20210219の日記

高山なおみさんの「日々ごはん」の新刊を読んでいる。なんとサイン入り（しかもとってもかわいいサイン！）。さあ読もうかと本を持ち歩いていた鞄からだしてサインのページを開いたら、ちょんとちいさな染みがあった。ああ、久々にやってしまった、と思う。この染みはたぶんコーヒーだと思う。たぶん。

お行儀のよくないわたしは、小さいころからおやつを食べながら本を読むくせがあった。おせんべいやチョコレート、麦茶。読みながらそれらのしずくがしらないうちに飛ぶ。親指についたままのチョコレートで目次をなぞる。さいあく。じぶんの本が汚れることについて、そんなにいやだと思っていなくて、汚してもへいき、へっちゃらだった。夏休みや春休みなどの長い休みになるとさらにだらだらし始めて、おやつを食べながら本を抱えて寝っ転がるものだから、さらに汚れた。

大事に何回も読み返す本ほど汚れて、こんな始末だから、わたしのこどものころの本はほとんど残っていない。

おとなになっても相変わらずわたしの行儀はよくない。お茶を読みながら本を読むということはいまでもやってしまうし（これがときどきビールでね、それはもう至福なのだ）ただ、昔とちがって本はきれいなままに長く読みたいという気持ちは芽生えたので、汚さないように細心の注意ははらう。ポテトチップス食べながら本を持ったまま寝っ転がったりは、もうしない。

ひさしぶりに、いつのまにか、本に染みをつくってしまった。でもたぶんこれはコーヒーだから大丈夫、と思う。また、この本は高山なおみさんの美味しいいろいろが載っているから、これくらいお茶目かな、よだれよりいいだろう、と思うことにした。