22'京都記念/各馬考察③サンレイポケット

★基礎データ★

馬齢:牡7
斤量:56.0kg
騎手:鮫島克駿

★血統★

-------父-------
ジャングルポケット
【欧州型】
大系統:ナスルーラ系
小系統:グレイソヴリン系

-----父母父-----
Nureyev
【欧州型】
大系統:ノーザンダンサー系
小系統:ヌレイエフ系

------母父------
ワイルドラッシュ
【米国型】
大系統:マイナー系
小系統:ニアークティック系

-----母母父-----
サンデーサイレンス
【欧州型】
大系統:サンデー系
小系統:サンデー系

----------------

★レース分析★
※4角位置の(数値)は、小さいほど前、大きいほど後ろの競馬。
※前残り度の(数値)は、小さいほど前残り、大きいほど前崩れ。
※【スピードバイアス】は、マイナスが大きいほど、相対的に速いラップを刻んでいることを示す(基準:走破時計)。
逆にプラスが大きいほど緩んだラップを刻んでいることになる。


①21'新潟大賞典【新潟(2日目)/芝2000(B)/良(+16)】

1着(-0.0)/斤量(55.0)
前3F-後3F[36.5-36.5]
4角位置:[中団](71.4%)
前残り度:[1-2着]60.7%[D]
前残り度:[2-3着]35.7%[B]
前残り度:[ 平均]48.2%[C]

【LAP】1:59.3(-5.1/超ハイペース)
12.6-10.6-11.0-11.3-11.6-12.1-12.5-12.0-12.3-13.3
(+0.7/-1.3/-0.9/-0.6/-0.3/+0.2/+0.6/+0.1/+0.4/+1.4)
↑(スピードバイアス)

▽ポイント▽
●[+16]超タフ馬場(良)
●[-5.1]超ハイペース戦
●最速地点=L3(12.0)
●スパート地点=消耗戦
●基礎スピード型/有酸素運動戦
●前残り度[C]

-5.1秒の超ハイペース戦は、マイスタイルが飛ばして作ったラップ。
ただし実質のペースもそれなりに速く、中団後方に位置したこのサンレイポケットでも[36.5-36.5]のミドルペース。馬場も良馬場表記ではあるものの[+16]と超タフ馬場。パワー型の基礎スピードを求められたポテンシャル戦だった。
[前目]や[外目]の馬には厳しいレースだった中、サンレイポケットは[中団後方]の[内目]でロスなく脚を溜める競馬で弾けた形。展開的には完璧だった。
[超タフ馬場適性][中距離型/基礎スピード][基礎スピード型/有酸素運動戦]
この適性をみせて勝ち切ったレース。


②20'ジューンS【東京(3日目)/芝2400(C)/不(+41)】

1着(-0.0)/斤量(55.0)
前3F-後3F[39.8-37.2]
4角位置:[好位](47.1%)
前残り度:[1-2着]26.5%[B]
前残り度:[2-3着]47.1%[C]
前残り度:[ 平均]36.8%[B-]

【LAP】2:33.1(+1.3/スローペース)
12.7-11.7-13.7-13.3-12.9-12.9-12.9-12.7-12.5-12.0-12.5-13.3
(-0.1/-1.1/+0.9/+0.5/+0.1/+0.1/+0.1/-0.1/-0.3/-0.8/-0.3/+0.5)
↑(スピードバイアス)

▽ポイント▽
●[+41]超タフ馬場(不)
●[+1.3]スローペース戦
●最速地点=L3(12.0)
●スパート地点=L5分散/L3集中型
●後半型/有酸素運動戦
●前残り度[B-]

不良馬場表記の超タフ馬場で開催された。
13番枠だったが上手く内に潜り込み、ロスのない競馬で差し切り勝ち。
パワー型のスタミナが要される中、最速地点がL3と仕掛けも早め。
[前目][外目]の競馬が厳しい中、好位の内でロスのない競馬に徹した形で勝ち切った。
不良馬場ということもあり、サンレイポケット自身[39.8-37.2]を刻む形で、基礎スピードは一切求められておらず、後半型のポテンシャル特化戦というレース。
[超タフ馬場適性][後半型/有酸素運動戦]


③21'新潟記念【新潟(8日目)/芝2000(外回り・D)/良(+7)】

3着(+0.0)/斤量(54.0)
前3F-後3F[38.2-32.4]
4角位置:[中団](61.1%)
前残り度:[1-2着]27.8%[B]
前残り度:[2-3着]33.3%[B]
前残り度:[ 平均]30.6%[B]

【LAP】1:59.9(+3.9/超スローペース)
12.8-11.5-12.5-12.4-12.7-13.0-11.9-10.8-10.7-11.6
(+0.8/-0.5/+0.5/+0.4/+0.7/+1.0/-0.1/-1.2/-1.3/-0.4)
↑(スピードバイアス)

