21'マーメイドS 各馬考察③サンクテュエール/牝4/55.0kg/川田将雅

★血統★
-----父-----
ディープインパクト
【日本型】
大系統:サンデー系
小系統:ディープ系
適距離:芝2000~芝3200m
適性国:日本

-----母父-----
Canadian Frontier
【米国型】
大系統:ネイティヴダンサー系
小系統:ミスプロ系
適距離:ダ1400m
適性国:アメリカ

-----父母父-----
Alzao
【欧州型】
大系統:ノーザンダンサー系
小系統:リファール系
適距離:芝1800~芝2400m
適性国:フランス,イタリア

-----母母父-----
El Prado
【欧州型】
大系統:ノーザンダンサー系
小系統:サドラーズウェルズ系
適距離:芝1200~芝1600m
適性国:アイルランド


★レース分析★
※脚質の(数値)は、小さいほど前、大きいほど後ろの競馬。
※展開の(数値)は、小さいほど前残り、大きいほど前崩れ。

※LAPに表記している(数値)はバイアスを示す。
マイナスが大きいほど強いバイアスが掛かっていることを示す。
逆にプラスが大きいほど緩んだラップを示すことになる。
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①21'福島牝馬S【新潟(5日目)/芝1800(B)/良】
相対指数(95)/絶対指数(112)
3着(+0.1)/上がり3F(34.1/10位)
脚質:好位(33.3%)/展開:前残り(25.0%/強)
瞬発型/後半型/準トップスピード戦
【LAP】1.46.9(+1.9/スローペース)
12.6-11.3-11.9-12.4-12.4-12.1-11.2-10.9-12.1
(+0.7/-0.6/+0.0/+0.5/+0.5/+0.2/-0.7/-1.0/+0.2)
●前4F/L4L5/後3F(+0.2/+0.4/-0.5)

前4Fは48.2秒でややスローバランス。ラスト3Fが11.2-10.9-12.1となっており、ギアチェンジ型の準トップスピード戦のレース。
ギアチェンジ型のトップスピード戦である程度高いパフォーマンスが出せるタイプと見て良いだろう。好走した19'アルテミスSもギアチェンジ型トップスピード戦。19'アルテミスSは無酸素運動戦にもなっている。


②20'ターコイズS【中山(5日目)/芝1600(A)/良】
相対指数(85)/絶対指数(102)
14着(+1.2)/上がり3F(36.3/13位)
脚質:後方(93.8%)/展開:前残り(29.2%/中)
パワー型/前半型/ポテンシャル戦
【LAP】1.34.6(-1.6/ハイペース)
12.0-11.3-11.2-12.0-11.8-12.1-11.9-12.3
(+0.2/-0.5/-0.6/+0.2/-0.0/+0.3/+0.1/+0.5)
●前4F/後3F(-0.2/+0.3)

前4Fは46.5秒でややハイバランス。ラスト3Fが12.1-11.9-12.3のポテンシャル戦。
基礎スピードが問われた前半型のポテンシャル戦では崩れてしまった。
20'桜花賞も馬力型の基礎スピードポテンシャル戦で大きく崩れているので、前半型のレースタイプは合わないんだろうと。


③20'シンザン記念【京都(4日目)/芝1600(A)/良】
相対指数(80)/絶対指数(100)
1着(-0.0)/上がり3F(35.5/1位)
脚質:好位(30.0%)/展開:前残り(29.2%/中)
一脚型/後半型/準ポテンシャル戦
【LAP】1.35.9(+0.0/ハイペース)
12.5-11.1-11.8-12.6-12.2-12.2-11.5-12.0
(+0.5/-0.9/-0.2/+0.6/+0.2/+0.2/-0.5/+0.0)
●前4F/後3F(+0.0/-0.1)

前4Fは48.0秒でややスローバランス。ラスト3Fが12.2-11.5-12.0の準ポテンシャル戦。
前4F-後3Fで見れば一定型のレースに見えるが、4F目から+0.6/+0.2/+0.2と中弛みのあるレースになっており、前半~中盤まではスローバランスタイプの一脚戦。
レースレベルは懐疑的ではあるが、好走したパターンである。
基礎スピード型のポテンシャル戦では全く走らないが、前半~中盤まで無理なく走れるポテンシャル戦ならば、ある一定のパフォーマンスは引き出せるタイプかもしれない。
ただしディープ×米国型ということで、完成度の早さが光ったパターンもある。レースタイプ的には信頼度は高くないと思う。


★21'マーメイドSについて★

先行力はそこそこあって、今回はテンが速いタイプになってくるので先行~好位ぐらいでの競馬になってくるんじゃないかな。
まず20'ターコイズSや20'桜花賞のように基礎スピードが問われた前半型の競馬になってくると厳しいので、前半はゆったりとしたレース展開になることが望ましい。特に今回は前目での競馬になりそうなので、前半は明確なスローバランスが欲しい所。
21'福島牝馬Sや19'アルテミスSでそこそこ高いパフォーマンスを見せたように、本質的にはトップスピード戦で戦いたいタイプなので、マーメイドSの舞台は合わないタイプかもしれないね。

父がディープインパクトということで阪神2000mは良い舞台だと思うが、母父が米国型スプリンターのCanadian Frontierということで、ディープ系にスピードを強化したタイプと見て良いだろう。これは実績からもトップスピード戦を得意としているタイプがわかる。
母母父にEl Prado。これはアイルランドの欧州型にあたるが、適距離は1200~1600mのスプリントタイプ。こちらも欧州型ではあるがスピード色強めの血統になるので、全体的にスピード色強めの配合だろう。ポテンシャル戦には不向きと推察できる。
ディープインパクト産駒ということで、父系はどちらかといえばフランス型の平坦スピード色強めだし、母系はスピード血統で母父がアメリカ型スプリンターなので、阪神の急坂は合わない可能性もある。母母父にアイルランドタイプのEl Pradoがいるので、もしかすると後半型のトップスピード戦では急坂を苦にしないかもしれない。実績面からは判断しづらいところだね。

まずトップスピード戦になりづらいマーメイドSということを考えると、重たい評価はしづらい一頭。
ただし今回は、前半~中盤までペースが落ち着いてしまうパターンは十分で、前半~中盤までスローバランスで運べれば、シンザン記念のように準ポテンシャル戦になってもそこそこのパフォーマンスは出せるかもしれないが、前述しているようにシンザン記念は仕上がりの早さが光ったパターンもあるので、レースタイプ的な話で言えば鵜呑みには出来ない。本質的には超ドスローのトップスピード戦で、ギアチェンジが高いレベルで要求されるようなレースがこの馬にとっては一番良いんだけど…。
いずれにせよ前目で距離ロスなく運びたいタイプにはなってくるので、内枠が欲しいね。
現状で重い評価は出来ないタイプだが、枠や展開次第では相手で拾うかどうかの当落線上というところかな。

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