来年(2025年)の干支をVRoidでつくってみた!
こんにちは、かなきちと申します!この記事は、VRoidのお話まったりしよう会クリスマス Advent Calendar 2024 の8日目の記事になります。
タイトル通り、来年の干支の巳(ヘビ)をVRoidでつくってみました!
1. 髪の毛には無限の可能性がある
BOOTHを眺めていると、VRoidアイテムでも多種多様な帽子、ヘイロー、花冠などがあることが分かります。
VRoidにはそのようなアイテムを作れる型紙はないため最初は不思議に思うかもしれませんが、これらは髪の毛機能を使って作成することができます!
私がちょうど1年前に購入した頭上を漂う龍も、とても巧妙ですが髪の毛機能を駆使して作られたものでした。
このようなアイテムを買うたび、意味が分からないくらい高いクオリティティの中身を見て、自分には到底作れないと、賞賛と絶望を感じるのです…。
今から自分がこの謎技術を極めるよりかはBlenderを勉強して作った方が良いのでは?と思うこともしばしば。しかしBlenderのショートカットも参考記事のリンクを書いたテキストも開かれることはなく今日もVRoid Studioを開いてしまうのです。これがVRoiderの性、恐ろしや……。
さて、本題に入りましょう。私が挑戦するのは、2025年の干支「巳」にちなんだアイテム作りです🐍 ちょっとラッキーだったのは、来年が「辰」ではなく「巳」であること。ヘビなら、最悪棒1本でも許される……かな?
それでは、制作スタートです!
2. [没案1]体全体に巻き付いている感じの!
まずは、どんなデザインにするかイメージを膨らませるところからスタートです。ヒントは私の好きな星空にありました。
「へび座」と「へびつかい座」という星座があるのをご存じですか?夜空に輝くその両者の姿はへびがへびつかい座に絡みついているように見えます。
ここから着想を得て、「体全体にヘビが巻きつくデザイン」を構想しました。VRoid上では髪の毛は頭に追従しますが、出力して外部ツールを使用すれば他のパーツに追従させることも可能なので、遊び方次第ではこのような構想もアリと言えます!
1匹だけなら制作負担も軽く、躍動感が新年の華やかさにもつながるかと思い、早速この案で作り始めました。
2-1. ヘビの体の流れのあたりをつける
髪型>はね毛から、アイテムを作っていきましょう!
「手描きヘアーを作る」からガイドが体全体にかかるように広げます。
細めの髪の毛を1本、制御点がたくさんほしいので長めに適当に書きます。
制御点を移動させて、ヘビの体の流れをつくってあげましょう。
この髪の毛をそのままヘビにしても良いのですが、そうするとペラペラのヘビになってしまいます。そのため360度髪で埋めた細長い形の髪形でこのあたりに沿わせる作戦にします。
2-2. 自由には曲げられない!?
うすうす気づいてはいたんですけどね…この作戦はちょっと無理なことが分かりました。頑張ってガイドを曲げようとするも、自由に曲げれません…。
例えば左右方向にあるガイドの制御点は、左右と上下には動かせますが、奥行方向には動かせません。3次元的に自由ではないため、ガイドを渦のような流れに沿わせることはできませんでした(もし方法があったら教えてください)。
3. [没案2]ヘビと言えばやっぱりとぐろ!
デザインを変更しましょう!ヘビらしい形を考え直したとき、真っ先に思い浮かんだのがとぐろを巻いた姿。シンプルだけどヘビらしさが出るし、これなら制作の負担も軽そうです!とぐろの部分は内側が見えないので、髪で作っても平面的に見えにくいはず。
さっそく制作再開!!
3-1. ヘビの体を作ってみる
ガイドはこんなかんじかな。まずは大雑把に。
ぐるぐる巻くため、やはり長めに髪の毛を書いて制御点を調整していきます。
3-2. 見栄えがいまいち
調整を続けていたのですが、なんかいまいち…。
2段目以降のとぐろをきれいに重ねるのが難しく、どうしても完成度が低く見えてしまう。私の技術では限界を感じ、残念ながらこの案もボツになりました。
4. [解決案]ヘビ壺が全てを解決する
要するにくねくねしている部分を書きたくないことと、できれば左右対称で作りやすい形にしたいのです。それを考えるとよい案がありました。
壺に入れよう!!
