見出し画像

【第2話後半】日プガールズ感想

本日10月19日、第3話が放送される日プガールズことPRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS。遅ればせながら第2話で展開された再評価テストの感想を書いていく。

※第2話感想前半はこちら


這い上がろうとするFクラス

さて一番下のFクラスから振り返っていこう。この中で気を吐いたのが坂田琴音だ。元々いた事務所でも芽が出ず、レベル分けテストでもFクラスと言い渡されたことで自信無くしてた彼女だが、逆にそれで火がついた。一つでも上へ行けるようもがく姿はYUMEKI先生から「諦めなかったら見てる人は見てるから」と声をかけてもらえるほど。

YUMEKI先生は他のFクラスの練習生に対しても「一人一人、チャンスあるから結果で見せよう」と発破をかけた。その言葉でFクラスの意識が変わったのか、続くイ・ホンギ先生のレッスンでは「他のクラスよりもめっちゃ上手い」とお褒めの言葉をもらえるほどに。レッスン後も移動しようとするイ・ホンギ先生を捕まえ教えを請い、追加レッスンを開いてもらえた。このやる気に結果が伴うことを祈らずにはいられない。

手を差し伸べる練習生たち

そんなFクラスの支えになった練習生がいた。Bクラスの八田芽奈である。レベル分けテストで同じチームだった練習生たちの要望を受け、一緒にダンスの練習をする八田は「皆で頑張って上目指します」と、自分だけではなく仲間も一緒に上がりたいという心優しい練習生だ。一方で苦手な歌はイ・ホンギ先生や同じBクラスの坂口梨乃の力を借り、自らも積極的に教わる姿勢も見せた。

手本となった練習生は他にもいる。

Aクラスでは、佐々木つくしが中心となって振り覚えを仕切り、清水恵子はラップの練習に付き合い励ましの言葉をかける場面があった。

Bクラスで目立ったのは石井蘭だ。自己鍛錬も決して怠らないダンス巧者の彼女だが、困った様子の佐々木心菜に、一緒に練習しようと声をかけた。私自身もだが「迷惑だから」と他人に頼れない人は結構多い。恐らく佐々木心菜もそのタイプだろう。それを察知し自ら手助けしてくれる存在は心強い。他にもダンス未経験の海老原鼓に付き合う田端那菜など、惜しみなく自身の技を伝授する姿があった。

上昇志向の田中琴と高畠百加

一方Cクラスには、高いマインドで上を目指す二人の練習生がいた。

一人目が田中琴。レベル分けテストでは「ポテンシャルは高いがあえてC」という評価を下されたがその結果は自分の持ち物に「元Cクラス 田中琴」と書くほど悔しかったようだ。いずれその下に「現Aクラス」と書くつもりという彼女は「この番組への宣戦布告」と静かに闘志を燃やしていた。

もう一人は髙畠百加。再評価しか上のクラスに上がるチャンスが無いからと「死ぬ気でやる」つもりで練習に勤しんだ。高音は苦手な声質とのことだが、めげずに歌う姿勢は応援したくなる。

そんな田中と高畠には、ライバルと呼べる存在がいる点で共通している。田中はレベル分けテストでも組んだ安藤佑唯、高畠は3年ぶりの再会という、同じダンススタジオ出身の藤本彩花に対して。特に高畠は過去、ガルプラのオーディションを受けるも参加が叶わず、一方で出場を果たした藤本に対して、何としても追いつこうと今まで努力してきたという。このように他の練習生に対するライバル宣言は過去のシーズンではあまり見られなかった光景なので新鮮に映った。

仲宗根梨乃流、殻を破るレッスン

トレーナー陣の熱い指導も、日プの見どころである。中でも仲宗根梨乃先生による殻を破る働きかけは、前シーズンでも練習生が覚醒するきっかけを作ってきた。

まずはDクラスでのレッスンから。ここで涙ながらに「迷いがあって」と吐露したのが菊川亜樹だ。彼女はレベル分けテストで得意のダンスでアピールするも上手くいかず「自分の可能性も信じられなくなった」ほどに落ち込んでいた。そんな菊川に仲宗根先生はこう声をかける。

「本当は、信じられてなかったからDなんだよね?今それをやっと分かった自分に出会えたことが大切だと思う」

続けて梨乃先生は菊川に「俺はDだと」言わせてみる。それに対して「本当はどう感じた?」と問うと菊川は「悔しいです」と答えた。辛い事実を受け入れたくないからと自分の本心から目を背けることは誰にだってある。でも正直な気持ちに向き合うことで、成長のきっかけを掴めることもあるはずだ。自分の本音に気付いた菊川が今後どのように成長していくかは気になるポイント。

