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予告編にダマされる、映画好きの純情。

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予告編にときめいて 裏切られても愛おしい。 勝手な片思い 募らせたのは 私。
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2021年2月の記事一覧

『ラースと、その彼女』

  小さな田舎町に住む 純朴な 27歳の青年ラース。 シャイ過ぎて 女の子と話すことも 儘ならない弟を  心配する兄夫婦に  彼が紹介したのは  インターネットで購入した リアルドール ”ビアンカ” …と あらすじは 予告編をご覧くださいね。 セクシャルな リアルドールの登場で B級コメディーかしらと 思った私を  映画の神様 どうか お赦しください。 クスッと 笑いながらも あ〜ら不思議。 ビアンカが だんだん  寡黙で 素敵な 女性に見えてきたの

『シーモアさんと、大人のための人生入門』

ピアノ教師と  作曲に専念するため 50歳で ステージを去った  89歳のピアニスト シーモア・バーンスタインの 言葉に寄り添う 至福の時間。 クラシック音楽は チンプンカンプン。 門外漢の 私でさえ 温かい毛布で 包み込むように 和ませてくれる  シーモアさんの言葉と ピアノ。  お金や 権力に 興味なし。 天職を 全うしようとする人間だけに 感じる 穏やかで 厳粛な オーラ。  映画館を出て 歩きながら 誰かに 似ているなぁ… と考えた

『バベットの晩餐会』

19世紀後半  重苦しい雲と 暗い海に 押し潰されそうな  デンマーク辺境の 小さな漁村。 厳格なプロテスタント牧師である 父の仕事を 献身的に手伝う 美しい姉妹のもとに パリ・コミューンで 家族を失った バベットという 謎の亡命女性が 家政婦として 身を寄せます。 やがて 14年の 月日が流れ 父が亡くなり 年老いた信者たちの心に 小さな諍いのタネが 芽生え始めたことに 心を痛めた姉妹は  亡父の 生誕100周年を祝う 晩餐会を思いつくのですが…。