リアルで考えても直乗りは髪の毛が乱れるし不快ですよね、ヘビとしてもずれ落ちないように頑張る必要があるでしょう。
しかしヘビ壺を使うことによって不快感が取り除かれ安定性が増します。人にとってもヘビにとっても優しいコラボの仕方ではないでしょうか…!
ツボは頭の形をひっくり返せば作りやすそうですね!とても良い案に思えてきました。早速制作に入りましょー!
4-1. ヘビ壺作り
まずは壺から作って行きます。プロシージャルヘアーでガイドを壺の形に編集します。以下に注意して形を変えていきます。
・頭に沿わせるを0にする
・変形時はミラーリングをONにする
・左右にずらさない
特に2,3点目が重要な気がします。全体的に今回作るものは左右対称なので、この先左右の調整はミラーリングをONにして作っていくからです。
最初に180度ガイドを回転させますが、その時も左右に回さずに奥行方向に回しました。
プロシージャルヘアーのパラメータを調整していきます。正直何がベストかは分かっていません。楽しく試行錯誤した結果、こんな感じになりました。
適当なテクスチャを入れて表示させてみると淵が汚い…淵を隠す覆いを入れることにしました。
4-2. ヘビの胴体と頭を作る
壺から頭だけを出している姿にしたいため、首の部分と頭を作ってあげればよいですね!
まずは首から。壺の時と同様、プロシージャルヘアーの頭に沿わせるを0にしてミラーリングで細く変形させてあげればすぐ完成です。
壺の首から飛び出ない大きさと位置に合わせます。
頭を作ります。首をコピーして回転、付け根側を閉じたら、ヘビの頭の形になるように変形させていきましょう!正直リアルのヘビはあまり好きではないのですが、ちゃんと資料を探してヘビの頭の形を理解して似せていきます。
形が整ったら首と合わせます。
※縮小しすぎるとガイドの制御点が動かせなくなったため、形を整えてから縮小しました
目と舌もつけていきます。
① 目
頭をコピーして手描きヘアーに変換、髪を全削除したのちに全方向にガイドを少し拡大させ、このガイドにミラーリングで直接描きこみます。
制御点は2つ。ミラーリングをONにしていれば制御点の移動もミラーリングしてくれます。
② 舌
ガイドを新規作成、平べったく伸ばし、細く調整した板ポリで描きます。先端が別れるため、左右対称で2本にします。
制御点は3つ。綺麗に分かれるように調整しました。
4-3. テクスチャを調整する
造形は大体完成したので、仮で置いていたテクスチャを直していきます。
①ヘビの体②壺③目と舌の3つ必要ですが、テククシャパラメーターをいじれば1つのマテリアルに収めることができるので、そのように作りました。
3分割~5分割のテンプレートは公開しているショップさんを見たことがあります。私の持っているのは4分割であったため、ヘビ柄を贅沢に2つ分合わせて使いました。
これをマテリアルに入れて、テククシャパラメーターをそれっぽく調整しました。
横幅を広めに設定して、オフセットで1つずつ調整。ちゃんと値を計算して調整することもできると思いますが、詳しくないので許してください…💦
最後に、目に白いハイライトをVRoid側で入れます。舌と同じテクスチャを使っているので、舌に変な白いラインが入らないように注意して調整します。
5. 完成と総括
こうして、壺に入った白ヘビさんが完成しました🎉
全て左右対称で作ったはずなのに形がずれていたり(プロシージャルヘアーの髪が左右対称でないことが影響?)、見る方向によっては一部の毛先がとんがっていたりしますが、合格として良いでしょうか…?この辺りを綺麗に見せれる人は本当凄いと思います✨
こんな感じで、楽しく作れました!
読んでいただき、ありがとうございました。良い年末を。