からず、曲作りが進まなくなりました。
また、推奨されているPCスペックはクリアしていたはずなのですが、再生時にプチプチ音がなってしまい、曲の再生さえまともにできなくなりました。
そして、肝心の音のクオリティもさほど上がった気がしませんでした。
結局、自分の曲作りは前進せず、プロが進めるような音源を使っているのに曲を作れない、という絶望を味わう羽目になりました。
KOMPLETEを購入したことでかえって曲作りが進まなくなった、という悲しい現実を受け入れざるを得ませんでした。
有料総合音源のメリットとデメリット
上記を踏まえて、有料総合音源のメリットとデメリットを述べていきます。
メリット
1.サウンドクオリティが上がる
1つ目のメリットは、サウンドのクオリティが上がることです。
データ容量が大きいということは、より音源が生の質感に近づくということですから、より実際の楽器に近づけることができます。
上手く使えば、スタジオでレコーディングしたものと遜色のない音にすることも可能です。
2.選択肢が増える
2つ目のメリットは、選択肢が増えるということです。総合音源はたくさんの音が入っているので、自分の出したい音作りにより近づけることができます。
3.バラで買うより安い
3番目は、コストメリットです。まとめ買いすることでバラ買いするよりも、トータルでの導入コストは安くなります。
例えばKOMPLETEの中にはいっているKONTAKTというサンプラー音源は単品で4万円します。
KOMPLETEはセール時期に購入すれば4万円で変えるので、実質KONTAKTを単品購入する価格で、KOMPLETEを買えたりします。
このようにトータルコストが安いのが3つ目のメリットです。
デメリット
次に有料総合音源のデメリットです。
1.必要スペックが上がり、動作が重くなる
KOMPLETE等のハイクオリティ音源は、DAW付属の音源に比べデータ容量も必要なメモリ消費量も段違いに多く、快適に作業するには高いスペックが必要になります。
必要なスペックがない場合、再生時にプチプチ音がしたりして非常に不快な環境になり、大きなストレスになります。
それを解消するために、外付けストレージを準備したり、メモリの増設などが必要になってくるので出費がかさみます。
apple社から発売されているmacの場合、後付でメモリを増やせないので、パソコンを買い替えるか、我慢して使い続ける必要があります。
僕の場合、総合音源を買うのに資金を使ってしまったので、パソコンの買い替えはできませんでした。数年間不便な思いをしました。これは辛かったです。
このように、PCの要求スペックが上がるのが、1番目のデメリットです。
2.選択肢が増えたことで音が選べなくなる
2番目のデメリットは、選択肢が増えたことで音が選べなくなることです。
音が多いと良いことばかりのような気がしますが、初心者の場合、楽器を決めたり音を決めるのは一苦労です。
選択肢が増えれば、音源を選ぶ時の迷いが増えます。初心者のうちはむやみに選択肢を増やさないほうが、曲づくりは進みます。
3.使い方が複雑で難しい
3つ目のデメリットは使い方が複雑で難しいことです。有料音源はできることが多い分、ボタンやツマミが多いです。
その分、使い方を覚えるのに時間がかかります。ネット上には使い方が紹介されていますが、自分の出したい音をどう作るのかという情報は、それほどありません。
それらを探す手間も必要ですし、自分で編みだすのも大変です。
偶然の音作りを楽しむのも手ですが、音作りに慣れていない初心者の場合にとって、これらの複雑なプラグインを自在に使いこなすのはかなり難しいです。
初心者がKOMPLETEを使いこなす3ステップ
以上、有料総合音源のメリットとデメリットを述べてきました。
音のクオリティが上がり、選択肢が増え、割安というメリットが有る一方で、必要スペックも必要な技術も上がる、ということがおわかりいただけたでしょうか。
このことを踏まえ、初心者におすすめしたい有料総合音源との向き合い方を2ステップでご提案します。
オススメする3ステップ
まず1ステップ目は、付属音源で、ねらった音を作れるようになることを目指します。
次に、2ステップ目は、付属音源での作曲に慣れてきて、音の質感をもっと高めたい、と思うようになってから、総合音源の導入を検討していきます。
3ステップ目は、購入が必要になったらすぐに買うのではなく、セールを待ち、そして購入したら、付属音源と同じように狙った音作りができるようになるまでじっくり使い倒していきます。
一歩一歩ずつ、進んでいくことが、結局上達の近道です。
一緒に頑張っていきましょう!
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