22'マーメイドS/各馬考察②クラヴェル

★基本データ+血統★

①21'マーメイドS
【阪神(2日目)/芝2000m・内(B)】

【馬場】
良(-7)[標準~高速馬場]

昨年のマーメイドSは、ラスト1Fで強襲するもタイム差なしの2着と惜敗。
+1.2秒のスローペース戦だが、ラップのバイアスで見ると前半はミドルバランス~スローバランスぐらい。ある程度は流れたと言っても良いだろう。
前半3Fのバイアスは[+0.5]
後半3Fのバイアスは[-0.5]
クラヴェル自身は後方からの競馬なので、前半のスピードは求められず、上がり勝負で良さが出たと言って良い。
ただし上がり3Fのタイムは[34.6]なので、トップスピードの質=キレ味は求められていない。
良表記ではあるが標準~高速馬場ということもあり、やや時計の掛かる馬場が登場していた。
開幕週の中、後方外々を回しながらも強襲した末脚は評価に値するが、51.0kgの低斤量だったことは考慮しておきたい。

②21'新潟記念
【新潟(8日目)/芝2000m・外(A)】

【馬場】
良(+5)[標準~タフ馬場]

クラヴェルのベストバウトはこれかなと思っている。
+1.6秒のスローペース戦だが、ラップのバイアスで見ると前半はミドルバランス~スローバランスぐらい。ある程度は流れたと言っても良いだろう。
前半3Fのバイアスは[+0.6]
後半3Fのバイアスは[-0.6]
クラヴェル自身は後方からの競馬なので、前半のスピードは求められず、上がり勝負で良さが出たと言って良い。
ここまでは①のマーメイドSと結構似ている。
L2最速11.0と仕掛けは遅めなこともあり、上がり3Fのタイムは[33.7]とトップスピードの質=キレ味がある程度求められた。
良表記ではあるが、標準~タフ馬場ということもあり、時計の掛かる馬場が登場していた。
時計の掛かる馬場でもしっかりとトップスピードの質を引き出せたのは魅力的で、マーメイドS以上に時計の掛かる良馬場を苦にしないタイプということがわかる。
最後の直線は大外にまで持ち出すロスがありながらも牡馬相手にしっかりと戦えた。
このレースも52.0kgの低斤量であったことは考慮すべきだと思うが、①のマーメイドSよりも格段に良いパフォーマンスだっただろう。

★22'マーメイドSについて★

クラヴェルは後方で競馬をするタイプ。しっかりと脚を溜めて上がり勝負でどこまで突っ込んでこれるかがポイント。
各馬考察①で説明したソフトフルートにどことなく似ているが、ソフトフルートよりも上がり3Fのキレ味は確かな物を持っている。ラスト1Fで後ろから強襲してくる可能性は十分にあるが、今年は明確な逃げ馬が不在。さらに開幕週ということを考慮するとスローペースが過ぎると差し損ねは少し怖い。
昨年のように、やや時計の掛かる馬場で、前半のペースバイアスがミドルバランスぐらいで流れてほしいところ。
2019年のサラスが勝った時のように、前半のペースバイアスがややハイバランスぐらいまで流れれば、より条件は良くなると思う。

エピファネイア産駒の欧州血統ということで、時計の掛かる馬場を苦にしないのは実績からも血統からも判断して良いと思う。トップスピードの質も持ち合わせているタイプなので、道悪というよりは少し時計の掛かる良馬場がベストだと思う。

牡馬相手に重賞戦線でも活躍出来ているように、ここでは能力上位と見て良いだろう。

テン乗りの北村友一騎手がクラヴェルの力を発揮させられるか。
そして斤量55.0kgを背負ってどこまで戦えるか、といったところかな。
約5ヶ月ぶりの休み明けではあるが、ノーザンファーム生産馬なので、この点に関しての不安はやや小さめ。

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