自身の価値観に対する苦悩と『エキセントリック』

6年前の曲だが、欅坂46の『エキセントリック』は私の人生で一番支えになった曲である。
拙いながら、感想と私の価値観について書こうと思う。

この曲の内容をまとめると「変わり者でいい」「はみだしてしまおう」だ。
周りの人間が普通だと思っていることに縛られず、自由に生きよう。そういった歌詞が並ぶ。欅坂46は反抗的な曲が多いと言われるが、それを代表する曲の一つだと思う。ファンの中でも人気の曲で、フルver.はYouTubeでも聴くことができるので是非聴いてみて欲しい。

私がこの曲を好きになった経緯も話す。
この曲を初めて聴いた頃、私は周りの価値観との差異に苦しんでいた。(厳密に言えばそうではないが…)
ここからは恋愛観に関わる話だが、私は恋愛に性別をあまり重要視していない。そうは言っても、同性の身体に対して性的な興奮を覚えることはめったにない。少なくとも私が今関わっている同性の方には性的興奮を感じたことがないので、それは安心してほしい。
私が恋愛において重要視しているのは居心地だ。その人と一緒にいて居心地がいいか、喋らないでいても気まずくならないか、一生そばにいたいと思えるか、気が置けない関係になれるか。そこが私にとって重要だ。恋愛感情はその後に来ると思う。
よくLGBTQ+だとか言われているが、バイの方のような「どっちも好き」ではなく、「どちらでもいい」「(性別なんて)どうでもいい」という方が私の恋愛観に近い。

男性に対しては「彼女はいるの?」と質問し、女性に対しては「彼氏はいるの?」と聞くのが当たり前になっている気がする。私はそれが死ぬほど嫌いだった。異性を愛し合うのが当然だとしている点がひどく嫌いだった。無意識にこう言っている人は配慮が欠けているなと、固定観念に対して考え直すことなく生きてきた人間なんだなと軽蔑していた。自分の当たり前を私に強要するなと思った。
そういった、当たり前を強要してくる環境がとても嫌いだった。だからこそこの曲が私の気持ちを代弁してくれているようで、すっきりした。

今は周りの人にそこまで思っていない。私の人生に関わり続けるひとが少なくなったからか、恋愛観を晒す必要も、嫌いと思う必要もなくなった。ほどよい関係性を築いていきたい。
嫌われる勇気とやらがあれば自分の気持ちを晒せるようになるだろうか。そんな勇気はないから、『エキセントリック』のような曲が私の救いになった。