私が好きな音楽の遍歴

こんな話題をすると年齢層がバレると思うが、そこは気にしないでくれるとありがたい。


私が最初に好きになったアーティストはGReeeeNだ。今まで歌詞の意味など気にすることなく、曲中の印象的なメロディしか頭に残らなかった。GReeeeNを好きになった理由もメロディがキャッチーだったからだが、意味をまっすぐに伝えてくるような歌詞は、私の心に大きな衝撃を与えたと思う。歌詞をしっかり聴くという姿勢はこのときから身についてきたんだろう。

GReeeeNを好きになったのは2008年の『キセキ』が発売された後のことだから、約15年前のことになる。それからはずっとGReeeeNしか聴いていなかったが、それが変わったのは2016年前後だったはず。

このころは色々と悩み事があり、その内容も周りに相談できないような「病み期」だったと思う。常識もなく秀でた才もなく周りに迷惑をかけてばかりの自分はどう生きたらいいか、ひたすらそう悩んでいた。そこから救ってくれたのは欅坂46である。以前の投稿でも書いたが『エキセントリック』という曲には本当に救われた。なにより歌詞の内容と彼女たちのパフォーマンスが好きだった。歌詞以外でも曲の世界を表現できるものかと心を掴まれた。

私の欅坂46熱も冷めぬなか、2019年にとあるバンドがメジャーデビューした。King Gnuである。『白日』という曲で初めて知ったが、ギターやドラムなどを演奏するような典型的なバンドを私はずっと毛嫌いしていたから、まさか自分がハマるとは思わなかった。
やはり歌詞の内容とその世界観がハマるきっかけだった。それと同時に、メロディの裏にある楽器類の音色を聴くきっかけにもなった。

今もKing Gnuは大好きだが、2023年にはKroiというバンドに出会った。音楽経験も曲がりなりに増え、1つの曲の中にも複数の楽器のパートがあるということを意識するようになった。Kroiというバンドは各楽器が聞き取りやすく、素人目線でも演奏のクオリティの高さを実感できる。また歌詞やボーカルだけでなく音楽全体でメッセージを伝えてくるような一体感がある。
King Gnuにも共通するような婉曲な歌詞表現もよい。日本語を敷き詰めたような曲を批判するわけではないが、ボーカルの合間にある演奏がたまらなく味わい深い。


今思えば、直接的な歌詞表現を長年好んできたからこそ、少ない文章量での婉曲表現を好むようになってきたんだと思う。また音楽を聴く生活を長年過ごしてきたからこそ、ボーカル以外の音にも興味が湧いてきたんだと思う。長く音楽を聴いているというだけこれだけ変化があるのは面白いことだ。多くのジャンルの音楽に触れてきたわけでもないし、聴いてきた曲の数で言えば普通の人と変わりないと思う。そんなことはどうでもいい。
私の音楽の趣味嗜好が今後どのように変わっていくか、自分自身でも非常に楽しみである。

(洋ロックやジャズを踏襲した日本語曲を探しているので、そんな楽曲があったら是非勧めてほしい。)