ポストカード屋さんになりたい

ポストカード屋さんになりたい。
ポストクロッシングを始めてから1年ほど経つと、
私はそんな淡い夢を抱き始めるようになった。
理由はただ一つ。オブラートに全く包まずに言いましょう。
市販のポストカードが全く面白くないものばかりだから。


これは私の肌感覚なのだけれど、海外のポストクロッサーが1番求めているのは「あなたの街のカード」だし、ポスクロを始めた動機も「外国の街や文化を知りたいから」というものが1番多い。
だから私も彼らの思いに応えて、別府の面白いところやおすすめスポットを伝えようといつも全力でメッセージを書いている。

書いているんだけれども、、

ポストカードそのものがすでに面白くない。

別府に関するポストカードがそもそも少ないし、あったとしても駅のお土産売り場で売っている観光地がドドーンと載ってるだけのカードとか、ランドマークの水彩画の絵手紙ばかり。
別に水彩画を批判しているわけではない。問題なのはこの類の絵手紙はどこの県に行っても必ずと言っていいほどお土産売り場に置いてあることだ。つまり普通で面白くないってこと。


私は市外の人に「別府のおすすめスポットは?」と聞かれて、ドヤ顔で「地獄めぐりです!」なんて答える別府市民にはなりたくない。

地獄めぐりは別府が誇る観光地だと思う。
某旅行雑誌を買えば必ずと言っていいほど掲載されている。
だからこそ、私は誰でも知ってるようなありふれた情報を提供したくない。
別府市民のプライドにかけて、ガイドブックにも載っていないようなディープな別府の情報を提供したい。


その思いはポスクロでも同じ。
80万人の会員の中から住所を引き当てたご縁があるのだから、読んでいてワクワクするようなカードを送ってあげたい。


ということで「売ってないなら自分で作っちゃえばいいのでは!?!?」と思う一方で、思うだけで行動には移せずにいた。
だけど先日突然謎のスイッチが入り、「やるなら今だ!早くやっちゃえよ!」という天の声が頭の中に響いた。
普段は超慎重なくせに一度スイッチが入ると周りがびっくりするほど行動が早いのは、私の長所であり短所だ。


私はその日の晩、知り合いで共同温泉の組合長をしている画家の方に早速長文メールを送った。
その方からしてみると、知り合いといえど普段関わりがない奴に突然「ポストカードを作りたいので温泉の写真を撮らせてくれませんか?」なんて意味不明なメールを送りつけられてさぞ迷惑だっただろう。だけど組合長さんはメールを読んでくれて、「営利目的でなければオッケーですよ〜」と返事をくれた。


営利目的…そうか、販売はNGなのか…
私は最終的な目標としてそのポストカードをお土産として販売したかったのだけれど、販売するのは難しそうだ。私は市販のポストカードが面白くない理由を何となく理解できた。
おそらくこういうディープな面白いスポットは商用利用NGで、ポストカードにするのがそもそも難しいのかもしれない。
何も事情を知らず「面白くない」なんて言って本当に申し訳ない。


でも私が趣味としてポストカードを作って海外の方に送るのはOKしてくれた。それだけでもかなり大きい。
私がポストカードを送り続けることで、海外の人に別府の良さを伝えられたと証明できたら、また何か新しいものが生まれるかもしれない。

でもそれはそれとして…
やっぱり何か面白いポストカードを販売したい。


海外の方(特に欧米の方)はお土産としてポストカードを購入して家族や友達に配ったり、旅先からポストカードを書いて親しい人に送るのを好むと聞いたことがある。
別府はそもそもポストカードを買えるお店が少ないので、私がポストカードを作って喜ばせてあげたい。


別府を訪れた人がポストカードに別府の思い出を書いて自国の家族や友達に送り、それを読んだ人が「ベップって素敵な街ね!今度の旅行はベップにしようかしら?」なんてことが起きたらすごく嬉しい。


ということで、販売できるポストカードを自分で作ってみようと思う。
もしポストカードができたらどこかお店に置いてもらおう。
それにマルシェのイベントがあれば、ポストカード屋さんとして出店したい。
その時は別府のアーティストからポストカードの在庫があればお預かりして一緒に売ったりもしたい。


家にポストクロッシングで手に入れた海外の使用済み切手がたくさんあるので、〇〇円以上購入の方に海外の使用済み切手プレゼント!みたいなこともしたい。
あとどんな形にすればいいのかは考え中だけど、
見知らぬ人同士でお手紙交換できるコーナーも作りたい。(小学校の頃に友達同士でお手紙交換をしてたような、あんな感じのワクワク感が欲しい)


うん。すごく楽しそう。
「別府はなぜか知らないけど、このITの時代に手紙を送り合う習慣があるんだ!」
みたいなことになったら私は影でニヤニヤするだろう。

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