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真本音とは何か(1/5)

ITSUDATSU社では「真本音」という考え方を軸に2020年3月に個人向けサービスとして”真本音を探求する9ヶ月「KANAME Academy」"、2021年8月に企業向けサービスとして“最優先育成人材発掘・抜てきサービス「KANAME」”、2022年7月に個人向けサービスとして“自分という可能性と向き合うポテンシャル診断サービス「KANAME Personal」”を開始し、これまで一貫して「ITSUDATSU(常軌を逸した成長)」を実現できる人材を社会に一人でも多く増やすことをミッションとして活動して参りました。 

今回は弊社のサービスの軸である「真本音」について弊社顧問•アドバイザーの竹内直人氏に弊社事業開発マネージャーの岡山がインタビューを行いました。

なお、今回のインタビュー記事は全5話の第1話目となります。

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1.竹内さんの経歴


岡山 : まずは竹内さんの簡単な経歴を教えていただけますか?

竹内直人(以下、竹内): 私はまだコーチングがマイナーだった27年前から質問中心の人材育成手法を使い、組織開発や人材育成に注力してきました。 

大学時代に、ワンダーフォーゲル(山岳)部に所属した時に、リーダーに任命され、トップダウン型だった組織をチームワーク型に変更したところ、チーム崩壊を経験しました。これをきっかけに「どうしたら人は自発的に動くのか?」という命題を追究し始めてきました。

その後、経営コンサルティングやコーチングを軸とする会社の立ち上げなどの経験から、相手の真本音に到達する独自のコミュニケーションメソッドを開発しました。 

特にコーチングブームでコーチング制度を導入したが、上手くいかず頓挫していた企業からの評価を高くいただき、これまで200社、10万人以上のサポートを行ってきました。

一方で、2003年からはプロコーチ養成講座を開始しました。また、「一人一人が人生経営者であり、人生を良くすることで必然的に仕事も良くなる」 という考え方をベースに自律調和型組織を創る、法人に特化したコーチングメソッドの体系化を行ってきました。

現在は「株式会社真本音」の代表として後継者の育成を行うと同時に、ITSUDATSU社の顧問•アドバイザーとして「真本音」を中心とした組織開発や人材育成に注力しています。

2.真本音度合いを高める必要がある 

岡山 : コーチングがマイナーだった27年前から組織開発や人材開発をされてきたとのことですが、これらのキャリアを通じて今の世の中で最も重要だと考えられることは何でしょうか。 

竹内: 私は人や組織のサポートする過程で、それぞれが人生の願いを持っていることを強く感じてきました。この人生の願いのような根本的な願いを「真本音」と呼んでいます。この「真本音」が強ければ強いほど、周りへの影響度が大きく、組織が劇的に変化することを目の当たりにしてきました。

しかし、残念ながらこの「真本音」を自覚している人はほとんどいません。「真本音」を自覚できていないと、他者との比較や周りの状況に大きく影響され、本来望んでいた人生とは違う人生を歩んでしまうケースがほとんどです。

一方で、「真本音」を自覚し、「真本音」に基づいて生きれば生きるほど迷うことがなくなっていくため、常に最善の選択をすることができます。

 この「真本音」に基づいて生きる度合いを「真本音度合い」と呼んでいますが、「真本音度合い」がその人自身の「腹の据わり度合い」や「覚悟の度合い」に著しい影響を与えます。

同時に、この「真本音度合い」が高いほど他人や組織への影響力が高まります。

望んでいる人生を歩むためにも、他人や組織を活性化するためにも一人一人が「真本音度合い」を高める必要があると考えています。 

3.真本音とは何か?

3-1. 真本音の構造

ITSUDATSU社顧問•アドバイザー 竹内直人氏

岡山 : 「真本音度合いを高める必要がある」とのことですが、「真本音」とは何でしょうか。

竹内 私たちの心は「揺らぐ心」と「揺らがない心」の2種類に明確に分けることができると考えています。この「揺らぐ心」は外部環境からの影響を受けながらでき上がる心です。 外からの影響により、その反応として発生しますので、これを「反応本音」と呼びます。

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「反応本音」とは人生を積み上げていくことによって出来上がります。

一方で、「揺るがない心」は外部環境がどうであれ、それによって揺らされることのない確固たる心です。これを「真本音」と呼んでいます。「真本音」とは「どの方向に人生を持っていきたいか」、「何のために生まれてきたか」など、誰もが生まれつき持つ使命のようなものと考えています。 

「真本音」に基づいて動ける人は、自分の本音をベースに生きていくので人生を迷わずに生きていくことができます。一方で、「反応本音」で生きていくと、状況によって気持ちが変わってしまうので、葛藤や後悔が起こりやすくなります。

そこで、自分の本音が「真本音」なのか「反応本音」なのかを区別することは非常に重要だと考えています。

3-2. 真本音と反応本音の具体例

岡山 : 「真本音」と「反応本音」は具体的にはどのようなものがありますか。 

竹内:「反応本音」は大きく分類すると4種類存在しています。まず1つ目は自己顕示系の「反応本音」です。2つ目は我慢・迎合系の「反応本音」です。3つ目はあるべき系の「反応本音」です。4つ目は逃亡・卑下系の「反応本音」が存在しています。 