▽ポイント▽
●[+7]稍タフ馬場(良)
●[+3.9]超スローペース戦
●最速地点=L2(10.7)
●スパート地点=L4分散/L3-L1集中型
●後半型/無酸素運動持続戦
●前残り度[B]

良馬場表記ではあったが、時計の掛かる稍タフ馬場。
16番枠からではあったが、この馬自身の前3Fは[38.2]とかなり遅く、道中も緩みっぱなしだったので、外枠の不利というものはあまり受けなかった。
L2最速戦の無酸素運動持続戦ということで、字面だけ読めば前有利ではあるが、[10.8-10.7-11.6]とL3の時点で相当速いペースが刻まれているし、仕掛けはそれほど遅れておらず後ろの馬も脚を出し切りやすい競馬になっている。
直線の長い新潟外回りコースということもあるし、馬場も稍タフ馬場と差しが利きやすい条件が残っていたのも良かっただろう。ブラヴァスとジナンボーは差し切れなかったがタイム差なしの3着と好走を果たした。
サンレイポケットの上がり3Fが[32.4]とキレ味抜群だが、レース全体が超スローペースでスピードの分散もほぼなく、ヨーイドンの直線勝負。ゆえに他の馬も32秒台の上がりをバンバン出していて、[32.4]でも上がりは3番手扱い。超スローペース戦からキレ味は出せたが、ペースが上がって出せるかどうかは別。
まぁ無酸素運動持続戦で戦えたというよりは、時計の掛かる馬場が合ったのと、直線の長い新潟外回りコースで脚を出し切れた、というのが好走の要因になっているんじゃないかな。

[稍タフ馬場適性][後半型/無酸素運動持続戦]


★22'京都記念について★

天皇賞(秋)、ジャパンC、共に4着と超一線級相手に見せ場を作ったサンレイポケット。
実績上位を掲げて、今年初戦を綺麗に飾りたい。


☆阪神2200m適性

まず距離適性に関して。
ベストバウトの新潟大賞典や、新潟記念を考えてもベストな距離は2000mだと思う。
2200mが少し長いというよりは、非根幹距離が合わないタイプの可能性を考えている。


阪神内回りコースに関して。
おそらくサンレイポケットの鍵になるのがここだと思う。
やはり東京コースや新潟外回りでの好走が目立つので、広くて直線の長いコースの方が良いと思う。
小回りコースでは割り引きたいところ。

阪神2200mは、適性的にマッチしないんじゃないかな。


☆馬場

ベストバウトの新潟大賞典は[+16]の超タフ馬場。
新潟記念は[+7]の稍タフ馬場。
ジューンSは不良表記で[+41]の超タフ馬場。

本質的には時計の掛かる馬場が合うタイプと見て良いだろう。
これはジャングルポケット産駒らしい感じがするね。

高速馬場で好走した[白富士S]は、ブレステイキングが捲っていったことにより4F地点で[11.4]と速いラップを刻む特殊ラップ。これに付き合ってしまった前目の馬は脚が削がれてしまったことにより、前総崩れの決着となった。
サンレイポケットは後方での競馬に徹していたし、この流れに巻き込まれることはなかった。ゆえに高速馬場で好走したこの[白富士S]は展開の恩恵が大きかったと。
また東京コースが得意というのは大きかったと思うし、サンレイポケット自身の前3Fが[38.9]と超スローペースということもあり、無酸素運動戦の競馬が出来たというのが好走の要因だろう。超スローペース戦で刻めれば、質の高いトップスピードを繰り出せる瞬発力は新潟記念で見せていたしね。


この馬のベストパフォーマンスを発揮するには

脚質[好位~中団]
馬場[標準馬場~超タフ馬場]
コース適性[大回り・外回りコース]
レースタイプ[ポテンシャル戦]

こういう条件が良さそうだなと思う。

まずこの馬はポテンシャル戦で良さを発揮している。
ゆえに上がりの掛かるレースが向いているので、馬場は渋った方が良いタイプ。
これはレッドジェネシスと同じイメージで良いと思う。
トップスピード戦に関しても、まるっきりダメというわけではない。
[天皇賞(秋)]や[ジャパンC]では、無酸素運動戦やロングスプリント戦で見せ場は作っているからね。ただ、本質的にはポテンシャル戦の方が良いタイプだよね、というぐらいのイメージ。
トップスピード戦に関しては、相手次第という感じで良いだろう。

現時点では標準馬場~超タフ馬場なら重たい印を打つ可能性はあるが、小回り適性や2200mがどうか…というところがあるので決めつけないでおく。
高速馬場~超高速馬場だと、小回り適性や2200m適性に不安がある分、評価は下げたいかな。
どの馬でもそうだが、最終追切や枠順は特に大事にしたいタイプの馬になる。

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