小学校受験、志望校どうする?(その2)~条件で考える~
元お受験ママ、カナヲです。
このノートは少しでもお受験に挑む家庭のお役に立てればと書いているものです。
この記事は連載11回目です。
前回は志望校決めの前になんとなくの学校格付けランキングをご覧いただきました。
では、今回は実際にどのように志望校を決めるかを考えましょう。
お受験スケジュール確認
その前に時期を確認してみます。
(神奈川・埼玉・千葉を混ぜるとややこしくなるので、東京限定で進めます)
願書の頒布はおおむね9月前半に始まります。
出願は10月頭から。
郵送の場合は10/1に着くように9月末に出すこともあります。
説明会は6月・7月がメインですが、願書頒布込みの説明会や学校公開行事が9月に開く学校もあります。
いずれにせよ8月頃にはどこの願書を入手するかは決めなくてはなりません。
実際に募集要項を見て、日程的に可能な学校に出願するという流れになります。
そのためには6.7月の説明会は気になる学校には可能な限り全て足を運ぶべきです。
そこで願書に書くべき情報のヒントが出される可能性まありますし、逆にこの学校は我が子や家庭に向いていないということが発覚することもあります。
また、学校によっては、何回学校見学に足を運んだか記録を取ってカウントしている学校もあります。(それを面接で聞かれることも)
しかし、共働き家庭などですと、説明会や公開行事に行ける回数は限られてきます。ですから、年中、年少時にも初夏に行われる説明会に行くべきなのです。2〜3年あれば行ける学校の数は増えますし、複数回足を運べば見えるものも多く深くなります。
小学校受験は子供の学習以上に"親の学校選び"が合格への、そしてその後の充実した学校生活への大切なキーであるということは、どの時点で受験を決めたにせよ、理解しておくべき最大のポイントです。
そのためにも学校見学・志望校選びを考える時期をしっかり見据え、計画的に行動しましょう。
学校に求める条件とは
さていよいよ次は、学校の何を見て志望校を選ぶか、です。
思いつくかぎり書いてみます。
ざっとこの10項目です。
①学校の格
②中学以降の進学先
③立地
④共学か別学か・宗教系か否か
⑤給食の有無
⑥土曜授業の有無
⑦アフタースクールの有無
⑧英語教育の量と質
⑨制服の有無・デザイン
⑩親が学校に呼ばれる頻度
だいたいこんなところでしょうか。
絶対に譲れない条件はどのくらいありますか?
たとえば転勤等にともなう休学・復学制度の有無など、この10項目以外にも条件を持つ方ももちろんいらっしゃるでしょう。
前回あげたランキングの中のSランク以上じゃないと意味がないと考える方もいらっしゃるかとは思います。
その気持ちは本当によくわかります。
私自身がまさにそうでしたから。
(しかし今ではそれはあまり賢明な考え方ではないと思っています)
絶対に大学まで行ける学校!という条件の方もいますし、むしろ中学で御三家に入り、いずれ国立大や医大に行くために洗足一本という方もいますね。
通学は30分以内、または60分以内というような区切りはある程度大事だと思います。カナヲの子も通学にそれなりに時間を使っていますが、本当にこの時間が毎日を圧迫してきます。軽視しない方がいいです。
国立附属や桐朋2校などは通学範囲を指定していますので、そもそも受けられない学校もあります。
(学芸大附属大泉のように合格後の引っ越し確約で受験可の場合もある)
お弁当毎日作るのは無理だから、給食ありの学校一択というのも理解できます。
週の半分が給食で半分はお弁当という学校もありますが、それが頑張れるなら志望校の範囲は広がります。
筑波などは本当にしょっちゅう親が学校に駆り出されます。カナヲの知り合いの中にはそのために「親」が学校までの定期券を買ったという逸話を持つ方もいるくらいです。
消去法で考えてみる
東京都内には私立小学校は54校・国立附属で6校で、あわせて60校あります。
そのうち女子校10校・男子校は2校です。
早慶のように共学ではあるが、男子校であった名残を残し、男子の方が多いと言う学校もあります。
まずは条件からの消去法で”ナシ”な学校をどんどん消していけば1/3程度には減るのではないでしょうか?
その中で中学以降のことを真剣に考えてみましょう。
中学受験を場合によっては検討できるのであればいいのですが、絶対に回避したいと思うのならば接続する中学の偏差値を調べましょう。
そこで偏差値50以下の学校は困るというような条件があるのであれば、ある程度志望校は狭まります。
しかし、問題はそのような条件をつけたところで、全て不合格になってしまえば、公立小学校から中受することになります。
同じ中受するならば私立小学校に行かせながら中受させるのか、もしくは小学校の学費を中受費用の塾に回さなければ厳しいのか・・・そこらへんはシビアに考えて下さい。
最終的に大学に入れ、卒業させなければならないわけですから、そこまでのお金の計算はある程度必要です。
また、前述の通り通学時間はかなり毎日を圧迫します。電車通学しながら受験勉強の時間を確保できるのかどうかもよく検討してください。
一番大事なのは条件ではない
ここまではいわゆる親の考える「条件」で志望校を考えてきました。
しかし、一番大事なのは言うまでもなく「校風」や「教育内容」です。
教育とはすなわち価値観の刷り込み、ある意味で洗脳のようなものです。
6歳から12歳までに刷り込まれた価値観は死ぬまで消えないと言っても過言ではありません。
ご両親がお子さんどのような価値観のもとで育て、どのような考え方や行動様式を持つ人間にしたいかということは決して軽視してはなりません。
まさにそれを求めて1000万円もの支出を初等教育につぎ込むわけです。
決して公立回避だけのためや校名のネームバリューのためであってはならないとカナヲは考えます。
次回は本当の意味で自分の子どもにふさわしい、ぜひ子どもがお世話になりたい小学校をどのように選ぶかを真剣に考えてみたいと思います。
まとめ
学校選びには締め切りがあるので計画的に。
学校に求める条件を整理して候補の学校を絞り込む手法も使ってみるべし。
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