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引っ越して1ヶ月

あっという間でした。

最初の1週間は、荷ほどき、とりあえずキッチンとバスルームを使えるように、ヘニングは翌週から仕事なので、スーツなど掛物系を収納できるよう、ウォークインクローゼットの工事に取り掛かり、そうこうしている間にも夏休み、コロナで出かけられない友人達が「家を見にいくよ!」と週末に押しかけるわで、忙殺されて終わり、7月最後の2週間はムンからコペンハーゲンまでの通勤。私は正規雇用として最後の勤務を終え、7月が終了。

家はというと、実は売り手が如何ともし難い史上最悪のケチ男だったために、ありとあらゆる問題が発覚(不動産屋や、家のレポートに報告せずに隠していた)。家の引き渡しまでにめんどくさいやりとりがすでにたくさんあったし、余計な出費など痛いけど、あまりのケチ男なのでもう諦めてしまおうかと思っていたのですが、ヘニングの頑張りのおかげでなんとか修理費の半分ほどを払ってもらえることになり、解決。でもここまでのやりとりもまた長かった…。

やれやれ、と思うのもつかの間、羊の毛刈りはあるわ、干草や飼料を調達しなきゃいけなかったりだとか、あちこちから伸びるブラックベリーのいばら(直径4cmほどあり、2m以上伸びている)を剪定したり、大豊作のさくらんぼや庭のあちこちにあるベリーを収穫して冷凍保存したり、犬が脱走しないように柵を作ったりだとか、とにかく忙しい。

そして平日は毎朝5時起きで、犬の散歩をかねて羊と柵をチェックをするため、ぐるりと2ヘクタールの土地を周り、サンドイッチとコーヒーを詰めてヘニングと家を出るのが朝の5時45分。車で朝ごはんを食べつつ、ヘニングが働くロスキレまでは1時間ちょっとのドライブです。ロスキレから私の働く王立病院までは高速が混むので、私は最寄駅で降ろしてもらい、そこから電車で街中へ。通勤片道2時間。15時に仕事が終わって、ヘニングとロスキレでまた待ち合わせし、帰りはだいたい17時すぎ。DIY専門店やスーパーに寄ってから帰ると毎日18時過ぎで、犬達への罪悪感でいっぱいです。

そこから晩ごはんの前に2〜3時間働き、ごはんを食べて片付け、シャワーを浴びたら22時前には就寝。7月の最後の週は私がコペンハーゲンの友達のアパートでキャットシッターをしていたので、そこまでヘニングも早朝出勤せずにすみましたが、いやはや、私、フルタイムの仕事辞めてよかった…。

キャットと言えば、猫のチリ。あの犬達が追いかけ回してしまった日を境に完全に家出をしてしまい、以来見かけていません…。どこかいいお家を見つけて平和に暮らしているといいんだけど…。

私は今週、月曜日だけ出勤だったので、火曜日から一人で改修に挑んでいたのですが、テラスの掃除(ここまでは順調だった)とオイル塗りでは説明書をちゃんと読まずに塗ってしまい、見事にテラス半分のウッドデッキに色の差が。

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メインハウスのエントランスの掃除とペンキ塗りでは「この色のコンビネーションいいじゃん」と、余っていたペンキをよく考えずに塗ったらなんだか50〜60年代スウェーデンの農家のような配色に。カール・ラーソンの家みたいだ!ヘニングは気に入ってますが…。ちなみに壁の手描きタイルは、70年代にヒッピー達がこの家でキャンドル工房を営んでいた時に取り付けたものらしい。別の部屋は壁一面がタイルで、かなりすごいことになっています。

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私が工具を使おうとするといつも「何をするんだ。俺がやるから」と、ヘニングはいじらせてくれないのですが、仕事で彼がいない間に、ドリルくらい私だって使えるわよ、とドアにフックを取り付けてみたら見事に気持ち悪く斜め。

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いつも私にとってのヒーロー、長くつ下のピッピの名言「それはしたことがないわ。だからきっとうまくできるはずよ!」を地でいく私ですが、さすがにこれはどうなのよ、と。ヘニングは「たまに失敗してくれると、一人でできる!って思い込まれないで済むからいい」と言ってくれていますが…。

あー忙しい忙しい!と様々なプロジェクトに追われていますが、毎日、目覚めると窓の外にははっと息をのむような朝日、スーパーの駐車場から目に入る海の青、麦畑に沈んでいく真っ赤な夕陽、ざわざわと騒ぐ麦畑の穂の音、朝出勤する時に見るムン橋と朝の穏やかな海。毎日毎回、飽きずに「なんて綺麗なところなんだろう」と感動しています。

夕日が差し込むリビング。

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さて、今日も頑張って働きます。

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