一方のBクラス、ここで悩みを抱えていたのが坂口梨乃だ。日プ以前にもオーディション番組に参加していた経験豊富の彼女だが「可もなく不可もなくとよく言われる。自分といえば何っていうのを見つけられるようになりたい」と伸び悩みを自覚していた。

この相談を受けた仲宗根先生は、Bクラス全員に「自分をびっくりさせるつもりで」と曲のイントロに合わせてウォーキングをさせてみる。しかし練習生は誰もが普通に歩くだけ。これを仲宗根先生は「箱に入った状態」と表現した。これでは足りないと、仲宗根先生は何でもありでもう一回やらせてみた。すると坂口、物は試しと座った状態からスタートした。他の練習生も各々工夫を凝らしてウォーキングしてみる。その様子は明らかに先ほどの「箱に入った状態」より惹きつけられる何かがあった。

「今までの自分の生き方、やり方、言われてきた、箱の中で踊ってきたところを、新しい線に!」と言う意識をもつこと。それが仲宗根先生の思う「可もなく不可もなく」の先なのだろう。仲宗根先生が教えるのはダンスのスキルだけではなく、デビューするための心構えだと私は思っている。この教えを受けて練習生がどう成長していくのか、今後も楽しみだ。

Aクラスの不安を受け止める青山テルマ

一方で追われる立場のAクラス。他の練習生から羨望のまなざしを浴びる彼女たちは、いつの間にかその評価を重荷に感じていた。彼女たちの様子を見たマーテル先生こと青山テルマも「パフォーマンスはできているけど、Aの勢いをあんまり感じない」と厳しめの評価を下す。だがそこで突き放さないのがマーテル先生の優しいところだ。練習生を円になって座らせ「焦ってる人?」と問う。それにはほぼ全員が手を挙げ、あの元気の良さでお馴染みの清水恵子ですら「できるって信じてても、できない時もあるし…」と涙ながらに胸の内を明かした。

それに対しマーテル先生、時間がないのは重々承知とした上で「ここよりしんどい時はいくらでも来る」下のクラスから上を目指されている身としては「今ここで心折れてたらダメだよって思う」と本音をぶつけた。それでも「ここからだよ」と励ましの言葉をかけ、曲のテーマを届けることにフォーカスするよう助言も与えた。その言葉には「大丈夫。皆ならできるって私は信じてるよ」というマーテル先生からの信頼が込められているように私は感じた。

再評価、トレーナー陣の反応

やがて再評価テストの時が来た。練習の成果を発揮し絶賛される練習生がいる一方で厳しい指摘も相次いだ。「ダンスはいいけど歌がダメ」とか「歌詞を飛ばす練習生が多い」とか。そんな中、清水恵子に関するKEN THE先生の指摘が、私も何となく感じていたことを見事に言語化していた。

「(清水恵子は)自分で割とカラー決めてるんすよ、もうすでに。私ってこういうタイプだからこういう曲合いませんよね?とか…。(中略)あの生き生きさが無い」

※ #2 Part6 5:50より

確かに清水恵子はパフォーマンス、キャラクターともに惹かれるものがある。しかし再評価で「LEAP HIGH!」を披露する彼女からは「これは自分に合ってない曲だから」という諦めに近い何かを私は感じた。せっかくのチャンスなのに「清水恵子」というジャンルの幅を自ら狭めているようにも見えた。うーん…もったいない。1分PRで「かわいいコンセプトはもちろん、ダークなコンセプトも、できます。」と言ってたじゃないか。私はあの言葉、噓じゃないって信じているぞ!

※0:24から

これを受けて彼女がどう成長していくかが、今後の見どころとなりそうな気がする。そういう意味ではトレーナー陣の厳しい評価は、逆に彼女をもう少し見守りたいと私に思わせた。

後書き

さて、こうして再評価テストまでの過程を振り返ったが、予想以上に濃い内容だった。ここではパフォーマンスだけではない、人柄面で推したいと思わせる練習生が数多くいた。中でも田中琴は、レベル分けテストでは正直実力を出し切れていなかったものの、その高い向上心で今後が気になる存在に一気に上昇した。彼女に限らず上を目指そうと奮闘する姿を見せた練習生や、石井蘭や八田芽奈のように人の良さが目立った練習生など、人柄や心構えが今後の期待に繋がった練習生がたくさんいて、パフォーマンスがきっかけで気になっている練習生も含めると11人では収まらない。

次回はいよいよグループバトル。ここは過去のシリーズでも様々な名場面を生み出した日プの見どころの一つ。練習生にとっても新たな一面を見せられる絶好のチャンスなので、期待して放送を待ちたい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?