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「反応本音」は人生を積み上げていく過程ででき上がっていくものです。「反応本音」に基づいて生き続けると迷いや葛藤に左右されるだけでなく、時に身体症状が現れることもあります。 

(私は「真本音」を発見するまで、あるべき論を主とする「反応本音」を中心に生きてきました。しかし、ある時から左脇腹への強烈な痛みを感じるようになり、仕事に手にがつかなくなってしまったことがあります。)

一方で、「真本音」は内から湧き出る感覚です。「真本音」は一言でラベル付けできるものではなく、「これだ」という直観に近いものです。中には、悟りの感覚に近いものと言われる方もいます。

普段から「真本音」と「反応本音」のどちらなのかを意識することで、次第にどれが「真本音」なのかが分かってくるかと思います。

岡山 : 「真本音」や「反応本音」のどちらでもないものは存在しますか。 

竹内: 日本の企業ではよく「本音と建前が違う」と言われますが、この「建前」がどちらでもないものに該当します。

一方で、「真本音」や「反応本音」はこの「本音」から分かれたものを指します。

つまり「建前」と「反応本音」と「真本音」の3つに分かれていると考えられます。

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また、今までサポートした方で「建前」と「本音」は区別できても、「本音」をさらに「真本音」と「反応本音」に明確に区別していた方と出会ったことはありません。一方で、無自覚に真本音度合いが高い方には出会ったことがあります。

真本音に基づいて生きているかどうかは親の影響が大きいと考えています。私は生まれた直後から赤ちゃんはそれぞれ個性があり、それぞれが何のために生まれてきたのか、どう生きるのかの方向性を持っていると考えています。つまり「真本音」は生まれた時から備わっているものとも言えます。

しかし、成長するにしたがって、親の影響など外部環境により「反応本音」が積み上がり、真本音で生きることが難しくなるケースがほとんどです。その結果、「真本音」と「反応本音」を混同し、迷われている方がほとんどです。 

岡山 : 「真本音」と「反応本音」はどうやって見極めるのですか。

竹内: まず自分自身が持っている気持ちや意思が「真本音」なのか「反応本音」なのかと疑問を持ち始めることが大切です。最初のうちは、全ての「本音」を「真本音」だと思って生きることをオススメします。これを続けていくと次第に、「真本音」か「反応本音」どちらなのかを区別できるようになります。

しかし、最初のうちは「真本音」の感覚を掴むことが難しいです。また、「真本音」なのかどうかの判別は本人にしかできません。

ただし、「真本音」は揺らがない心から湧き出てくるものなので、明らかに「反応本音」とはエネルギーが違います。私は「真本音」と「反応本音」のエネルギーの違いを感じ取って、それを伝えることを軸としたコーチングを提供することで、「真本音」の感覚を掴むことをサポートしています。

3-3. 真本音理論発見に至った背景 

岡山 : 竹内さん自身が「真本音」発見に至った背景はありますか。

竹内: 「真本音」と「反応本音」の存在を知ったのは今から約20年前です。私が今の仕事を始めたのは28歳の時で、今の言葉でいう”コーチング”に近いものを軸に組織コンサルティングを行っていました。

当時は自分を厳しく律しながら組織のコーチングを行っていました。しかし、ある時から左の脇腹に激痛が走るようになり起き上がれなくなりました。

そこで、知人にコーチングをお願いしたところ、左の脇腹に今までの人生で抱えてきた膨大な量のストレスが溜まっていることに気付きました。これは素晴らしい自分でなければならないと自分を強く律してきた反動で、素晴らしくない自分はいけないと自己否定を続けてきたことが原因でした。

それ以降は今まで見たくなかった自分や嫌な気持ちが溢れかえりました。

数ヶ月間苦しみ続けた結果、ある日突然、心の境界線が分かるようになりました。当時はあまりにも苦しくて、この心の境界線を超えて狂ってしまおうとしました。しかし、その境界線を越えようとした時に、自分の心の奥底を初めて目にすることできました。

自分の心の奥底には海のような広大なものが見えて、今までの苦しみが全て消えていくような感覚でした。そこから我に返って、私の人生にはもっとやることがあったと思い出したのです。 

最初はこの感覚を「奥の自分」と呼んでいましたが、途中から「真本音」と呼ぶようになり、「真本音」と「反応本音」を区別するサポートのやり方に変えました。

今までの厳しい組織コンサルティングのやり方では、経営計画が出た時がピークで、組織としては全く変わることがありませんでした。しかし、「真本音」を軸とするサポートに変えてからは、組織が劇的に変化していくことを目の当たりにしてきました。

以来、組織にも個人にも「真本音」を軸とするサポートを続けています。この「真本音」の感覚を伝えていくことが私の使命だと考えています。


次回の第2話は、なぜ真本音度合いを高める必要があるのかを詳しく紹介します。

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