22'桜花賞/各馬考察③ウォーターナビレラ
★基本データ+血統★
①21'ファンタジーS【阪神(1日目)/芝1400m・内(A)】
馬場:良[-12]高速馬場
⑤枠⑤番
【縦ポジ】
好発を決めるも内のナムラデイリリーが速いため、これを行かせて番手の競馬。
ナムラデイリリーが3角でペースを引き上げるが、これに付き合わず離れた番手のポジションに。
【横ポジ】
終始内目のポジショニングで距離ロスが小さい競馬。
レースタイプは【前半型=基礎スピード型の有酸素運動戦】。
基礎スピード力が求めらていて、後半はスタミナ型の消耗戦となっている。
高速馬場の中、好発を決めたウォーターナビレラでも[34.8-34.7]となっているので、ナムラデイリリーが少し離した競馬をしたものの、レース全体で見ても、質的な基礎スピード面が問われたレースとみて良いだろう。これを番手の競馬で捻じ伏せる形となった。
②21'サフラン賞【中山(9日目)/芝1600m(C)】
馬場:良[-13]高速馬場
⑦枠⑦番
【縦ポジ】
外枠から最初は少し促しながらも二の脚が速く、最初のコーナーまでに番手のポジションへ。
【横ポジ】
外枠ではあったが、最初のコーナーでは番手外の位置。
レースタイプは【後半特化型=瞬発型の無酸素運動戦】。
基礎スピードは一切求められず、スピード型の鋭い末脚が求められている。
ゲートが上手く二の脚も速いので先行力が高いこと、後半特化型の競馬ならスピード型の鋭い末脚も引き出せること、この2つが噛み合えば後ろの馬はこれを差し切るのは容易ではないと。ペースをコントロール出来るような展開では要注目になってくる。
③21'阪神JF【阪神(4日目)/芝1600m(B)】
馬場:良[-8]標準馬場~高速馬場
⑦枠⑬番
【縦ポジ】
好発を決めてハナに立つ勢いだったが、これを制して少し離れた③番手。
【横ポジ】
外枠だったが3角地点では内目のポジショニング確保に成功。
3角4角ともにロスの少ない競馬。
レースタイプは【前半型=基礎スピード型の無酸素運動戦】。
基礎スピード色強めのレースで、中弛みからの無酸素運動戦。
ダークペイジとトーホウラビアンが少し離した競馬をしているので、それを考慮して補正すると【総合型=持続型の無酸素運動戦】ぐらいのレース。
基礎スピード→中弛み→無酸素運動戦
という流れになっていて、ギアの上げ下げが求められており、ギアチェンジ性能も求められたレースとなっている。
前目の競馬で残ったのはこのウォーターナビレラだけなので、強い競馬を見せた形にはなる。まず道中の距離ロスを最小限に抑えたのは良かったが、やはり外枠から最初の位置取りまでにある程度の脚を使ってしまったことが甘くなってしまった原因の一つかなと。さらに言えば1600m戦で基礎スピードを質的に求められると甘くなるタイプかもしれない。ファンタジーSでは基礎スピードの質を求められて強さを発揮しているので、基礎スピードの質を求められて良いのは1400m戦までなのかなと。
★22'桜花賞について★
牝馬クラシック路線を賑わす一頭であるウォーターナビレラ。
有力馬の中では前目の競馬スタイル。
並み居る強敵を出し抜いてGⅠタイトル戴冠となるか。
【前半型=基礎スピード型の有酸素運動戦】
ファンタジーSがこのレースタイプではあるが、桜花賞でこのレースタイプ想定はなかなかイメージしづらい。
【総合型=持続型の無酸素運動戦】
阪神JFを推察するに基礎スピードを質的に求められると、1600mは長い可能性がある。
阪神外回りだと直線も長いので、後ろに構える鋭い末脚タイプの強襲を受けてしまう可能性が高い。
ただし阪神JFは3角4角での立ち回りは良かったものの、外枠からのポジショニングで脚を使っているし、これが最後の甘さに繋がった可能性は考えておきたい。内枠を引いて終始ロスのない競馬が出来ればこのレースタイプでも注目の一頭にはなってくるかな。
チューリップ賞では、道中に少し控えるような形で脚を溜めようとするも、外から被せられ包まれてしまいポジションが下がってしまう。直線では進路もなく追い出しが遅れているし、脚を溜めた時の末脚を測ろうとするも失敗に終わった形に見えた。最後は伸びてきているので、まともなレースだったらどうだったか…。チューリップ賞は評価が難しいね。
【後半特化型=瞬発型の無酸素運動戦】
基礎スピードが求められない後半特化型の競馬を、前目で鋭い末脚を引き出すことが出来ているし、ウォーターナビレラの位置でも後半型の競馬になればチャンスはあるんじゃないかな。こういう競馬ではまだ底を見せいていない。
上記からペースをスローにコントロールする競馬になった方が、ウォーターナビレラにとってはチャンスがあるんじゃないかな。
基礎スピードを質的に問われた時はやはり不安がチラつく。レース全体が有酸素運動戦になってしまえばわからないが桜花賞はそういうタイプのレースになりづらい。桜花賞は基礎スピードが求められるとどうしても中弛みになってしまうし、中弛みになれば後ろの馬は無酸素運動特化型の鋭い末脚を放ってくるからね。特に極端な外枠を引いてしまった時は甘さが出てくると思う。
個人的には【後半型=瞬発型の無酸素運動戦】でどこまで戦えるか楽しみ、という感じで見ている。
血統面では、父が[シルバーステート]とディープ系の種牡馬。
ディープ系の中でもスタミナ寄りの血統であると。
母系は[キングヘイローのリファール系]と[マヤノトップガンのロベルト系]ということで、こちらもスタミナ寄りの血統。
全体的に見るとスタミナタイプの血統だと思う。
ファンタジーSで勝ち切っているように、レース全体が有酸素運動戦になるようなレースタイプが得意と考えられるんじゃないかな。
父が[ディープ系]というのは良いと思うが、スピード血統に見えないのが不安要素の一つになってくるかな。
桜花賞は差し追込馬が結構強いレースだし、先行馬にとってはそう簡単なレースではない。先行馬が粘り込むという意味ではウォーターナビレラが候補に挙がってくる可能性は十分あるんだけどね。
まずは基礎スピード型の競馬に備えて内枠を引きたいところ。
先行力というのが武器になる可能性があるので、レースタイプとしては後半型の競馬になってほしいかな。
①【先行力】は武器になる。
②【内枠】が欲しい。
③【後半型の競馬】で要注目。
④【基礎スピードの質】が求められると甘さが出るので、距離ロスは最小限にしたい。
⑤スタミナタイプの【シルバーステート産駒】はやや不安か。
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