21'阪神JF/各馬考察②ステルナティーア


★基礎データ★

馬齢:牝2
斤量:54.0kg
騎手:ルメール


★血統★

-----父-----
ロードカナロア
【欧州型】
大系統:ネイティヴダンサー系
小系統:キングマンボ系

-----父母父-----
Storm Cat
【米国型】
大系統:ノーザンダンサー系
小系統:ストームバード系

-----母父-----
ファルブラヴ
【欧州型】
大系統:ノーザンダンサー系
小系統:ノーザンダンサー系

-----母母父-----
サンデーサイレンス
【日本型】
大系統:サンデー系
小系統:サンデー系


★レース分析★
※4角位置の(数値)は、小さいほど前、大きいほど後ろの競馬。
※前残り度の(数値)は、小さいほど前残り、大きいほど前崩れ。
※【スピードバイアス】は、マイナスが大きいほど速いラップを刻んでいることを示す。
逆にプラスが大きいほど緩んだラップを刻んでいることになる。

①21'新馬戦【新潟(6日目)/芝1600(A)/良】

1着(-0.5)/斤量(54.0)/上がり3F(32.7/1位)
4角位置:(53.3%)/前残り度(43.3%)
【LAP】1:36.0(+4.8/超スローペース)
13.1-11.7-12.8-12.8-12.3-11.5-10.5-11.3 
(+1.1/-0.3/+0.8/+0.8/+0.3/-0.5/-1.5/-0.7)
↑(スピードバイアス)

【スピードバイアス推移(SB)】
●前3F/L4L5/後3F(+0.5/+0.6/-0.9)
●前4F/中間/後3F(+0.6/+0.6/-0.9)

前3Fが[超スローバランス]、前4Fも[超スローバランス]なので、基礎スピードは求められていない。
前半がスローバランスの上で中盤も遅い。4F-5F地点は[12.8-12.3]と緩みが大きい。
後半はL2最速で[11.5-10.5-11.3]と、L2最速のトップスピード持続戦。
前残り度は[43.3%]で、好位前後で競馬をした馬が好走しやすい展開になった中、中団から差し切り勝ち。


②21'サウジアラビアRC【東京(1日目)/芝1600(C)/良】

2着(+0.1)/斤量(54.0)/上がり3F(33.4/2位)
4角位置:(42.9%)/前残り度(46.4%)
【LAP】1:36.4(+3.6/超スローペース)
12.9-12.0-12.8-12.3-12.6-11.4-10.9-11.5 
(+0.9/-0.1/+0.8/+0.3/+0.5/-0.7/-1.2/-0.6)
↑(スピードバイアス)

【スピードバイアス推移(SB)】
●前3F/L4L5/後3F(+0.5/+0.4/-0.8)
●前4F/中間/後3F(+0.4/+0.4/-0.8)

前3Fが[超スローバランス]、前4Fも[スローバランス]なので、基礎スピードは求められていない。
前半がスローバランスの上で中盤も遅い。4F-5F地点は[12.3-12.6]と緩みが大きい。
後半はL2最速で[11.4-10.9-11.5]と、L2最速のトップスピード持続戦。
前残り度は[46.4%]で、好位前後で競馬をした馬が好走しやすい展開になった中、好位から差し届かず。
前残り度は[1-2着]が35.7%で、[2-3着]が57.1%なので、やや先行馬が有利だった。コマンドラインには敗れたものの、更に差しが利きやすい条件になれば、逆転は可能な範囲だろう。
コマンドラインとの差は明確にポジション差である。中弛みでポジションを押し上げたルメールの好騎乗。


★21'阪神JFについて★

新馬戦では-0.5秒差の快勝を見せ、サウジアラビアRCでは2着の実績。
実績最上位とは言えないが、名手ルメールを背にGⅠ戴冠となるか。

新馬戦やサウジアラビアRCでは、L2最速型のトップスピード持続戦で活躍。
差しの利く無酸素運動型の競馬で良さを出してきた。

阪神JFは好位差しが利きやすく、無酸素運動型の好位差しを決めてきたのはプラス材料になる。ただしいずれも3秒以上の超スローペース戦で基礎スピードが求められていないのは気になる。ペースが厳しくなるであろう今回、しっかりと追走出来るのかどうかが鍵になってくるはず。
また今回のメンツでは、ポジションはおそらく中団よりも後方に近い競馬がフィットしてしまうだろう。阪神JFは中団よりも後ろの競馬ではなかなか勝ち切るのは難しいと思うし、下手に好位につけても基礎スピード面が未知数な分、最後はキレ負けしてしまう可能性も十分ある。
今回はちょっと良いイメージが沸かないタイプの馬だね。
2018年のダノンファンタジーが勝った年は、前残り度が[83.3%]というレースもあるので、こんな展開になれば好走は見込めそうな感じがするかな。ただし個人的には結構レアケースかなと思うところもあるので、大きな期待はしづらい。
基礎スピード面やポテンシャル面が未知数で、序盤のポジショニングも不安。2番人気ともなればどうしてもリスクの方が大きいイメージになってしまう。

血統面では、父母父にStorm Catや、母母父にサンデーサイレンスを持っているのは好印象なのだが、阪神JFは父にサンデー系を持つ馬が強く、ロードカナロア産駒のステルナティーアはこのタイプから外れてしまう。

どの観点からも強気には手を出せないタイプ。
鞍上ルメールというのはあるので、三連複の3列目にひっそり忍ばせるかどうかが限度かなぁ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?